機会があって読み返してみた。
この著者のイメージは、なんといっても「真面目さ」だ。怒涛の純愛大河ドラマだ。
大ベテランだからコメディ作品も描いてはいるけど、あまり軽妙とかオシャレとかって感じは少なく、どこかしら泥臭いような気が…
そんな著者の作品群のなかでは、「ミズ桜子」は異彩を放っていると思う。
しかもオトナ向けだし(笑)
一人暮らしのOL、というか、中堅どころの編集者・桜子サンは、毎日イヤミな上司(男、しかも色々過去の因縁あり)と戦い、ライバルと競い、恋人も欲しいけど適当な出会いに恵まれず(最も信頼できるカレはホモッ気が抜けないし…)、忙しい一日を終えた後は、ぬいぐるみを抱きしめ己を励ましながら布団に入ります。…うーん(^^;)

展開はマンガチックながら、フツーに一生懸命「働く女性」の、飾らないいろんなキモチが、結構な説得力を持って迫ってくる感じ。コマの背後にぐちゃぐちゃと落書きふうに書かれた登場人物たちの内心の声も、うるさくも楽しい。十年以上前に描かれたものですが、古いようで変わらないナニカが伝わってくるフシギなワーキングウーマン・コメディです。

…多分ある程度トシ行った女性のほうが楽しめるだろうとも思いますが(爆)

ISBN:4575720682 文庫 里中 満智子 双葉社 1997/04 ¥580

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