うーむ。なるほど。
ヤオイ・BLは私の趣味ではないものの、やっぱり腐女子的(オタク的)要素を持つ身としてはなかなかに、納得のいく論旨が展開されている。
そう、女性が漫画や小説をたっぷりと消費し、様々な対象を嗜好し熱中し、空想妄想を楽しむことは、必ずしも何かの不足を埋めるものではない。ただ、楽しいからである。浮き世の憂さを晴らす効果もある。女性性の否定だなんて、見当違いとしかいいようがない。

とはいえ、女性に限ったことではないがますます格差社会っぷりが進む現代日本の「生きづらさ」をキッチリ分析しつつ、の一冊なので、オマケとして読後「うーんこれからの日本は、ウチの子たちが社会に出る頃どうなるんだろ〜」という、余分な不安も生まれます(苦笑)

ムスコ二人なので、腐女子にだけはならんが。やれやれ…

ISBN:4121502299 新書 杉浦 由美子 中央公論新社 ¥756

コメント

nophoto
sorcerer
2006年11月6日11:11

脳内腐女子化しかけのsorcererでっす(笑)
私もBLには興味ない(というかむしろ苦手)だけど、
けっこうキャラ萌えするタイプなので、
ちょっとドッキリしました。
難しいコトは分かんないけど、
キャラ萌えしてる時って楽しいんだもん♪

ちなみに今は、テニプリ氷帝忍足侑士祭りですが(笑)

ボースン
ボースン
2006年11月6日23:07

やほー!sorcererさま。

いやー、楽しいから♪というのは、全くそうなんですよね。この本もちゃんとそこらを押さえているのがよかったです。
男のオタクと腐女子は、生態がけっこう違うものだから…
この本は、読みやすくてわかりやすかったですよ。ウン。

nophoto
Kei Schreier
2006年11月9日21:12

今日、久々に本屋に行って買ったのが丁度この本と、「KAGETORA」最終巻と「院政」、3冊でした。どうしようかな?とは思ったんですが、ぱらぱらめくり読みしてみたら面白そうだったので。読むのはこれからです。自分を忘れても、夢が覚めたら現実の自分、と割り切ってる点は、男女差で存在するかなぁ、と漠然とは考えて観察してるのですが。

ボースン
ボースン
2006年11月10日7:59

割り切り…ふむふむそれは有りそうですね。
腐女子ドリームを追いながら、オシャレも恋愛も結婚も別に並行してやってける女子。
現実を放置してまでのめりこむ男オタク。
というのはDNAにナニか原因があるのでしょうか(笑)

あるいは女のほうが欲張りだということなのかな。アレもアレもアレもやりたい、と…

nophoto
なおみ
2006年12月14日20:33

図書館でこの本を見つけて、「教育格差」(野田秀樹)と2冊続けて読んだら、本当にわが子の将来(食い扶持を稼げる仕事に就けるかどうか)が不安になりました。オタク分析に終始するかと思ったらこういう論旨展開になるとは。思わず末っ子の時間つぶし用に買ってきた受験用問題集をもっとまじめにさせようと決意・・・!!(中学受験もしないのに)

ボースン
ボースン
2006年12月14日22:01

そーですよねっ!後半が暗くて…(^^;)
男子のオタクよりはよほどオシャレで明るくて楽しい腐女子ですが、現実がウザイから非現実的方向の楽しみ方に凝るってんでは、冷静になったら悲しくなりますね。自分の仕事のほうも、来年からいろいろイヤな方向にいきそうなんです。いや、楽しみを追うことそのものを、決して諦める気はないですが…はぁ…。

nophoto
なおみ
2006年12月15日0:32

ごめんなさい、えらいまちがいを・・・
野田(俳優、劇作家、演出家)→和田。
どちらも東大のヒトですがジャンルが・・・(^^;)

いろいろ空想して一番楽しかったのは、たしかにストレスの多い受験時代でした。手軽にいつでも気分転換、しかもタダ。さすがに受験の中の楽しみなんてマニアックなものだけでは生きていけなかったです。
仕事と楽しみが別ではなく、仕事にも楽しみが見出せるのが理想だと思います。でも、仕事が「生きがい」から「生活のため」に変わってきたと言われると、贅沢な話なんだろうかとも思います。
ボースン様も大変そうですが、ストレスがたまってきたら、やはりとりあえず心にためずにグチる!虚構の世界に癒しを求める!元気が出たら現実に光を見出すべく戦う、という感じでいかがでしょう・・・?

ボースン
ボースン
2006年12月16日22:26

お気遣いありがとうございますm(__)m

まあ仕事自体はね。私は、結構長くコレやっているけど一度たりとも辞めたいと思ったことがないという、超絶ラッキーな人なんです。まあ、子育てにもかまけてて、管理職の大変さはまだ味わってないのでアレですが。

そんなお気楽な私ですら不安なのは、…腐女子本にもあったような、正社員なんか雇わない育てないでおカネを節約する!って方針が官民問わずになってきたことですね。
そりゃ、基本的に公務員はムダ使いなんて絶対アカンですし、数年前にいろいろ酷い事例が表に出たわけで、バッシングされるのもムリないかもしれませんが、でかい自治体だと部署によって事情は全然違いますし、どこの部署も分け隔てなくどんどん人削れ!とか言われても辛いものがあるんですよね…。

新しい本の入らない図書館なんか魅力ないわけで、元々金食い施設だからあと削るのはやっぱり人件費。
んですでに下げてる正社員率を更に引き下げて、練度の低いカウンター応対が日常になるかと思うと私は気分が良くないですが、図書館外では誰もそんなこと思いませんしね。
戦うのは無理でしょう。安い政府・自治体が一番!と斬りすてられます…

まあ、数年がかりで変えるとか言ってるし、あまり今は考えないようにしてはいますが。
元々、「今悩んでもどうにもならないことは、先送りにする」というのが私の座右の銘です。島本和彦風に言うなら「心に棚を作れ!」ってか?
ストレスを紛らす技には長けてますからね〜私は。あとは貴方のように、時々付き合って下さる相手がいれば十二分です☆
ま、今後もヨロシク。

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