トサカ頭の新弟子・竜二の青春落語ストーリー(なんて書くと、めっちゃオシャレなように錯覚するなあ)、第二弾。

ページを開くなり餅投げてる、梅寿師匠のブチキレっぷりは前作より更にエスカレートしてるけど、「謎解噺2」って書いてある割に、謎は激減しています。
前回は複数回殺人もしくは「すわ、殺人?」事件があったのに。

むしろ、TVだラジオだ江戸前落語だノーブランド芸人だうんたらかんたら…と、時代の風やらなにやらに翻弄される駆け出し古典落語青年の悪戦苦闘譚な印象が強いなあ。そして、梅寿一門が思わぬ苦境に立たされる終盤の数話は、もうやめられないとまらないようなスリルとサスペンス。(とはいっても一作目のほうが爽やかさは上だったかな…謎解きの深さ&馬鹿馬鹿しさのコンボも効いてて)。

それにしても、どこで何やっても、しかもべろべろに酔ったままでも、いったん高座に上がれば芸が身を助けてしまう師匠って…ちょっと別の意味で出来杉君かも(^^;)

ISBN:4087748235 単行本 田中 啓文 集英社 2006/08 ¥1,890

コメント

翠雲
翠雲
2006年9月23日17:02

こんにちわ。
いつもお世話様です。
二代目は辛いところと申しますが、やはり二冊目はムムム…でしょうか
表紙の絵はすごく"分かりやすい"ですねー(でも、こんな噺家、現実にいたらイヤかも。怖いし)(笑)

ボースン
ボースン
2006年9月23日17:51

こんにちわー。ムムム…という程酷いわけでは決してないです。ただ一作目が良過ぎて、というのはよくあることかもしれません。
終盤の竜二の思い切った決断に、いいのかオイ?と、ちょっとビックリしてしまったのはあります(この巻通してずっと落語について彼が悩んできたものが溜まりに溜まっていたからということなのかしれませんが)。最終的には八方うまくおさまるし、めでたく終わりますけどね。しかしこの最終話を読むと、もう三作目はないかもしれません。落語へ大きく傾いた比重を、推理&ギャグの方へ、余程大きく揺り戻したら別ですが。

表紙絵は一作目以上に人相が悪化していて、むしろ私はホッとしました(笑)
文庫版があまりにかわいらしかったので…でも、最近マンガにもなったというウワサを聞きましたから、そのせいかしら。そのマンガ家さんが描いた表紙だったのかしらん。

翠雲
翠雲
2006年9月23日19:11

文庫の表紙は、たなかしえ氏、とありますね。
漫画かぁ…そっちの方がムムムかも、です。

ボースン
ボースン
2006年9月24日18:21

ぐぐってみると、ビジネスジャンプで連載中ってなってましたね。
たなかしえさんで。うーん…あえて見んとこ。
師匠のムチャっぷりはなまなかな絵で描けないような気もするし(^^;)

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