昨日の続きの二巻目「「白」の心機―1st・フレンド〈2〉」を読む。
ううむ…

宇野!あんなに必死で高熱なのに大会で入賞したりするくらいの根性を見せたのに、「もう気が済んだから」って何だよ!
主人公の岬(コーチとしてか?)と二人でさらなる高みを目指すんだと思ったのに。
岬じゃないけど相当ガックリしたぞ(-"-;)

二巻目で岬の心を完全回復させるのは、むしろ岬が辞めたISAのスポーツエリート後輩たち。今回岬も久々に水に入るけど、そして、彼の心の旅は、一応面白いけど、…こりゃスポーツ小説特集には、ちょっと違うなあ、と、思いました。
泳ぐこと以外まったく情緒的に未成長だったヤツの心の成長と、泳ぐことへのコダワリをなだめすかすまでって話だもんなあ。スポーツより大事なものが!って話かも。

メンタルな話である。肉体は(ほとんど?)ない。
でも、ユーモア小説方面にもっていった場合をのぞいて、やはりスポーツ小説は、自分のカラダをいじめ抜く快感とか、それを通じて自分のカラダが変わってゆく快感とかが普通要るんじゃないんだろうか。だいたい、指導者側にたった場合は、どこまでも勝負へのコダワリを追わなきゃイカンのではないだろうか(海老沢泰久の「監督」とか、かな。指導者側だと…古いけど…)。
ワタシ自身は、決して自分のカラダをイジメたいと思ったことはないけどさ←ヘタレ。

あと、今回の展示には、マンガのノベライズとBLは入れない方向で(笑)
「二遊間の恋」も今回はなしね(爆)

それにしても、スポーツ小説本(スポーツ・ミステリ、スポーツ・サスペンスも一部含む)集めていて思うんだけど、作家がほとんどオトコである。女流はごく若いひとだけ(あさのあつことか森恵都とか、しかもヤングコーナーに置かれるのさ)。
そんなもんなんかねい…

ちなみにジャンルは野球が圧倒的、特に日本では。
古いのも入れれば次点がゴルフ。最近はサッカーも増えてきたぞ。
テニスは外国製ので少し数を稼げる。
ただ、それ以外の種目は、やはり一種目一、二作どまりだ。
アメフト、ボート、陸上(中距離と駅伝とマラソン)、トライアスロン。トリノ後緊急出版?(笑)なカーリング。格闘技の最多はボクシング、後はレスリングに柔道・空手。
釣りも喜多嶋隆の「天使のリール」を入れてみた。「老人と海」を入れたらマズイだろうか。…違う、よね多分。←未読(汗)

バスケは意外と短編しか見当たらない(川上健一)。
実は堀田あけみが弓道部モノを数作書いているのも知ってるのだが、ちと古いだけでなく昔の記憶ではえらく暗い読後感だったので入れなかったよ(^^;)
どこかに隠れてないかな〜意外な種目。

あと、悩んでいるのは登山系をどうするかである。
あれもスポーツだと思うのだが、見るからに冒険小説(あるいは純文学的なテーマ)との癒着が強すぎて、スポーツ小説としてあげてよいものを選り分けられずにいる。片端から全部読むほどの時間はないしね(^^;)

…でも楽しい悩みである(笑)

ISBN:408614686X 文庫 さくま ゆうこ 集英社 2000/02 ¥500

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