東野 圭吾。

書いたら片端からベストセラー。図書館の予約多数ランキングでは宮部みゆきに次ぐ大物といってよいだろう。直木賞も取ったし、というか「直木賞落選の常連」(!)だったことを思えば、その実力の程は、はるか以前から認められているってわけだし。

…なのだが、宮部みゆき同様、私にとってはその魅力があとひといき物足らない微妙なラインになる人なのであった。(受賞作「容疑者X…」含め六〜七冊くらいは読んでるのに。後は「魔球」とか「秘密」とか「トキオ」とか加賀警視とか)

ところが。
ジュブナイルとして発表されたという(勿論文庫化に際して加筆はされたらしい)この本を読んで、初めて!初めて私は、東野圭吾の書いたキャラにシビれてしまった!!
小学生相手にハードボイルドを標榜するナゾの25才非常勤講師にホレたぞ!

最後まで名前がわからないままの彼に…続編て、もう出ないかなあ…
うーん…
なんか絵描きたくなったくらいである久々に(この表紙絵もいいカンジだ)。
そして、小学生向け雑誌でこーゆーキャラを出す東野氏。すごいぞ見直したぞ…

それでなくても幅広い作風の人だから、かえって気に入る路線にいままで逢えなかったってことなのかな。とにかく肩の力の抜けた、イイ味の短編集でした。残念ながら全編非情勤センセの話じゃなくて、最後の二編は小学生のガキんちょが主役でしたがこれもスッキリまとまった佳篇。
ウンウンいい本でしたー。

ISBN:4087475751 文庫 東野 圭吾 集英社 2003/05 ¥500

コメント

nophoto
はや
2006年7月31日5:58

既にお読みになっているかわかりませんが、
「浪花少年探偵団」もいいと思いますよ。

ボースン
ボースン
2006年7月31日7:27

はや様、オススメありがとうございます!
そういやアレも先生ものでしたね。女の先生だけど。
未読だったんでそのうちためしてみますね(*^^*)

nophoto
はや
2006年8月1日7:15

私は逆に非常勤の方が未読ですので、読んでみたいと思います。

ボースン
ボースン
2006年8月1日22:05

非情勤、軽快な語り口が良かったんですよ♪
「浪花…」も題名からするとコミカルな感じなんでしょうか。楽しみです。舞台も大阪のようですしね(私も現・大阪〜)。

お気に入り日記の更新

日記内を検索