愛する父を、難しい心臓手術中に亡くした夕紀は、心臓外科医を志す。いよいよ研修医になった今は、かつて父の執刀医(!)でもあったゴッドハンドのもとで修行中。
そんな時、病院に奇妙な脅迫状が届く。犯人の真の狙いは?

登場人物たちの、蜘蛛の巣のようにもつれた因縁が、次第に明らかになってゆくスリルと、同時進行する「犯罪計画」のサスペンス。うーむ手練の筆致です。

ここのところ…
近年の東野圭吾は、書けばデカいけど(出来とか売り上げとか)、暗い!読後感が!
と偏見持っていた私。しかし、ふと手に取って、一気に読んじゃったのはヒロインのネーミングのせいかもしれません。
氷室夕紀。指導医に、姫、なんて呼ばれた日には、氷姫…なんか海堂尊の医学ミステリ・シリーズの、いまだ名のみしか窺えない美女を連想させるじゃありませんか(氷姫の話も最近出版されたらしいので、名のみしかってのは私だけかもしれませんが)。

まあ、それはどうでもいいとして(医学ミステリとはいえ作風違うしね。海堂尊の個性は、悪い意味でなくライトノベル的な華やぎではないかと思います)、今回の東野さん。

読後感おっけーです!!!!
ここちよい感動にひたれます。いやーよかったよかった。
終盤「彼」が入って来る場面は、ちょっと演出入ってる気もしますが(普通途中でとっ捕まりそうな気がするのだが)、じわーんとします。
いい意味で、映画にしたら映えるだろうなーという気がしました。今やってる手紙とか、暗そうだもんね〜(未読だけど)

ISBN:4103031719 単行本 東野 圭吾 新潮社 ¥1,680

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