地平線から来た男
1971年、バート・ケネディ監督作品。
主演のジェームズ・ガーナーをはじめ、助演のジャック・イーラム、ハリー・モーガンらワキを固めるメンツもかぶって、「夕陽に立つ保安官」の姉妹編ともいうべきコメディ西部劇(内容は全く関連がないが)。が、原題が"Support Your Local Gunfighter"なのには今回初めて気がついた…(「夕陽…」は"Support Your Local Sheriff")。
地元の保安官はわかるが、地元のガンマンて何…(笑)

ずいぶん前にTVで見たきり、スカパー録画で久々の再見である。

昨日今日とオフ。先週は忙しかった。日曜もあれこれ出歩いて疲れを残し、しかし今日は実家へ顔出しする用事もある。こういう時は、家族に弁当を作って送り出してから、すぐにちょっぴり1時間半程二度寝をするべきだろう、出かける前に。…が。
…映画もしばらく見ていない。最初のところだけでも、とコーンフレークを食べつつビデオデッキの前に座ったら、…1時間半程の映画を最後まで見てしまった(爆)

西部のワイルドな景観を背景に、軽快に突っ走るSL。中には「明日は挙式よ」と盛り上がる裕福そうな姥桜(マリー・ウィンザー)と、少々ゲンナリ顔のラティゴ(ガーナー)のカップル。
が、案の定?夜中に停車した小さな鉱山町で、ラティゴはこっそり途中下車。おりしも町は、鉱山主二人の対立による紛糾の真っ最中だった。その一人バートン(モーガン)は、ラティゴの事をライバルが呼んだ著名ガンマンだと誤解し、逆に金を積んで味方に取り込もうとする。
ラティゴは町で意気投合した飲んだくれのジャグ(イーラム)をガンマンに仕立てて売り込むが、やがて怒った本物がやってくる。「さっさと逃げよう」と誘うラティゴに、意外やジャグは「オレにもプライドはある、逃げられない」。そうなるとラティゴも彼を巻き込んだ責任を感じて…この窮地、彼らはどう切り抜けるのか?(…あえて伏せます。私自身、ラストを完全に忘れていて楽しかったので)

前作以上にコメディ色は強い。バートンは仇敵の妹とデキていて老いらくの恋が情報源。お約束のじゃじゃ馬娘スザンヌ・プレシェットは何かというとライフルを乱射しながら、夢は東部のお嬢様大学へ行くこと。テンポの良さは「夕陽」以上かもしれない。
主人公からして、前作では強いのにトボけた男だったが、今作のガーナーは口先男もいいところ、ほとんど詐欺師?でギャンブル中毒、実は東部の出身で馬も苦手という西部劇ヒーローとはズレまくりの設定。でも、憎めないんだね(笑)
イーラムは何だか前作以上に「イイ男」になっちゃってて、ガーナーのダメ男度が上がった分、実にみごとなバランスだ(笑)
人畜兼業の医者(ダブ・テイラー)、酒場の女将(ジョーン・ブロンデル!)、宿屋の女主人や賭場の元締め、駅員兼電信係に至るまで、街の人々もそれぞれ一癖ある描き方でどの場面も飽きさせない。カメオ出演のガンマンは、何と驚きチャック・コナーズ?

コメディ好きの私には、いやー、映画ってほんとにイイもんですね、と故・某評論家ばりのクサイ台詞をもらしそうになっちゃう快作でありました。

…でも、昼寝しそびれたから、早く寝ないと…

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