岡田暁生著。

楽器の中でも、一人オーケストラもどきといいますか、独自の目立ちっぷりを見せるピアノ。しかし「ピアニスト」という職業は18世紀にはほぼ存在しなかった。一気にメジャーになるのは19世紀…だが、"ロマン派"の時代だというのに、楽器の中でも抜きんでてキカイっぽいピアノは、妙な手指の矯正器具や、音楽性と切り離された指トレーニングとともに大衆の中へと広まっていったという。世は分業制の時代、マニュアル化の時代、産業革命の時代でもあったのだ。指トレ信仰はもちろんその後もしつこく残っている。
「オル窓」のイザークだってほら、あたら才能がありながら、重いめに調整した鍵盤でもって指痛めちゃったじゃないですか?!

音楽史というか、ピアノ練習法史というか。フシギで興味深い読み物だ。
フタを開けてみたら、「見果てぬ夢」とまさに対照的な、しかし頭の痛いマップだと判明。12ターン限定の短期決戦なのであれこれ出来ないし、出てくる敵のほとんどが弓騎士で、強くないけど数(8ターン目あたりまで毎ターン増援)と再移動で押してくる、倒しても全くドロップなし、捕縛狙うにも多すぎる友軍が勝手に倒してしまうのがウザイ。バリスタが敵を一発戦闘不能にしてくれて、おお♪と喜んだ直後捕縛する間もなく隣のバリスタがトドメさしてくれるのはマジムカ。

しかし、何も奪えないのは悔しすぎる…のでセネにシーフダガー&盗賊の護符とフル盗賊装備で入れてみた。弓対策にエルバートとペル、シルウィス、イベントありのイストバルとバロウズ、回復イゼルナとなるとあと一人…。盾育てたいルヴィを入れてみたがイマイチ攻守ともヒヨワ、ダウドにしてみた。

貧乏性な自分は、とにかく二回の「スリ取るⅡ」を発動させたくて、また戦闘不能も作りたくて何度もリセット。
ペルは南を塞いでサンダー反撃で敵を撃退してゆく。イストは北高台の森に待機して(ソフィ待ちも兼ねる)、バリスタの守備範囲より向こうで、反撃で弓兵を倒しまくる(ハイハンターになっただけに強い)。エルは南、西、東と広範囲に馬を生かしてエストックで撃ちモレ掃討。全く弓に当たらないので馬殺の矢も怖くない、凄いぞ。ダウドは南東で目指せ一ターン一殺。シルはイストを補佐して北の崖越しに反撃で敵を倒しつつ、適宜西の敵にも対応。セネはいいモノ持ってそうな敵に特攻。イゼルナはひたすら回復(当たり前)

イストとペルが頑張ってる間にスリと捕縛に偶然成功したので5ターンセーブ。黒騎士は10ターン以降にと思ってたがうっかり範囲に踏み込んで6ターン目に突撃された。ところがここで射撃待機バリスタが思わぬイイ仕事を!致命攻撃でアノ黒騎士のHPを半分近くに削ってくれたのだ。あわててペルをとって返させ、ブレンサンダで即行激破成功(どうせ戦闘不能ならないキャラ)。10ターンセーブでもう一匹捕縛して、ソフィとルーヴェルのお迎えにも間にあって、とりあえず満足。レベルアップを吟味できないのは残念だったが、こんなマップで捕縛3、スリ取り2は大漁と言えよう。それでもペルがやっと雷16→19、ダウドの斧なんか上がる暇もなし。遠いな…道は…

それにしても黒騎士。変な奴だなあ。ルーヴェルのストーカーなのか、オトナの凄くイイ男なのか、微妙なところである(笑)
藤谷治著。

今ちょっと話題らしい、音楽せーしゅん小説。
回想形式なのだが、最初のほうでうだうだ言ってる以外は、ずっと過去で話が進む。チェロを弾く彼は、芸高の受験に失敗し、音楽科のある別の高校(しかも学長が祖父)に進むのだが、そこで初めてオーケストラを体験し、また恋をする。
主人公の性格がかっこつけで自意識が強い、いかにも青春小説の臭みの感じられるタイプで、序盤のテンポがいまいちだったが、高校に入ってからは次第に面白くなってきた。クラシック音楽に打ち込む若者たちのさわやかさがじいんと伝わってくる。
全三巻らしい。続きはどうなるのかな♪
ひ、ひきょーな…

CS3買ってから忙しさもアップしてロクに絵も描いていないというのに、もうCS5まで上がるってあんまりだ。昔みたいにどのバージョンからでもアップグレード版を買えた時代はいいけど今ではたしか三世代ほど前のまでしかダメになってるってのに、気安くバージョンアップ出さないでよ~(涙)…たしかCS3も追い詰められて買ったんだっけ、2008年春に…(7⇒CS3)。
せめて一世代3年は引っ張ってくれ。お願い。プロじゃないから経費で落とせないんだ。

そしてそろそろなんか絵書けば<自分
親サイトのトップ絵、一年近くずーーーーーーっとおんなじである。ふぅ。
フェイとファラミアは強制出撃として、敵人数も少ないし、技能値上げに向いた建造物のあるマップなので、後は主として技能値や好感度をあげたい者をセレクト。曰くペルスヴェル、ルヴィ、アデル、ダウド、イストバル、ウォロー、回復役イゼルナに捕縛と盗みのセディ。
フェイとファラミアはさっさと前線から離して、積極的に出てくるニーザムにはHPの多いダウドに我慢してもらって引きつける。毒の沼もイゼルナの癒しや護符があればそれほど怖くない。

ラーズ教徒たちは案外軽傷になっても戦闘不能になってくれなくて悔しかったが、大量の魔法のオーブ+癒しの護符もってるニーザムは捕縛できたし、ガルフォークとポーション盗めたからいいか。アデルが槍25、ダウドが斧25、ペルが雷20になんとか到達(みんな30まで本当に行けるんかね?)。ルヴィの盾はゼロ…まあ使わないよりはマシな筈。
クリア後を見るとフェイは無事入団に持ち込めたけど、ファラミア・ウォローはあと少し雇って好感度あげねばならない模様…ぼったくりめ!
Call me Madam
Call me Madam
Call me Madam
1953年、ウォルター・ラング監督、日本未公開作品。カラー。

ドナルド・オコナー見たさに手を出した、英語字幕のみの米盤DVD。
「ショウほど素敵な商売はない」でも共演したエセル・マーマンが、ブロードウェイで主演し大当たりを取った舞台の映画化だという。音楽はアーヴィング・バーリン。

物語は簡単。ワシントンでもてなし上手、パーティ上手ともてはやされた気のいいアメリカの成金未亡人が、欧州の小国の大使に任命されて騒ぎを起こすラブコメディ。半世紀も昔だが民間活力の導入ってのでしょうか。具体的には思い出せないが、実在のモデルもいるのではなかったかな。「黄色いロールスロイス」でもイングリッド・バーグマンが「突然外交官に任命されて欧州へ赴いた富豪未亡人」という設定だった。こんなウソ臭い設定、元ネタがなければそんなに何度も使うまい。未公開だしネタバレで行きます。

エセル・マーマン、声量は凄いが日本人うけは悪そうなとっても「濃い」肝っ玉オバちゃんである。今回も、「ショウほど…」以上に、トコトン天然で俗っぽい。映画冒頭の記者会見でも「光栄です、アメリカとリヒテンブルク公国のために頑張りますわ!」と元気な歌を披露したあと「リヒテンベルクへの赴任はいつですか?」「さあいつかしら。リヒテンベルクってどこにあるの?」
…アメリカ人って、「悪気がなくて気前がよい俗物」がそんなに好きなのね…

それでも何とか公国入りして、「握手」と手を差し出したところ、外相コンスタンチン将軍(サンダース)にいとも優雅に手の甲にキスなぞされた日には、一瞬で固まってしまう。オバちゃんでも乙女である。彼が帰った後のオコナーとのやりとり「今、コンスタンチン将軍が来られてたの」「ほう、どんなでした?」「…WOW!(ワーオ!)」
やれやれ、と思いつつも、次第にオバトメちゃんの可愛げに打たれる私だった。赤・黄・ピンクのドレスをバリバリ着こなすアグレッシブなファッションにも力づけられる(?)。私だってもうイイ年だしなあ。それでも長く引きずる正装の裳裾の扱いには爆笑した(いくら扱いにくいとはいえ、アレ、一瞬女捨ててないか?)。すごい、すごすぎる…

一方補佐官ケネス(オコナー)は、街で偶然お忍びの公女マリア(ヴェラ=エレン)と出会う。恋に落ちかけてからプリンセスと気づいてガックリするが、大使館のレセプションで一緒に踊ってもう止まらなくなる。ややこしい恋に悩むオコナーのラブソングに、それを励ますマーマンが一見(一聴?)別の歌をかぶせると一段と素敵なデュエット"You’re Just in Love"になり、この曲は後刻パートを入れ替えて再現されるがとてもイイ。マーマンとオコナーの個性が対照的なぶん、とてもよく合っていた♪

公女には既に王族の婚約者もいて、ヤケ酒のケネスが酒場で歌い踊るソロナンバー、お城の秘密の通路で逢引するケネスとマリアのデュオなど、今回オコナーの踊りは結構ボリュームもあり見ごたえ十分。彼のダンスは若々しい軽やかさとユーモアが身上で、アクロバティックもやるけど(酒場で何度もモロにブッ倒れる振り付けが凄い。あれでケガしないのか…)、ジーン・ケリーのように筋肉とか質感を感じさせないのが逆に私の好みです。アステアもほんとに軽やかだもんなあ(あまり若々しくないけど)。そしてふわふわ降り注ぐ風船を見上げる、なんとも無垢なさまといったら、ちょっと他に無い味わいかも。
そして、声がいい。ボーイソプラノがヘンな濁りが入らずスルっとテナーに昇華したような、少年めいて甘くさわやかな声なのだ。うっかりするとシナトラよりクロスビーより私好み。基本的には頼りなげなボーヤキャラなので、このキャラで中年以降はどうなるか、と思わせぬではないけど、彼がオッサンになる頃にはどうせミュージカルの世界も様変わりしているから結局どうでもよくなったわけで(泣)。

さて、身分違いの二人は「国にお金が足りないから結婚式なんて当分ない」と考えていたが、「将軍のために」とサリー(マーマン)が米国への借款のネマワシをしたため事態が混乱する。公国の首相・蔵相は借款を期待していたのだが、将軍自身は「借金などせず国政改革のみでの財政再建計画を行いたい」と考えていたのだ。サリーも聞いていたのだが、大使館のイヤミな一等書記官(ビリー・デ・ウォルフ)が『あれは外交的戦略、欲しいものを欲しくないと言って見せているだけ』と彼女に吹き込んだのだった。サリーは「素直に信じていれば」と後悔する。

将軍は激怒するし、首相は米大使館のネマワシで国政が混乱したなど米大統領に苦情を言うしで、サリーとケネスは失意のうちに帰国する。やがて彼らのもとに、なんと将軍が新任の駐米大使として(しかも美女同伴で)赴任してくるというニュースが入ってきた。落胆するサリー。が、同伴の女性は王位継承権を放棄しケネスを追ってきたマリアだった!「何とか借款なしで済ますことができた」と、将軍も笑顔でサリーの手を取るのだった。

ハイ、そんな都合のいい…というのはナシです。ミュージカルなんですからね(~~;)
「The West Point Story」の劇中劇なみのプロットですが、欧州の小国がアメリカに借金するか否か?という要素が時代性を感じさせます。冷戦の頃だし、きっと世界中への金のバラまきで(返済など考えない!)米国の影響力を強めたくて仕方がなかった時代なんでしょうな。サリーの俗っぽさも含め、ちょっぴり政治的な皮肉も秘めているような。

それはさておき、ジョージ・サンダース、こんなに100%善人でヒネてなくて、しかも歌う役なんて!とビックリです。なにせ、代表作がアディソン・デ・ウィット(「イブの総て」の邪悪な劇評家)だし、「セイント」みたいなヒーロー役する時でも9割方皮肉屋だし。非常にレアな役どころ。
それでも押し出しの良さは元々だし(コメカミの少し白くなったところが何とも優雅)、歌も案外イケてました。ソフトなバリトンはなかなかです。多才な人だなあ。

ヴェラ=エレンはお姫様にしては庶民的だが、シド・チャリシーみたいなクールビューティではオコナーの手が届かないかも(^^;)。十分踊れる人だし、ま、いいやって感じかな私には(笑)

バーリンの音楽は、舞台が欧州なせいか?いつもよりあっさりめでシャンパンの泡のよう(笑)

http://www.amazon.com/Call-Me-Madam-Ethel-Merman/dp/B0001FR55C/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=dvd&qid=1275147992&sr=8-1

とにかく、素晴らしく楽しめました。見終わるとミュージカルナンバーだけ再度つまみ見。やっぱオコナー見に「夜は夜もすがら」の海外盤も注文しようっと(オコナー以外の出演は、ビング・クロスビー、ミッツィ・ゲイナー、ジジ・ジャンメール)。


ご参考までに、YouTubeリンクをいくつか。素晴らしいDVD画質には及びもつきませんが…

http://www.youtube.com/watch?v=lSFtZ34ZW40
Marrying For Love - George Sanders

http://www.youtube.com/watch?v=1FBDp0g-0_4
Donald O’Connor"What Chance Have I With Love"

http://www.youtube.com/watch?v=ZtO8qs5bYQk
Vera Ellen - Donald O’Connor "Something to Dance About"

橘公司著、四巻目。

勇者アリサと術士アステナ・戦士ウタ・遊び人マキナ。
そして魔王カルマって何。

いくら「今度はファンタジーだっ」て…いや、しかし、展開の読めなさにはマジで感心しましたが。螺旋状に脱線していくシリーズからようやく、伏線回収とかろくに描写のなかった世界観へのヒントとかも見えてきてひと安心。カルマの壊れっぷりも堂にいってきて笑える。さすがに四巻目ともなると日本語が大体普通になったし、これなら「次巻が待ち遠しい」と言ってあげてもよいな。よかったよかった。

ごひいきキャラは特にいないが、しいて言えば、何かと苦労が多い槙奈かな(笑)
今回カルマがダークサイドへ転職したぶん、余計に活躍してるような。転職の神殿(DQそのもの)の司祭たちに慈愛の目を注がれるその魅力が"カルマ信者"の松永に通じる日はいつ?
中村光著。
ちょっと絵が荒れた?まあ、そこそこ面白いけど今回も。
えらく増えてきたサブキャラの中では、アイドル系天使より献身的すぎる仏弟子より、ペテロとアンデレのユル~い弟子っぷりが好み。特にアンデレ、次元の弟みたいで素敵(*^^*)と思うのは私だけか。

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