1959年ノーマン・パナマ監督作品。
大昔のTV録画なので画像悪し。
ちなみに放映枠が「奥様映画劇場」(笑)
多分平日午後枠だったからだが…ありえないセンスだ今では。
71分放映枠に突っ込まれた84分。コンパクトにまとまったサスペンス映画なので、13分といえど結構痛い。主人公の帰郷の真の理由を、父親がいつ知ったのかは永遠の謎だ(涙)私にもよくわからないのでネット検索。
さて冒頭。怪しげな男どもに見張られつつ、主人公ラルフ(リチャード・ウィドマーク)が故郷の田舎町へ帰ってくる。久々に会う弟、昔の恋人、父。
父とは喧嘩別れで町を飛び出したこと、保安官助手の弟ティッピー(アール・ホリマン)は酒びたりで、父のお気に入りだった兄に今も劣等感を抱いていること、昔の恋人(ティナ・ルイーズ)は弟の嫁になっていること、がおいおい分かってくる。
実はラルフは、大物ギャング・マソネッティ(リー・J.コッブ)の顧問弁護士なのだが、高飛びの手伝いを強要されてやって来たのだった(らしい)。すっかり嫌気がさして、大金を手渡されても「弁護士の仕事以外で稼ぐ気はない」と叩き返すのだが、高額の賞金につられたティッピーが、保安官助手仲間を誘って待ち伏せを計画する。
ところが、「ラルフも一緒にいるんだ、危ない!」と止めに来た父保安官のほうが、ギャングの手下の目にとまり射殺されてしまう。
激怒したラルフは他の保安官助手らと共に、ボスのマソネッティを逮捕するが、ここは荒野の真ん中に孤立した町。100キロ以上離れた隣町までいかないと無線さえつながらない。うかうかしてると他の仲間がボスを奪回にくる筈、とラルフたちはボスに手錠をかけ、隣町まで車で護送しようと決めるが…
案の上、ギャング団は道路を封鎖するわ、護衛のパトカーを銃撃するわ、弟の嫁をさらうわ、次々揺さぶりをかけてくる。嫁は何とか取り戻したものの、虜囚の筈のボスのほうも、兄に彼女を取られるのではと嫉妬をたぎらせる弟に大金(ラルフが付き返した分)をチラつかせて買収を試みるわで、息つく暇なくサスペンスが持続する。何かが起こっている時も、起きていない時も、最初から危機をはらんだ人間関係とあいまって、常に緊張感を保ち続ける引き締まったシナリオだ。
失った家族、撃たれた傷の痛みに耐えつつ、必死の形相で最後まで戦い続けるウィドマークがいつも通りイイです。灼熱の荒野、汗と血にまみれてのアクションはワイシャツ一枚にネクタイを翻しつつ(ホワイトカラーですから一応)。肉体的には“軽量級”のこの人らしくて素敵。
そしてボスのリー・J.コッブ!さすがの貫録、迫力。そこにいるだけで危機感が(笑)
ホリマンのダメ弟っぷりもハマってるし、ヨメは…ヨメがおバカっぽいのは仕方がないですかね。こんなにも兄にばかりベタベタでいいのか。物語構成上、単なる「お約束」のようなヒロイン(画像上側は、四人揃ってのスクリーンショット)。ラストはちょぃ甘。
まあ、DVDなど夢のまた夢なので、久々に見れただけでも良かったとします。
たまにカラーだと、ウィドマークの金髪が嬉しい私(バカ)
あーそれと、ボスに大金入り封筒を突き返すシーンで、「このくらい、クイズであんたの名前を当てりゃ稼げるさ」というセリフで笑った。
昔は知らなんだが、これってもしや…
“What’s my line?”!?
↑3/10日記参照のこと(http://diarynote.jp/d/13374/20080310.html)
<追記>
一年以上たったところで、字幕も吹替えも無いけどノーカット、の録画を入手しました。
やっぱり最初に実家に帰ったところで、父親にマフィアボスが近くの飛行場から高とびするのを見逃してくれと頼むシーン、あと昔の恋人兼弟嫁を奪還直後に家出後について話す場面が切られています。家族各人のこじれた心情はノーカットでみないとやはり理解しきれなかったですね。
弟の悪事の罪をかぶせられて家を出たらしい(兄のその言葉に弟反論なし)のはTV版でも出ていたが、主人公、盗まれた車の中で酔って寝ていたのを発見されて…って事だった様子。父保安官は職務上もあり厳しく対処したので、主人公は父を見返したいという気持ちで、家を出てから全くたよりも出さずひたすら勉強して弁護士になったのだが、半年程前にマソネッティの子分の一人の弁護を請け負ったら、ひき続き強引に高とびの手伝いを押しつけられた(家族関係とか調べ済みだったのか?)
断ろうとしたが無理だった、事件の証人なんかどんどん消されてるし、今自分も見張りがいっぱい付けられてる、というのが頼みにくい頼み事と共に帰郷した主人公の弁明…。(というようにヒアリングしたのですが正しいでしょうか?ノーカットまたは劇場でみたことのおありの方!)
父親も一徹者の正義漢なのだが、酒びたり弟にちょっとした事でいきなり平手うちとか(謝ってたが)、この家庭内の感情のもつれは、弟がダメ人間というだけでは済まない歴史があるような。そうして全体を見ると、ホリマンの惨めなダメ人間演技も結構イケてると思えました。
そしてまた、父親が死んでしまったら、父に「自分を見直させたい」という主人公には、もう何が何でも、一度は目こぼしを頼んだギャングを「意地でも官憲の手に渡して裁きを受けされる」くらいしか手がないわけだ。
てなわけで中盤以降の主人公は、命知らずの不眠不休、暴走に近いくらいの迫力がある。
素晴らしかったですウィドマーク様☆
やっぱり正規DVDが出て欲しいなあ!英語字幕だけでも許すから…
大昔のTV録画なので画像悪し。
ちなみに放映枠が「奥様映画劇場」(笑)
多分平日午後枠だったからだが…ありえないセンスだ今では。
71分放映枠に突っ込まれた84分。コンパクトにまとまったサスペンス映画なので、13分といえど結構痛い。主人公の帰郷の真の理由を、父親がいつ知ったのかは永遠の謎だ(涙)私にもよくわからないのでネット検索。
さて冒頭。怪しげな男どもに見張られつつ、主人公ラルフ(リチャード・ウィドマーク)が故郷の田舎町へ帰ってくる。久々に会う弟、昔の恋人、父。
父とは喧嘩別れで町を飛び出したこと、保安官助手の弟ティッピー(アール・ホリマン)は酒びたりで、父のお気に入りだった兄に今も劣等感を抱いていること、昔の恋人(ティナ・ルイーズ)は弟の嫁になっていること、がおいおい分かってくる。
実はラルフは、大物ギャング・マソネッティ(リー・J.コッブ)の顧問弁護士なのだが、高飛びの手伝いを強要されてやって来たのだった(らしい)。すっかり嫌気がさして、大金を手渡されても「弁護士の仕事以外で稼ぐ気はない」と叩き返すのだが、高額の賞金につられたティッピーが、保安官助手仲間を誘って待ち伏せを計画する。
ところが、「ラルフも一緒にいるんだ、危ない!」と止めに来た父保安官のほうが、ギャングの手下の目にとまり射殺されてしまう。
激怒したラルフは他の保安官助手らと共に、ボスのマソネッティを逮捕するが、ここは荒野の真ん中に孤立した町。100キロ以上離れた隣町までいかないと無線さえつながらない。うかうかしてると他の仲間がボスを奪回にくる筈、とラルフたちはボスに手錠をかけ、隣町まで車で護送しようと決めるが…
案の上、ギャング団は道路を封鎖するわ、護衛のパトカーを銃撃するわ、弟の嫁をさらうわ、次々揺さぶりをかけてくる。嫁は何とか取り戻したものの、虜囚の筈のボスのほうも、兄に彼女を取られるのではと嫉妬をたぎらせる弟に大金(ラルフが付き返した分)をチラつかせて買収を試みるわで、息つく暇なくサスペンスが持続する。何かが起こっている時も、起きていない時も、最初から危機をはらんだ人間関係とあいまって、常に緊張感を保ち続ける引き締まったシナリオだ。
失った家族、撃たれた傷の痛みに耐えつつ、必死の形相で最後まで戦い続けるウィドマークがいつも通りイイです。灼熱の荒野、汗と血にまみれてのアクションはワイシャツ一枚にネクタイを翻しつつ(ホワイトカラーですから一応)。肉体的には“軽量級”のこの人らしくて素敵。
そしてボスのリー・J.コッブ!さすがの貫録、迫力。そこにいるだけで危機感が(笑)
ホリマンのダメ弟っぷりもハマってるし、ヨメは…ヨメがおバカっぽいのは仕方がないですかね。こんなにも兄にばかりベタベタでいいのか。物語構成上、単なる「お約束」のようなヒロイン(画像上側は、四人揃ってのスクリーンショット)。ラストはちょぃ甘。
まあ、DVDなど夢のまた夢なので、久々に見れただけでも良かったとします。
たまにカラーだと、ウィドマークの金髪が嬉しい私(バカ)
あーそれと、ボスに大金入り封筒を突き返すシーンで、「このくらい、クイズであんたの名前を当てりゃ稼げるさ」というセリフで笑った。
昔は知らなんだが、これってもしや…
“What’s my line?”!?
↑3/10日記参照のこと(http://diarynote.jp/d/13374/20080310.html)
<追記>
一年以上たったところで、字幕も吹替えも無いけどノーカット、の録画を入手しました。
やっぱり最初に実家に帰ったところで、父親にマフィアボスが近くの飛行場から高とびするのを見逃してくれと頼むシーン、あと昔の恋人兼弟嫁を奪還直後に家出後について話す場面が切られています。家族各人のこじれた心情はノーカットでみないとやはり理解しきれなかったですね。
弟の悪事の罪をかぶせられて家を出たらしい(兄のその言葉に弟反論なし)のはTV版でも出ていたが、主人公、盗まれた車の中で酔って寝ていたのを発見されて…って事だった様子。父保安官は職務上もあり厳しく対処したので、主人公は父を見返したいという気持ちで、家を出てから全くたよりも出さずひたすら勉強して弁護士になったのだが、半年程前にマソネッティの子分の一人の弁護を請け負ったら、ひき続き強引に高とびの手伝いを押しつけられた(家族関係とか調べ済みだったのか?)
断ろうとしたが無理だった、事件の証人なんかどんどん消されてるし、今自分も見張りがいっぱい付けられてる、というのが頼みにくい頼み事と共に帰郷した主人公の弁明…。(というようにヒアリングしたのですが正しいでしょうか?ノーカットまたは劇場でみたことのおありの方!)
父親も一徹者の正義漢なのだが、酒びたり弟にちょっとした事でいきなり平手うちとか(謝ってたが)、この家庭内の感情のもつれは、弟がダメ人間というだけでは済まない歴史があるような。そうして全体を見ると、ホリマンの惨めなダメ人間演技も結構イケてると思えました。
そしてまた、父親が死んでしまったら、父に「自分を見直させたい」という主人公には、もう何が何でも、一度は目こぼしを頼んだギャングを「意地でも官憲の手に渡して裁きを受けされる」くらいしか手がないわけだ。
てなわけで中盤以降の主人公は、命知らずの不眠不休、暴走に近いくらいの迫力がある。
素晴らしかったですウィドマーク様☆
やっぱり正規DVDが出て欲しいなあ!英語字幕だけでも許すから…
コメント
ビデオもDVDもないようですし、今回は「せめても」とスクリーンショット二枚分取って画像リンク作りました。銃撃戦のあおりで車から水がモレているのを、だましだまし走らすウィドマーク。何とかエンジンがかかってホッとしたところを後ろからホリマンが睨んでいます。下の画像は、山道で人質交換交渉中の1シーン。気分だけでも味わってくださいね。
この人は、傷ついてからの演技がいいですね。片手でジープを運転するシーン、迫力ありましたねえ。パトロールの車が来た、助かったと思っていたら、なんと、これが罠だったんですねえ。ここで、あの、茨が上手に使われてました。飛行機に体当たりする場面、あの、「太陽に向かって走れ」を思い出しますねえ、このあと、どうするか。最後まで、ほんとうにドキドキ、ハラハラさせられましたね。
ハイ、時間になりました。天国に戻ります。さよなら、さよなら、さよなら。
というわけで、今日は初めて、「拳銃の罠」を字幕なしで視聴しました。
なぜか、淀川さんが降りてこられて、解説して下さいました。(爆)
明日は、いただいた吹き替え版で、大量の聞きとれなかった部分をおさらいする予定です。
そーんな感じですよね、淀川さん。あいにく私のTV録画は解説なしサンTV版ですが。
私もまたもういっかい見よっと♪
何というか、ホワイトカラー・白シャツアクションがイイです(*^^*)何で正規DVDが出ないのか…
ともかく、この作品については、吹き替え版&ノーカット版の両方が入手できたことがなによりもうれしいです。感謝。
ホント、正規版が出ないのが謎なくらい面白いし、ウィドマーク様、この年は、わーロックやら、これやら、傷つきながら耐える役に縁があったようですね(笑)
疲れ切っていたので今回はろくに聞き取れてなくても全く気にせず流し見しました。吹替え録画版よりは画質もシッカリ上だし。流し見といえど後半、父親を殺された主人公が逆上して肚据えちゃってからは、ノンストップ・サスペンスな画面に張り付きまくりですが。
傷つきながら、って演技は毎回素晴らしいですよ。「ワーロック」もですが、ちょいと昔の「復讐鬼」の怪我とその熱でもうろうとなりながら、の終盤も素晴らしかったし。
しかし、ああ、ほんとカッコイイですよねウィドマーク様。なんであんなにカッコイイんでしょうか~。なんであんなにカッコイイのにDVD出てないんでしょうか~。疲れもたまってて、コワレかけている私。寝ます。オヤスミナサイ~
デジタルな環境は意外にもろいものだと思います。今でもこんな荒野や砂漠ならば、なにかトラブルに見舞われた場合、個人の知恵と運に頼るしかないかも。
荒野の中に孤立する食事処の電話が、とても古臭かったけど、案外今もあんなのかも(笑)・・・・
この作品、だれることなく最後まで見せ場がいっぱいあって、なかなか佳作ですね。弟が財布に入れて持ってた兄の写真は、どっかで見たことがある少年時代のウィドマーク様でしたし。
さあ、お掃除続けながらまた、ときどきPC開きます~(^^♪
アメリカのだだっぴろさにつける薬は今もまだ無いのでしょうかねえ。
>どっかで見たことがある少年時代のウィドマーク様でしたし。
切り張りしてます、あきらかに(笑)
もしかしたらほんとの弟さんと一緒にうつってた写真じゃなかったですかね、あの顔…
白シャツネクタイのさりげなさが、ほんとカッコいいです。
決闘 のDVDをぜひ出して下さい。お願い致します。
私は50年来のR・ウィッドマーク ファンです。「拳銃の罠」・「六番目の男」・「ゴーストタウンの決闘」のDVDをぜひ出して下さい。
>「拳銃の罠」・「六番目の男」・「ゴーストタウンの決闘」
この三作は、私も是非是非、日本盤DVD出てほしいよー、と思っているラインナップです。
なんたってウィドマーク様がむちゃくちゃカッコいい!
「六番目」「ゴーストタウン」は海外盤を買いこんでいますが「拳銃の罠」は欧米でもDVD化されていない様子(残念!)。
私にお願いされてもコネも何もなくてどうにもならないんですけど、思いは同じ、せめて共に祈りましょう…