今週はキツかったので、仕事帰りにちょこっと買ってみた。
疲れた心を癒してくれるお手ごろなクラシック映画でも…と、前から少し気になってたコレを購入。
なんたって監督がエルンスト・ルビッチ!ビリイ・ワイルダーの師匠格というだけで、期待は十分!(まだほとんど見たことないのだルビッチ作品…)
さてこの映画、1940年の作。そして舞台はなぜかハンガリーの都ブダペスト(これはどうも原作者が東欧の人らしい)。桃色の店なんてタイトルをつけられて、何事かと思うがコレは普通の雑貨店なので誤解のなきよう(鞄や小物類を色々置いてて、イメージは小型の百貨店に近い)。
その店の販売主任クラリックを演じるのは、若き日のジェームズ・スチュワート。店主の信頼も篤い、使い走りから始めて主任にまで昇進した腕利きだが、新聞広告で知り合った、顔も知らない文通相手の手紙にウットリする様がなんともカワイイ。「つまらない実生活の苦労なんかじゃなくて、芸術や文化、美しいものについてこそ語り合いましょ」という「高尚な彼女」に惚れこんじゃったのである。
彼女のほうも、手紙でのみ知るクラリックがすっかり気に入った様子で、ノリノリ楽しげな手紙をどんどん送ってきてくれる。
ところがその彼女の正体とは、最近同じ店に勤め始めた、ルックスはいいけど何故か彼とはケンカのたえない、気の合わない女店員クララ(マーガレット・サラヴァン)なのであった!…ま、ケンカになり易いのも、どうも陰で悪影響及ぼしてたヤツがいたらしいのが後から見えてくるんだけど。
そして、互いが互いに気付かぬまま、直接会って初デートしよう、と約束した日、なんとクラリックは突然店をクビになってしまう(これも陰で以下略)。せっかくの初デート、風向き次第では一気にプロポーズとすら考えていたのが、この不況下に失業者だなんて!
それでも約束の店まで、重い足を運んだ彼、窓から覗き見た文通相手の正体に愕然。
迷いに迷いつつ、ふらふらと彼女のテーブルに近寄って見るのだが、「こんな邪魔者がいたら、約束の彼が現われないかも」と焦るクララにガンガン罵られる。そして、何がイイって、「自分今メチャクチャ酷いこと言われてるけどこのコの何と気の利いた表現力、稀有な個性、やっぱりすごいよなあ」とか呟きつつ目を泳がせる泣き笑いのジミーが素晴らしいデス。元々、浮き世離れしたピュアな男を演じさせれば抜群との評判高い彼だけれど、こんなにステキに感じたのは初めて。
嫌われてる上に失業中じゃ、余計に「自分が…」と告白もできないよね。
何という完璧なる逆境。
ルビッチ、凄いぞ!艶笑喜劇とばかり聞いていたけれど、とにかく人心の機微の描写が素晴らしいじゃないか。
後半、ネタを半分割ってからの展開がまたステキ。「文通の彼」からの手紙を読む時だけドカンと素敵な笑顔になっちゃうクララに対して、一方的にヒミツを知ったクラリックの一挙一投足がコッテリ笑わせてくれます。オイオイ、いぢめちゃだめだろ〜なシーンもあるけど、ベタ惚れぶりが先に立つので微笑ましく、一場面たりとも無駄なくゆるぎない面白さ(序盤は、省略多すぎないか?と思ったこともあったけどダレるよりいいよ。序盤に?と思った事はあとで大体きちんと説明つくし)。
いやー、すんごい夢中で見れたロマンティック・コメディでした。勿論最後はハートウォーミングなクリスマスでハッピーエンド!
コレで500円は申し訳ないくらい。
うー、なるべく他の作品も探してみようルビッチ師匠!
DVD ファーストトレーディング 2006/12/14 ¥500
疲れた心を癒してくれるお手ごろなクラシック映画でも…と、前から少し気になってたコレを購入。
なんたって監督がエルンスト・ルビッチ!ビリイ・ワイルダーの師匠格というだけで、期待は十分!(まだほとんど見たことないのだルビッチ作品…)
さてこの映画、1940年の作。そして舞台はなぜかハンガリーの都ブダペスト(これはどうも原作者が東欧の人らしい)。桃色の店なんてタイトルをつけられて、何事かと思うがコレは普通の雑貨店なので誤解のなきよう(鞄や小物類を色々置いてて、イメージは小型の百貨店に近い)。
その店の販売主任クラリックを演じるのは、若き日のジェームズ・スチュワート。店主の信頼も篤い、使い走りから始めて主任にまで昇進した腕利きだが、新聞広告で知り合った、顔も知らない文通相手の手紙にウットリする様がなんともカワイイ。「つまらない実生活の苦労なんかじゃなくて、芸術や文化、美しいものについてこそ語り合いましょ」という「高尚な彼女」に惚れこんじゃったのである。
彼女のほうも、手紙でのみ知るクラリックがすっかり気に入った様子で、ノリノリ楽しげな手紙をどんどん送ってきてくれる。
ところがその彼女の正体とは、最近同じ店に勤め始めた、ルックスはいいけど何故か彼とはケンカのたえない、気の合わない女店員クララ(マーガレット・サラヴァン)なのであった!…ま、ケンカになり易いのも、どうも陰で悪影響及ぼしてたヤツがいたらしいのが後から見えてくるんだけど。
そして、互いが互いに気付かぬまま、直接会って初デートしよう、と約束した日、なんとクラリックは突然店をクビになってしまう(これも陰で以下略)。せっかくの初デート、風向き次第では一気にプロポーズとすら考えていたのが、この不況下に失業者だなんて!
それでも約束の店まで、重い足を運んだ彼、窓から覗き見た文通相手の正体に愕然。
迷いに迷いつつ、ふらふらと彼女のテーブルに近寄って見るのだが、「こんな邪魔者がいたら、約束の彼が現われないかも」と焦るクララにガンガン罵られる。そして、何がイイって、「自分今メチャクチャ酷いこと言われてるけどこのコの何と気の利いた表現力、稀有な個性、やっぱりすごいよなあ」とか呟きつつ目を泳がせる泣き笑いのジミーが素晴らしいデス。元々、浮き世離れしたピュアな男を演じさせれば抜群との評判高い彼だけれど、こんなにステキに感じたのは初めて。
嫌われてる上に失業中じゃ、余計に「自分が…」と告白もできないよね。
何という完璧なる逆境。
ルビッチ、凄いぞ!艶笑喜劇とばかり聞いていたけれど、とにかく人心の機微の描写が素晴らしいじゃないか。
後半、ネタを半分割ってからの展開がまたステキ。「文通の彼」からの手紙を読む時だけドカンと素敵な笑顔になっちゃうクララに対して、一方的にヒミツを知ったクラリックの一挙一投足がコッテリ笑わせてくれます。オイオイ、いぢめちゃだめだろ〜なシーンもあるけど、ベタ惚れぶりが先に立つので微笑ましく、一場面たりとも無駄なくゆるぎない面白さ(序盤は、省略多すぎないか?と思ったこともあったけどダレるよりいいよ。序盤に?と思った事はあとで大体きちんと説明つくし)。
いやー、すんごい夢中で見れたロマンティック・コメディでした。勿論最後はハートウォーミングなクリスマスでハッピーエンド!
コレで500円は申し訳ないくらい。
うー、なるべく他の作品も探してみようルビッチ師匠!
DVD ファーストトレーディング 2006/12/14 ¥500
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