CG処理で昔の映画や俳優を好きなように動かしたり差し替えたり場面を変更しまくったり…それが可能になったために、もはや生身の俳優で新しい映画なんか作らなくなっちゃった未来のハリウッド。
ところが、デジタル切り貼りリメイク屋の青年の前に現れた娘(フレッド・アステアの死んだ年に生まれたそうな)の夢は、なんと「アステアと踊りたい」…

うわ他人とは思えませんですねェお嬢さん(笑)
さすがにダンスを習いにはいかなかったけど私は。

TVでやってた「パリの恋人」でオォッ!?とアステアに衝撃の出会いをし、まもなく名画座へ「ザッツ・エンタティンメント」を見に行って完全にノックアウトされた私としては、とりあえずディテールを読んでいるだけでも楽しい。
ぶははははあの映画もこの映画も見たぞ〜主題歌歌えるぞ(鼻歌でなら)〜、と、鼻歌交じりに読み進む。

ミュージカルの話題が多いけれども、ベースにはカサブランカも結構入ってるかな。まああれも何度も見ましたが。
基本的な料理法はやっぱりコニー・ウィリスで今風(?)なので、私にはノリきれないところもあるけれど、こんな訳注だらけの昔シネマ横溢な小説をいきなり出版できるってのはウィリス、いやアメリカって凄いかも。

ちなみに表紙のイラストは「踊るニュウ・ヨーク」のアステアとエリノア・パウエル。
十年以上前、京都まで出掛けて私ゃ自主上映で見ましたゼ。へっへっへっ(^-^)v

ISBN:4150112754 文庫 コニー・ウィリス著 早川書房 1999/06 ¥693

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