山崎豊子著。
「沈まぬ太陽」の二巻を、半分読んだところで職場に忘れてきてしまったので、予備に借りてきていたこちらを読む。
船場商人、二代にわたる奮闘と、暖簾にかける心意気。長さも手頃で一気に読んだ。
処女長編だけに?むしろ裸一貫から根性と工夫でガーーーーッと大きくなる痛快さがあって読まされる。何度も人災天災に叩きのめされるが(戦争は人災かな)、くじけず立ち上がろうというところと、「暖簾に恥ずかしくない商売を」という矜持がいい。それでも、大阪である。時代とともに東京に引き離される苦さがほんのり、リアルさを増している(なのでなかなか「大好きな作家」にはならなさそうな気が…)。
文章も、「沈まぬ太陽」で余りのシンプルさにアレ?と思ったのにくらべれば文芸的に凝ったところがある。
戦前や戦時中の描写は、図書館の郷土資料コーナーにある昔の写真とか思い出しつつ読んでいた。まあ、本来私は大阪じゃなくて阪神間、西宮の産だしね。
「沈まぬ太陽」の二巻を、半分読んだところで職場に忘れてきてしまったので、予備に借りてきていたこちらを読む。
船場商人、二代にわたる奮闘と、暖簾にかける心意気。長さも手頃で一気に読んだ。
処女長編だけに?むしろ裸一貫から根性と工夫でガーーーーッと大きくなる痛快さがあって読まされる。何度も人災天災に叩きのめされるが(戦争は人災かな)、くじけず立ち上がろうというところと、「暖簾に恥ずかしくない商売を」という矜持がいい。それでも、大阪である。時代とともに東京に引き離される苦さがほんのり、リアルさを増している(なのでなかなか「大好きな作家」にはならなさそうな気が…)。
文章も、「沈まぬ太陽」で余りのシンプルさにアレ?と思ったのにくらべれば文芸的に凝ったところがある。
戦前や戦時中の描写は、図書館の郷土資料コーナーにある昔の写真とか思い出しつつ読んでいた。まあ、本来私は大阪じゃなくて阪神間、西宮の産だしね。
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1942年、プレストン・スタージェス監督作品。
昨夜ダビングしようとしていて、ウッカリ半分ほど見てしまった。今日文化の日だってオシゴトだというのに。…仕方がないから仕事から帰ってから残りを見ました。笑うべきか泣くべきか(勿論前者)。
発明家トム(ジョエル・マクリー)と妻ジェリー(クローデット・コルベール)は、結婚五年目の記念日を迎えようと言うのに、発明に出資者が見つからず家賃(えらく立派なアパートだが)も滞納中。アパートを見に来た奇矯なテキサスの老富豪が美人のジェリーにポンと大金をくれたので家賃のほうはひと息つけたが、これがキッカケで二人は大喧嘩。ジェリーは「私たち、別れたほうがお互いのためなのよ!」と叫んで、トムを振り切り、離婚のメッカ・パームビーチ行きの夜行列車に飛び乗る。
文無しの彼女を助けてくれたのは、世界的大富豪ハッケンサッカー(ルディ・ヴァレー)。彼女は追ってきたトムを「兄だ」とハッケンサッカーに紹介し、出資者になってもらおうとする。が、ハッケンサッカーに結婚を迫られる一方で、その姉(メアリ・アスター)がトムに一目ぼれして積極的にアプローチするのを見ると、別れる気満々だった筈のジェリーも心穏やかではいられない。珍妙な四角関係の行き着く先は…?
タイトルバックの映像からも、主人公カップルが尋常ならざるスッタモンダの末に結婚したらしきことが見て取れるが、まー出るキャラ出るキャラ全員ヘンで可笑しいのには驚くほどだ(それがスクリュボールコメディのお約束でもあるのだが)。夫の方はまだしも、愛する夫の事業を成功させるために別れようと言いだす妻、気前とタイミングのよすぎる老富豪、夜行列車内で狼藉三昧の狩猟クラブの金持ち連中、ケチなのか鷹揚なのか判断に苦しむ富豪青年と奔放すぎるその姉。
夫婦の名前がトムとジェリーってのも、エ?と思うが、考えてみたらネズミのジェリーはJ、ヒロインはGのジェリーだから関係ないか(笑)
アゴの落ちるよーなハッピーエンディングまで、一気に突っ走る。
…いや、満腹いたしました。
これだけ突き抜けてバカバカしいのは才能ある者にしか作れまい。というかよくこんなの本当に撮影したなあ。
クローデット・コルベールはあまり好きではないのだが、楽しめましたね。
ジョエル・マクリーは、まあまあ。ケイリー・グラントみたいにコメディに配置したら光り輝くようなことはないのだが、「できすぎない」ふつうっぽい二枚目ぶりは、美女に引きまわされる姿に嫌みがなくて悪くない。
「レディ・イヴ」のぶっ飛んだバカバカしさを思い出しました(同じ監督だから当然か)。
ま、コメディ好きですから私。
昨夜ダビングしようとしていて、ウッカリ半分ほど見てしまった。今日文化の日だってオシゴトだというのに。…仕方がないから仕事から帰ってから残りを見ました。笑うべきか泣くべきか(勿論前者)。
発明家トム(ジョエル・マクリー)と妻ジェリー(クローデット・コルベール)は、結婚五年目の記念日を迎えようと言うのに、発明に出資者が見つからず家賃(えらく立派なアパートだが)も滞納中。アパートを見に来た奇矯なテキサスの老富豪が美人のジェリーにポンと大金をくれたので家賃のほうはひと息つけたが、これがキッカケで二人は大喧嘩。ジェリーは「私たち、別れたほうがお互いのためなのよ!」と叫んで、トムを振り切り、離婚のメッカ・パームビーチ行きの夜行列車に飛び乗る。
文無しの彼女を助けてくれたのは、世界的大富豪ハッケンサッカー(ルディ・ヴァレー)。彼女は追ってきたトムを「兄だ」とハッケンサッカーに紹介し、出資者になってもらおうとする。が、ハッケンサッカーに結婚を迫られる一方で、その姉(メアリ・アスター)がトムに一目ぼれして積極的にアプローチするのを見ると、別れる気満々だった筈のジェリーも心穏やかではいられない。珍妙な四角関係の行き着く先は…?
タイトルバックの映像からも、主人公カップルが尋常ならざるスッタモンダの末に結婚したらしきことが見て取れるが、まー出るキャラ出るキャラ全員ヘンで可笑しいのには驚くほどだ(それがスクリュボールコメディのお約束でもあるのだが)。夫の方はまだしも、愛する夫の事業を成功させるために別れようと言いだす妻、気前とタイミングのよすぎる老富豪、夜行列車内で狼藉三昧の狩猟クラブの金持ち連中、ケチなのか鷹揚なのか判断に苦しむ富豪青年と奔放すぎるその姉。
夫婦の名前がトムとジェリーってのも、エ?と思うが、考えてみたらネズミのジェリーはJ、ヒロインはGのジェリーだから関係ないか(笑)
アゴの落ちるよーなハッピーエンディングまで、一気に突っ走る。
…いや、満腹いたしました。
これだけ突き抜けてバカバカしいのは才能ある者にしか作れまい。というかよくこんなの本当に撮影したなあ。
クローデット・コルベールはあまり好きではないのだが、楽しめましたね。
ジョエル・マクリーは、まあまあ。ケイリー・グラントみたいにコメディに配置したら光り輝くようなことはないのだが、「できすぎない」ふつうっぽい二枚目ぶりは、美女に引きまわされる姿に嫌みがなくて悪くない。
「レディ・イヴ」のぶっ飛んだバカバカしさを思い出しました(同じ監督だから当然か)。
ま、コメディ好きですから私。
ハイソックスvsホクリーク。
2010年11月4日 日常 コメント (4)
引き続き、タップダンスに月三回ペース程度行き続けている。レッスンは信じられないくらい楽しいが、膝が時々妙だなーと思う時があって、パンティストッキングをやめてもっぱらソックスをはいて過ごすようにしたら落ち着いた。やはり安物のパンストが太目の足にビミョーに負荷をかけているのかなー。大阪も急に寒くなってきたので、とりあえず膝までのハイソックスに切り替えたが、来週、ホクリークへの出張を控えている。
温暖京阪神で生まれ育った私としては…11月中旬にハイソックスでひざっこぞうを出してかの地を歩くのはちょっと心配な気がする、寒いんじゃないかしら。
でも、スカート派なんですよ、基本的に。パンツは窮屈な気がしてヤなの(足太いし)。
…どうしよう、悩むなあ…
一番裾の長いワンピ着ていけば大丈夫かしらん?
温暖京阪神で生まれ育った私としては…11月中旬にハイソックスでひざっこぞうを出してかの地を歩くのはちょっと心配な気がする、寒いんじゃないかしら。
でも、スカート派なんですよ、基本的に。パンツは窮屈な気がしてヤなの(足太いし)。
…どうしよう、悩むなあ…
一番裾の長いワンピ着ていけば大丈夫かしらん?
謎解きはディナーのあとで
2010年11月5日 読書
東川篤哉著。
国立署のキザなエリート警部・風祭は、ジャガーを乗りまわす富豪のボンボン。だがその部下の若く美人な女性刑事・宝生麗子は、実は風祭家をはるかにしのぐ大財閥のお嬢様だった(控えめで常識家なヒロインは、素性を秘密にしているのだ)。
だが、彼らの頭を悩ませる難事件を、サクサク推理で解いてしまうのは、麗子につかえる、ちょっぴり慇懃無礼な執事・影山であった…
時々とんでもない暴言を口走る影山と、お嬢様のワリにツッコミの過激な麗子のかけあいが大いに笑える、テンポのいいユーモア・ミステリ連作。風祭のベタでナルシーな間抜けさ加減もいい感じ。はやりの「執事」ネタをこんな風に料理するのはなかなか気が効いてますな。
国立署のキザなエリート警部・風祭は、ジャガーを乗りまわす富豪のボンボン。だがその部下の若く美人な女性刑事・宝生麗子は、実は風祭家をはるかにしのぐ大財閥のお嬢様だった(控えめで常識家なヒロインは、素性を秘密にしているのだ)。
だが、彼らの頭を悩ませる難事件を、サクサク推理で解いてしまうのは、麗子につかえる、ちょっぴり慇懃無礼な執事・影山であった…
時々とんでもない暴言を口走る影山と、お嬢様のワリにツッコミの過激な麗子のかけあいが大いに笑える、テンポのいいユーモア・ミステリ連作。風祭のベタでナルシーな間抜けさ加減もいい感じ。はやりの「執事」ネタをこんな風に料理するのはなかなか気が効いてますな。
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The Merry Monahans (1944)
2010年11月6日 映画
1944年、チャールズ・ラモント監督作品。日本未公開、モノクロ。
いわゆる正規盤は出ていないので、パブリックドメインを謳う某海外サイトから買ってみましたオコナー映画第3弾。字幕なし、画質もかなり悪い。まあ40年代も前半の映画ですし…(一度画面がブラックアウト、そして一度ホワイトアウトした。一秒ずつだから許すことにする)
それでも十代の頃のドナルド・オコナー&ペギー・ライアンコンビがじっくり見れて満足です。44年秋公開だけど、25年生まれのオコナーが18歳で兵役に行く前に会社が撮りだめてたモノのはずなのでとにかく彼は17歳以下ですね(苦笑)、キャスト的にもまあまあ盛りだくさんかな?今世紀前半のヴォードヴィル一家の物語。
1890年。ピート・モナハン(ジャック・オーキー)は、共に舞台に立つリリアン(ローズマリー・デキャンプ)に求婚するが、芸人仲間のローズが「この前私と約束したでしょ!あれは嘘なの!」と騒ぎ出し、リリアンは姿を消す。「酔ったはずみの婚約」を思い出せないながら、結局モナハンはローズと結婚してパートナーとし、幼い子どもたちも加えて“モナハン一家”は"3 Monahans"、"4 Monahans"と、人数につれ名を変えながら巡業を続ける。
が、20世紀に入った頃、突然ローズは、貧乏な巡業生活に疲れた、と家族を捨てて失踪。自分が先に婚約していたとの話も実は嘘だったという。「今日からはまた"3 Monahans"だな」ピートは息子ジミー(オコナー)と娘パッツィ(ライアン)に言い聞かせて、これまで通りに舞台を続け、業界での評価も次第に上がってゆく。
ある日、ジミーは巡業先へ向かう列車で、偶然リリアンの娘で女優の卵シーラ(アン・ブライス)に出会う。同じ劇場に出演する二人は恋に落ち、ピートも今は未亡人のリリアンに改めて求婚しようと決めるが、その寸前にリリアンは座長のペンブルック(ジョン・ミリヤン)と"娘の才能を生かすために"と婚約してしまった。ピートは酒に溺れて舞台に穴を開け始め、兄妹は父親抜きで舞台をこなすようになる。兄妹は父親には「二人だと出来はイマイチ、パパがいなきゃ駄目」と言い続け、ブロードウェイの大劇場から声がかかっても「父親抜きで二人だけ」と言われるとオファーを断ってしまうが、兄妹二人の演技が高評価と知ったピートは姿を消す。が、一人で他の小さいショーに出演している父親を捜しあてた兄妹は舞台に飛び入りし、ブロードウェイのプロデューサーも立ち直ったピートを見て一家三人での契約をOKする。シーラと、ペンブルックとの婚約を解消したリリアンも合流し、"モナハン一家"は今度は"5 Monahans"に…。
列車内で退屈したジミーが走る列車の屋根によじのぼったり(煤だらけになった彼を、シーラが最初タダ乗りの浮浪少年と思いこんでお金をくれたりする場面も(笑))、後になるとシーラまで連れてよじのぼったりするのはさすがにムチャだと思うが、オコナーとブライス(15歳位?)の恋愛シーンは何とも可愛らしい(ペンブルックに反対されて駆け落ちまで計画する熱烈ぶりだ)。ノスタルジック人情バックステージミュージカルとして結構楽しかった。昔のヴォードヴィルって、やたら家族興業だったんですよね。バスター・キートンの子ども時代だって"3 Keatons"だったし「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」だって"4 Cohans"だったり「ショウほど素敵な商売はない」だって"5 Donahues"だった。(たまたま、「ヤンキー…」は今借りてきて手元にあるが、こっちもお母さんがデキャンプだったなあ…)
ナンバーもそれなりに数があって楽しい。お約束の巡業列車にポスターとか映像とか年度表記とかのかぶるショットが山ほどあります。ライアンの細い手足はビュンビュン動いて凄いなあ。オコナーも歌って踊って楽器持って、ジョルスンの真似とか芸達者ぶりを発揮してる(彼のダンスの旬は20代以降だけどね)。ブライスはほぼ歌のみ。オーキー、太ってるのにそれなりに踊るんだなあ(オーキーってと「独裁者」だが)。ここまでモテるのは不思議(笑)
一番気に入ってるナンバーはこれかな。父親が現れないので兄妹で強引に舞台に飛び出す。
http://www.youtube.com/watch?v=vkbZYHb2jPs
最初は兄妹役に幼い子役がもう一組いるのだけど、最初にオコナー&ライアンに変わる所はちょっと無理があって笑えた。立った所縮めて合成してるんだもん…こういうことをすると安っぽく見えるよね(^^;)…ああ、ユニヴァーサル・クォリティ!(個人的には★4だが…)
聞き取りはやっぱりあんまりできてません。英語字幕でいいから欲しいなあ…
最近、"Francis goes to Navy"の単発DVDがマイナーメーカーから出ているらしいのを見つけたのだが(端役時代のイーストウッドが出てるためにDVD化されたようだ)、字幕無しらしいから買うのを迷っている…
早く正規盤(FrancisボックスVol.2)出してよユニヴァーサル!(涙)
オコナー&ライアンBox出してくれるのでもなおよし。
いわゆる正規盤は出ていないので、パブリックドメインを謳う某海外サイトから買ってみましたオコナー映画第3弾。字幕なし、画質もかなり悪い。まあ40年代も前半の映画ですし…(一度画面がブラックアウト、そして一度ホワイトアウトした。一秒ずつだから許すことにする)
それでも十代の頃のドナルド・オコナー&ペギー・ライアンコンビがじっくり見れて満足です。44年秋公開だけど、25年生まれのオコナーが18歳で兵役に行く前に会社が撮りだめてたモノのはずなのでとにかく彼は17歳以下ですね(苦笑)、キャスト的にもまあまあ盛りだくさんかな?今世紀前半のヴォードヴィル一家の物語。
1890年。ピート・モナハン(ジャック・オーキー)は、共に舞台に立つリリアン(ローズマリー・デキャンプ)に求婚するが、芸人仲間のローズが「この前私と約束したでしょ!あれは嘘なの!」と騒ぎ出し、リリアンは姿を消す。「酔ったはずみの婚約」を思い出せないながら、結局モナハンはローズと結婚してパートナーとし、幼い子どもたちも加えて“モナハン一家”は"3 Monahans"、"4 Monahans"と、人数につれ名を変えながら巡業を続ける。
が、20世紀に入った頃、突然ローズは、貧乏な巡業生活に疲れた、と家族を捨てて失踪。自分が先に婚約していたとの話も実は嘘だったという。「今日からはまた"3 Monahans"だな」ピートは息子ジミー(オコナー)と娘パッツィ(ライアン)に言い聞かせて、これまで通りに舞台を続け、業界での評価も次第に上がってゆく。
ある日、ジミーは巡業先へ向かう列車で、偶然リリアンの娘で女優の卵シーラ(アン・ブライス)に出会う。同じ劇場に出演する二人は恋に落ち、ピートも今は未亡人のリリアンに改めて求婚しようと決めるが、その寸前にリリアンは座長のペンブルック(ジョン・ミリヤン)と"娘の才能を生かすために"と婚約してしまった。ピートは酒に溺れて舞台に穴を開け始め、兄妹は父親抜きで舞台をこなすようになる。兄妹は父親には「二人だと出来はイマイチ、パパがいなきゃ駄目」と言い続け、ブロードウェイの大劇場から声がかかっても「父親抜きで二人だけ」と言われるとオファーを断ってしまうが、兄妹二人の演技が高評価と知ったピートは姿を消す。が、一人で他の小さいショーに出演している父親を捜しあてた兄妹は舞台に飛び入りし、ブロードウェイのプロデューサーも立ち直ったピートを見て一家三人での契約をOKする。シーラと、ペンブルックとの婚約を解消したリリアンも合流し、"モナハン一家"は今度は"5 Monahans"に…。
列車内で退屈したジミーが走る列車の屋根によじのぼったり(煤だらけになった彼を、シーラが最初タダ乗りの浮浪少年と思いこんでお金をくれたりする場面も(笑))、後になるとシーラまで連れてよじのぼったりするのはさすがにムチャだと思うが、オコナーとブライス(15歳位?)の恋愛シーンは何とも可愛らしい(ペンブルックに反対されて駆け落ちまで計画する熱烈ぶりだ)。ノスタルジック人情バックステージミュージカルとして結構楽しかった。昔のヴォードヴィルって、やたら家族興業だったんですよね。バスター・キートンの子ども時代だって"3 Keatons"だったし「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」だって"4 Cohans"だったり「ショウほど素敵な商売はない」だって"5 Donahues"だった。(たまたま、「ヤンキー…」は今借りてきて手元にあるが、こっちもお母さんがデキャンプだったなあ…)
ナンバーもそれなりに数があって楽しい。お約束の巡業列車にポスターとか映像とか年度表記とかのかぶるショットが山ほどあります。ライアンの細い手足はビュンビュン動いて凄いなあ。オコナーも歌って踊って楽器持って、ジョルスンの真似とか芸達者ぶりを発揮してる(彼のダンスの旬は20代以降だけどね)。ブライスはほぼ歌のみ。オーキー、太ってるのにそれなりに踊るんだなあ(オーキーってと「独裁者」だが)。ここまでモテるのは不思議(笑)
一番気に入ってるナンバーはこれかな。父親が現れないので兄妹で強引に舞台に飛び出す。
http://www.youtube.com/watch?v=vkbZYHb2jPs
最初は兄妹役に幼い子役がもう一組いるのだけど、最初にオコナー&ライアンに変わる所はちょっと無理があって笑えた。立った所縮めて合成してるんだもん…こういうことをすると安っぽく見えるよね(^^;)…ああ、ユニヴァーサル・クォリティ!(個人的には★4だが…)
聞き取りはやっぱりあんまりできてません。英語字幕でいいから欲しいなあ…
最近、"Francis goes to Navy"の単発DVDがマイナーメーカーから出ているらしいのを見つけたのだが(端役時代のイーストウッドが出てるためにDVD化されたようだ)、字幕無しらしいから買うのを迷っている…
早く正規盤(FrancisボックスVol.2)出してよユニヴァーサル!(涙)
オコナー&ライアンBox出してくれるのでもなおよし。
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エコポイント制度が終わらぬうちにと、やっとこ液晶TVを一台買いました。
晩方届くのに間に合うようの仕事から走って帰りました。
(だって夫は家族で一番デジモノに弱いんだもん)
32Vだからたいしたサイズじゃないのに(それでも前のよりちょっとは大きい)、コレに愛する映画をうつすと妙に気恥ずかしいというか照れる気持ちになるのはナゼ。家族が部屋にいると落ち着いて見れないよう。まあ、家族が部屋にいるとこっちが映画見てるってのにガサガサするので落ち着かないというのは前からあったことなのだが、それとは違って…
私ってそんなに気弱な性格だったのね…(爆)
<追記>
オフ日の翌朝、家族が出かけたあとで、お口直しにひとりで色々かけてみました。
やっぱ、(少しでも)大きいのはいいかなあ。ミュージカルもだし、アリゾナの雄大な景観とか、いいわー…(⇒「襲われた幌馬車」)
わかってた筈のことだが、ワイドスクリーン映画だと横長が効きますねぇ♪
晩方届くのに間に合うようの仕事から走って帰りました。
(だって夫は家族で一番デジモノに弱いんだもん)
32Vだからたいしたサイズじゃないのに(それでも前のよりちょっとは大きい)、コレに愛する映画をうつすと妙に気恥ずかしいというか照れる気持ちになるのはナゼ。家族が部屋にいると落ち着いて見れないよう。まあ、家族が部屋にいるとこっちが映画見てるってのにガサガサするので落ち着かないというのは前からあったことなのだが、それとは違って…
私ってそんなに気弱な性格だったのね…(爆)
<追記>
オフ日の翌朝、家族が出かけたあとで、お口直しにひとりで色々かけてみました。
やっぱ、(少しでも)大きいのはいいかなあ。ミュージカルもだし、アリゾナの雄大な景観とか、いいわー…(⇒「襲われた幌馬車」)
わかってた筈のことだが、ワイドスクリーン映画だと横長が効きますねぇ♪
長年ベタ靴になれてきてしまっていた。ごく若い頃は多少はカカトがある方が綺麗に見えると思っていたが(ただし高くて中ヒールどまり)、そりゃもうカカトは低いほうが楽だし安全だし。しかも外反母趾なんですぐ靴が痛くなるほうなんである。
…が…
タップダンスを数カ月つづけているうち、なんだかヒールのある靴がはきたくなって…
映画のミュージカル女優さんのように、ハイヒールで踊ったりできるわけないのだが、なんだか突然はきたくなってきて…はけそうな気がして…
まあ、タップの練習するとカカトを浮かして足の前半分だけ使うことも多いからねえ。
突然、一足買っちゃった。5~6センチ程度だからハイヒールとも呼べないのかもだしピンヒールでもないけど、自分的には十何年ぶりの高さだなー。それにヒールがついてる割に柔らかくはきやすいので、明日からの出張にもはいてっちゃおうかなーという誘惑に揺れている。多分そんなには歩き回らないし…多分…
普通買ったばかりのハイヒール(中ヒール?)で初めての場所に出張なんか行かないと思うんだが。歩くだけでカカトが鳴るのがバカみたいに嬉しい。
(まあそれほどに、ヒールのある靴から遠ざかっていたということだ)
どうしよっかな~♪
…が…
タップダンスを数カ月つづけているうち、なんだかヒールのある靴がはきたくなって…
映画のミュージカル女優さんのように、ハイヒールで踊ったりできるわけないのだが、なんだか突然はきたくなってきて…はけそうな気がして…
まあ、タップの練習するとカカトを浮かして足の前半分だけ使うことも多いからねえ。
突然、一足買っちゃった。5~6センチ程度だからハイヒールとも呼べないのかもだしピンヒールでもないけど、自分的には十何年ぶりの高さだなー。それにヒールがついてる割に柔らかくはきやすいので、明日からの出張にもはいてっちゃおうかなーという誘惑に揺れている。多分そんなには歩き回らないし…多分…
普通買ったばかりのハイヒール(中ヒール?)で初めての場所に出張なんか行かないと思うんだが。歩くだけでカカトが鳴るのがバカみたいに嬉しい。
(まあそれほどに、ヒールのある靴から遠ざかっていたということだ)
どうしよっかな~♪
1962年、アンリ・ヴェルヌイユ監督作品。モノクロ。
大酒を飲むたび、中国での思い出を熱く語りまくるアルベール(ジャン・ギャバン)。だが、大空襲の中で、「夫婦生き延びてホテルを再建できたら酒を断つ」と誓いをたて、以来15年余りそれを守り通していた。
「酒を断ってから気難しくなった」と評される彼のホテルに、ある日ガブリエル(ジャン=ポール・ベルモンド)という青年が宿泊する。たびたび大酒を飲んでは騒ぎを起こす、だが憎めない彼を、アルベールは「何か忘れたいことがあって飲むのさ」と、静かな目で見守る。やがてある晩、ガブリエルの“爆発”に付き合ってアルベールも久々に鯨飲し、浜で花火を山ほど打ち上げたり大騒ぎをする。
その翌朝が、二人の別れであり、再出発でもあった…
このように書くとストーリーらしいストーリーもないし、主人公たちが何に悩み何にこだわっているのかの説明も、あえて説明不足に断片だけで放り出している。いかにもおフランス…というか欧州芸術映画って感じの心象風景だらけの映画なのだが、ユーモアも結構盛り込まれているし、なにしろギャバンとベルモンドですから、キャラクターの魅力だけでズルズルと見せられてしまう。ベルモンドは勿論だが(元々大好きだ!)、今回ギャバンの可愛らしさにはちょっとビックリした(ギャバンはそんなに興味がなかった)。白髪頭の太ったオッサンだが、ベルモンドとハジけるところなんか少年のようだ。
ベルモンドは元闘牛士か、昔闘牛士になりたがっていたのか、という描写があって、酒場でフラメンコをちょっと踊ったのでこれも驚き。でも、ほとんどは上半身だけか下半身だけ、全身をうつしてたのは最初の数小節だけだから吹き替えかなー(笑)
夫が大酒を飲んで中国にトリップするのを心配(それとも嫉妬?)する妻(シュザンヌ・フロン)の描写は、個人的にはイマイチわからない。“体壊さない程度なら飲ませりゃいいじゃん”と思ったり。ただ、その妻の態度を責めてる描写なわけでもない。十何年ぶりに泥酔した夫はすました顔で、最後にはまたアメを口に放り込んでいる。
私は酒・タバコとも飲まない家庭で育ったので、泥酔することの意義は実はピンとこないし泥酔したこともないが、迷走中の青年が色々な思いに決着をつけてきちんと人生を再開するのには、あの大騒ぎが必要だったのだろうし、何と言うか、主人公たちのソレは大変魅力的な泥酔である。また、ラストの二人はそれぞれに何かを失った(諦めた)ように見えて、同時に、より確かな足取りで前に進んでゆくようにも見える。
寂しいような明るいような、不思議な味わいの映画だった。
でもまあ、強引に閉じ込められ見せられなかったらなかなか見ない映画だな、私には。
ベルモンド好きなので、そのうち見よう見ようと思いつつ、後回しにしてた作品(笑)
色々ホメてるのに★3て…。えーと、何というか、気持ちよく見れたが特にあれこれ語る気にもならず、というところなので。
実は出張で三時間以上乗るハメになった列車の中で、PCにイヤホン差して見ていたのだった…
(一回そういうのも試してみようと思って)
その前にも半時間ほどPCで仕事もしていたせいか、映画が終わるか終わらないかの凄いタイミングでバッテリが切れてしまいました(笑)
やっぱ映画バッテリで見るのは一本が限度か。やってみないとわかりませんな。
やはり映画は家(or映画館)で見よう。トンネル入るとうるさいし。
えーと出張は一泊で、ホテルで書いてます。駅近とインターネット可能、というのだけで選んだビジネスホテル。明日もあるのでさっさと寝よう…
大酒を飲むたび、中国での思い出を熱く語りまくるアルベール(ジャン・ギャバン)。だが、大空襲の中で、「夫婦生き延びてホテルを再建できたら酒を断つ」と誓いをたて、以来15年余りそれを守り通していた。
「酒を断ってから気難しくなった」と評される彼のホテルに、ある日ガブリエル(ジャン=ポール・ベルモンド)という青年が宿泊する。たびたび大酒を飲んでは騒ぎを起こす、だが憎めない彼を、アルベールは「何か忘れたいことがあって飲むのさ」と、静かな目で見守る。やがてある晩、ガブリエルの“爆発”に付き合ってアルベールも久々に鯨飲し、浜で花火を山ほど打ち上げたり大騒ぎをする。
その翌朝が、二人の別れであり、再出発でもあった…
このように書くとストーリーらしいストーリーもないし、主人公たちが何に悩み何にこだわっているのかの説明も、あえて説明不足に断片だけで放り出している。いかにもおフランス…というか欧州芸術映画って感じの心象風景だらけの映画なのだが、ユーモアも結構盛り込まれているし、なにしろギャバンとベルモンドですから、キャラクターの魅力だけでズルズルと見せられてしまう。ベルモンドは勿論だが(元々大好きだ!)、今回ギャバンの可愛らしさにはちょっとビックリした(ギャバンはそんなに興味がなかった)。白髪頭の太ったオッサンだが、ベルモンドとハジけるところなんか少年のようだ。
ベルモンドは元闘牛士か、昔闘牛士になりたがっていたのか、という描写があって、酒場でフラメンコをちょっと踊ったのでこれも驚き。でも、ほとんどは上半身だけか下半身だけ、全身をうつしてたのは最初の数小節だけだから吹き替えかなー(笑)
夫が大酒を飲んで中国にトリップするのを心配(それとも嫉妬?)する妻(シュザンヌ・フロン)の描写は、個人的にはイマイチわからない。“体壊さない程度なら飲ませりゃいいじゃん”と思ったり。ただ、その妻の態度を責めてる描写なわけでもない。十何年ぶりに泥酔した夫はすました顔で、最後にはまたアメを口に放り込んでいる。
私は酒・タバコとも飲まない家庭で育ったので、泥酔することの意義は実はピンとこないし泥酔したこともないが、迷走中の青年が色々な思いに決着をつけてきちんと人生を再開するのには、あの大騒ぎが必要だったのだろうし、何と言うか、主人公たちのソレは大変魅力的な泥酔である。また、ラストの二人はそれぞれに何かを失った(諦めた)ように見えて、同時に、より確かな足取りで前に進んでゆくようにも見える。
寂しいような明るいような、不思議な味わいの映画だった。
でもまあ、強引に閉じ込められ見せられなかったらなかなか見ない映画だな、私には。
ベルモンド好きなので、そのうち見よう見ようと思いつつ、後回しにしてた作品(笑)
色々ホメてるのに★3て…。えーと、何というか、気持ちよく見れたが特にあれこれ語る気にもならず、というところなので。
実は出張で三時間以上乗るハメになった列車の中で、PCにイヤホン差して見ていたのだった…
(一回そういうのも試してみようと思って)
その前にも半時間ほどPCで仕事もしていたせいか、映画が終わるか終わらないかの凄いタイミングでバッテリが切れてしまいました(笑)
やっぱ映画バッテリで見るのは一本が限度か。やってみないとわかりませんな。
やはり映画は家(or映画館)で見よう。トンネル入るとうるさいし。
えーと出張は一泊で、ホテルで書いてます。駅近とインターネット可能、というのだけで選んだビジネスホテル。明日もあるのでさっさと寝よう…
プリンセスハーツ―初恋よ、君に永遠のさよならをの巻
2010年11月10日 読書
出張からなんとか帰着。しかし、雨ばっかでほんとに悲しかったです北陸地方…。
列車の中でやたらと仕事をしていましたが(すごく色々と進んだのは嬉しいような悲しいような…)、一応、本も持ってった。しかしウッカリしていた…ラノベの、しかもこのテの表紙の本だと、知り合いが一人もいないとはいえ、同業者があつまってる所ではなんか読みづらい(爆)
高殿円著。
あいかわらず、ギャグか?というようなサブタイトル付ですが、珍しくルシードがキメてくれましたね。やっぱイイ男だルシード。錯綜する人間関係をさっぱりと料理し、謀略合戦も逆転また逆転で面白く読めました。しかしキャラクター増える一方だなあ。かなり長引くのでしょうかねこのシリーズ…。
列車の中でやたらと仕事をしていましたが(すごく色々と進んだのは嬉しいような悲しいような…)、一応、本も持ってった。しかしウッカリしていた…ラノベの、しかもこのテの表紙の本だと、知り合いが一人もいないとはいえ、同業者があつまってる所ではなんか読みづらい(爆)
高殿円著。
あいかわらず、ギャグか?というようなサブタイトル付ですが、珍しくルシードがキメてくれましたね。やっぱイイ男だルシード。錯綜する人間関係をさっぱりと料理し、謀略合戦も逆転また逆転で面白く読めました。しかしキャラクター増える一方だなあ。かなり長引くのでしょうかねこのシリーズ…。
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戸梶圭太著。
見当たり捜査官。指名手配中の犯罪者を、街を歩いて目だけで確保する、孤独な刑事…
警視総監賞をもらったこともある優秀な見当たり捜査官のはずが、ここのところ主人公はスランプと不運のスパイラルの中にいた。意地と根性で挽回はなるのか?
ヘンな本を書く人が(女装警官とかサド女医とか…いや、読んだことなかったんだけど、そーゆーのを書いてるんでしょ)、ちょっと真面目なハードボイルドを書いたのかと思って読んでいたらジリジリジリジリとヘンな方向へ。というか、この不幸っぷりはフツーじゃないでしょ。それでもラストだけは一応妙な解放感、なような気もするが、うー。
…とはいえ、一気に読んでしまいました(^^;)
見当たり捜査官。指名手配中の犯罪者を、街を歩いて目だけで確保する、孤独な刑事…
警視総監賞をもらったこともある優秀な見当たり捜査官のはずが、ここのところ主人公はスランプと不運のスパイラルの中にいた。意地と根性で挽回はなるのか?
ヘンな本を書く人が(女装警官とかサド女医とか…いや、読んだことなかったんだけど、そーゆーのを書いてるんでしょ)、ちょっと真面目なハードボイルドを書いたのかと思って読んでいたらジリジリジリジリとヘンな方向へ。というか、この不幸っぷりはフツーじゃないでしょ。それでもラストだけは一応妙な解放感、なような気もするが、うー。
…とはいえ、一気に読んでしまいました(^^;)
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クライム&ダイヤモンド
2010年11月15日 映画
2001年、クリス・バー・ヴェル監督作品。
珍しくも最近の映画。さる筋から「映画好き(特にクラシック映画好き)には、オススメ!」とのことで手を出して(レンタルして)みました。
カメラやフィルムなどの映画的小道具をあしらったクレジットタイトル。なんだか60年代のB級スリラーかTV番組みたいな主題曲。おお、今時らしくなくて期待できるかも…?
クレジットが終わったとたんに、映像は、雨の中ずぶぬれのオードリー・ヘプバーン!?アレレ?と、思いきや。
ガラすきの映画館内、うるんだ目で「ティファニーで朝食を」のラストシーンに見入る男(ティム・アレン)。彼の正体は、実は殺し屋“毒舌ジム(Critical Jim)”だった。
重度の映画マニアな彼は、マフィアの依頼で捕らえた男タウト、実はフィンチ(クリスチャン・スレイター)に、近頃の映画はなっていないと愚痴る。
「昔の映画はいい。ストーリーがある」
「僕にもある」と答えた犠牲者に、殺し屋は言う。では話してみろ、処刑の最終指令を待つ間。
話が面白ければ、ポケベルが鳴っても無視してやるかも…
そこでフィンチはジムには捕まるまでの込み入ったいきさつを語り始める。それはダイヤモンド泥棒と脱獄とマフィアの追撃と、そして恋の物語だった…(回想場面つき)。
いやー、面白かったです!
なんてったって「映画愛」のお話なのがいいですね。しかもクラシック映画寄りなので、派手な流血や爆発や濡れ場なんかはお呼びでない、とことんファンタジックでロマンチックでクラシック。奇術師でもある泥棒(リチャード・ドレイファス)は、通行人に夢を振りまく片手間にダイヤをかっさらって逃げてくし、通信手段というと、イマドキ鳩だ!(笑)
「そんなんで大丈夫か?(リアリズムじゃないんじゃない?)」と思う人はいるかも。ユルい所も多少ある。が、“素敵場面作り”優先のストーリーは、私の好みにはバッチリ合っている。ロマンチック・コメディといってもいいかな。
ジムは様々な映画からの引用を口にしたり、語りの手法(?)についてツッコミを入れつつ「素晴らしい結末」を期待してフィンチの「物語」に聞き入る。まさに映画ファンの典型だ。リアルを映画的至福に変えてしまいたい、そして時には映画の中の展開をあわよくば自分好みに変えてしまいたい、と望む、映画ファンの抜きがたい習性をオノレの心のおもむくまま、我儘放題に発揮するジムに、映画好きは何度でもニヤリとせずにはいられないだろう。
ふふふふ…
ラストまで、完璧にヤられました。最後の最後まで、キモチのいい映画。
オススメに従ってよかった~♪ありがとうございました!m(__)m
「近頃の映画」でも、たまにはこんなのがあるんですね(笑)最近の映画なのに驚いて★多め。
そうしょっちゅう使える手でもないでしょうが…
エンドタイトル、ジムの口にした映画の数々について、いちいち表記してるのもいいですね(笑)
邦題は手抜きな気がしますが、かといって中身を語らずにうまくタイトルつけるのも難しそう。
でもせめて、ロマンチスト向きな映画であることが分かるといいのにな…。
まあ、原題からして何だかわかんないんですが。⇒"Who Is Cletis Tout? "
<追記>
あとで、エライことがわかりました。
モノクロ映画と思って見ていたのですがカラーだったんですね!(爆)
たまたまその日だけ、プレイヤーのケーブルがゆるんででもいたのかなあ。なにしろ私のみる映画はモノクロ率結構高いので全然不思議に思いませんでしたよ、やれやれ。
それともまさかDVDが不良品とか、いやそれはないか?レンタルだったんで今ではもうわかりませんが(笑)
モノクロって上品だなーと思いながら観ていたワタシ…
珍しくも最近の映画。さる筋から「映画好き(特にクラシック映画好き)には、オススメ!」とのことで手を出して(レンタルして)みました。
カメラやフィルムなどの映画的小道具をあしらったクレジットタイトル。なんだか60年代のB級スリラーかTV番組みたいな主題曲。おお、今時らしくなくて期待できるかも…?
クレジットが終わったとたんに、映像は、雨の中ずぶぬれのオードリー・ヘプバーン!?アレレ?と、思いきや。
ガラすきの映画館内、うるんだ目で「ティファニーで朝食を」のラストシーンに見入る男(ティム・アレン)。彼の正体は、実は殺し屋“毒舌ジム(Critical Jim)”だった。
重度の映画マニアな彼は、マフィアの依頼で捕らえた男タウト、実はフィンチ(クリスチャン・スレイター)に、近頃の映画はなっていないと愚痴る。
「昔の映画はいい。ストーリーがある」
「僕にもある」と答えた犠牲者に、殺し屋は言う。では話してみろ、処刑の最終指令を待つ間。
話が面白ければ、ポケベルが鳴っても無視してやるかも…
そこでフィンチはジムには捕まるまでの込み入ったいきさつを語り始める。それはダイヤモンド泥棒と脱獄とマフィアの追撃と、そして恋の物語だった…(回想場面つき)。
いやー、面白かったです!
なんてったって「映画愛」のお話なのがいいですね。しかもクラシック映画寄りなので、派手な流血や爆発や濡れ場なんかはお呼びでない、とことんファンタジックでロマンチックでクラシック。奇術師でもある泥棒(リチャード・ドレイファス)は、通行人に夢を振りまく片手間にダイヤをかっさらって逃げてくし、通信手段というと、イマドキ鳩だ!(笑)
「そんなんで大丈夫か?(リアリズムじゃないんじゃない?)」と思う人はいるかも。ユルい所も多少ある。が、“素敵場面作り”優先のストーリーは、私の好みにはバッチリ合っている。ロマンチック・コメディといってもいいかな。
ジムは様々な映画からの引用を口にしたり、語りの手法(?)についてツッコミを入れつつ「素晴らしい結末」を期待してフィンチの「物語」に聞き入る。まさに映画ファンの典型だ。リアルを映画的至福に変えてしまいたい、そして時には映画の中の展開をあわよくば自分好みに変えてしまいたい、と望む、映画ファンの抜きがたい習性をオノレの心のおもむくまま、我儘放題に発揮するジムに、映画好きは何度でもニヤリとせずにはいられないだろう。
ふふふふ…
ラストまで、完璧にヤられました。最後の最後まで、キモチのいい映画。
オススメに従ってよかった~♪ありがとうございました!m(__)m
「近頃の映画」でも、たまにはこんなのがあるんですね(笑)最近の映画なのに驚いて★多め。
そうしょっちゅう使える手でもないでしょうが…
エンドタイトル、ジムの口にした映画の数々について、いちいち表記してるのもいいですね(笑)
邦題は手抜きな気がしますが、かといって中身を語らずにうまくタイトルつけるのも難しそう。
でもせめて、ロマンチスト向きな映画であることが分かるといいのにな…。
まあ、原題からして何だかわかんないんですが。⇒"Who Is Cletis Tout? "
<追記>
あとで、エライことがわかりました。
モノクロ映画と思って見ていたのですがカラーだったんですね!(爆)
たまたまその日だけ、プレイヤーのケーブルがゆるんででもいたのかなあ。なにしろ私のみる映画はモノクロ率結構高いので全然不思議に思いませんでしたよ、やれやれ。
それともまさかDVDが不良品とか、いやそれはないか?レンタルだったんで今ではもうわかりませんが(笑)
モノクロって上品だなーと思いながら観ていたワタシ…
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ダイアルAを回せ (KAWADE MYSTERY)
2010年11月18日 読書
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沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫)
2010年11月20日 読書
うーん。
こういうラストなのね…
会長室篇は、恩地を認めてくれる理想主義的な新会長がやってくるので(利権をむさぼる連中に激しく反発されるものの)、結構面白く読めたが、いやーきびしいですね。勝ったと見える黒い連中の足元にもようやく穴があきかけてはいるが、「地球上で最も危険で獰猛な動物」の警句はダテじゃない。
読み応えはありましたが、しばらく山崎豊子は休もう(^^;)
…そしてもう寝よう…ココロは元気だが体力限界ぽい。無理はすまい…
こういうラストなのね…
会長室篇は、恩地を認めてくれる理想主義的な新会長がやってくるので(利権をむさぼる連中に激しく反発されるものの)、結構面白く読めたが、いやーきびしいですね。勝ったと見える黒い連中の足元にもようやく穴があきかけてはいるが、「地球上で最も危険で獰猛な動物」の警句はダテじゃない。
読み応えはありましたが、しばらく山崎豊子は休もう(^^;)
…そしてもう寝よう…ココロは元気だが体力限界ぽい。無理はすまい…
36時間 -ノルマンディ緊急指令-
2010年11月21日 映画 コメント (4)
1965年、ジョージ・シートン監督作品。モノクロ。
以前から気になって、見たいなあと思っていた、ちょっと変わった戦争サスペンス。いやー面白かった!もっと早く見ればよかった。
1944年、ノルマンディ上陸作戦前夜。米軍情報部のパイク少佐(ジェームズ・ガーナー)は、任務中に薬を盛られて敵側に拉致された。やがて同盟軍の病院内で意識を取り戻した彼は、白くなりかけた髪や霞む目、何よりも1950年の日付入り新聞に愕然とする。
知らないうちに、6年もの時間が過ぎているというのか?
しかし実は、ここは、彼を騙して情報を引き出すべくドイツ軍がしつらえた、偽の病院だった!「記憶喪失の治療にあたるアメリカ人軍医」になりすましたガーバー少佐(ロッド・テイラー)の誘導は、同盟軍の上陸作戦詳細を、うまうまとパイクから引き出してしまうのか?
ストーリーを細かく書くとだいなしだろうから我慢しますが、「スパイ大作戦(Mission Impossible)」の先鞭をつけるような、コンゲーム風の着想がすばらしい。
どこでパイクが気がつくか、気がついたとしてどう出るか。じりじりしながら見るわけですが、見ごたえを増しているのは何と言ってもガーバー少佐の人物設定だろう。彼はドイツ軍人ながら、拷問を嫌ってスマートな知能戦で情報を得ようとしているのだが、親衛隊の傲慢でサドな大佐が「こっちで尋問(=拷問)したい」と横槍を入れてくるので苦い思いをしている。そのへんちょっと見る方も少し共感してしまう。
「36時間」というタイトルは、36時間で情報を引き出せなければ親衛隊が引き取るぞ、と大佐が強要したことによる。
敵ながら誠実さをかいまみせるガーバーは、パイクと一時心を通わせすらする。その助手である看護婦アンナ(エヴァ・マリー・セイント)に秘められたハードな背景もいい。単なるアイデアストーリーに終わらない厚みを感じさせてくれる脚本だった。
ドイツ側の人物、特にガーバーの描き込みが濃いぶん、終盤の逃亡劇はちょっと物足りなく感じたりもするのだが、最後までひとひねりあるキャラ作りにつとめる監督(脚本もシートン)の心意気に打たれる佳作。小味な"昔の映画"らしい良さ満載で、オススメです。
ロッド・テイラーって濃すぎるカンジであまり好きな俳優ではなかったが、今回は良かった~。見直しました(笑)
ガーナーも、相変わらずの、ちょっと緊張感のユルいまったりしたところが、受ける芝居で映えていたと思う。ガンガン攻めの姿勢に入っちゃう俳優だとバランスが逆に悪くなるよね。
以前から気になって、見たいなあと思っていた、ちょっと変わった戦争サスペンス。いやー面白かった!もっと早く見ればよかった。
1944年、ノルマンディ上陸作戦前夜。米軍情報部のパイク少佐(ジェームズ・ガーナー)は、任務中に薬を盛られて敵側に拉致された。やがて同盟軍の病院内で意識を取り戻した彼は、白くなりかけた髪や霞む目、何よりも1950年の日付入り新聞に愕然とする。
知らないうちに、6年もの時間が過ぎているというのか?
しかし実は、ここは、彼を騙して情報を引き出すべくドイツ軍がしつらえた、偽の病院だった!「記憶喪失の治療にあたるアメリカ人軍医」になりすましたガーバー少佐(ロッド・テイラー)の誘導は、同盟軍の上陸作戦詳細を、うまうまとパイクから引き出してしまうのか?
ストーリーを細かく書くとだいなしだろうから我慢しますが、「スパイ大作戦(Mission Impossible)」の先鞭をつけるような、コンゲーム風の着想がすばらしい。
どこでパイクが気がつくか、気がついたとしてどう出るか。じりじりしながら見るわけですが、見ごたえを増しているのは何と言ってもガーバー少佐の人物設定だろう。彼はドイツ軍人ながら、拷問を嫌ってスマートな知能戦で情報を得ようとしているのだが、親衛隊の傲慢でサドな大佐が「こっちで尋問(=拷問)したい」と横槍を入れてくるので苦い思いをしている。そのへんちょっと見る方も少し共感してしまう。
「36時間」というタイトルは、36時間で情報を引き出せなければ親衛隊が引き取るぞ、と大佐が強要したことによる。
敵ながら誠実さをかいまみせるガーバーは、パイクと一時心を通わせすらする。その助手である看護婦アンナ(エヴァ・マリー・セイント)に秘められたハードな背景もいい。単なるアイデアストーリーに終わらない厚みを感じさせてくれる脚本だった。
ドイツ側の人物、特にガーバーの描き込みが濃いぶん、終盤の逃亡劇はちょっと物足りなく感じたりもするのだが、最後までひとひねりあるキャラ作りにつとめる監督(脚本もシートン)の心意気に打たれる佳作。小味な"昔の映画"らしい良さ満載で、オススメです。
ロッド・テイラーって濃すぎるカンジであまり好きな俳優ではなかったが、今回は良かった~。見直しました(笑)
ガーナーも、相変わらずの、ちょっと緊張感のユルいまったりしたところが、受ける芝居で映えていたと思う。ガンガン攻めの姿勢に入っちゃう俳優だとバランスが逆に悪くなるよね。
When the Legends Die
2010年11月22日 映画 コメント (76)
ドナルド・オコナー未公開映画を求めてeBayにさまよいこんだあと、リチャード・ウィドマークの未公開映画"When the Legends Die(1972)"のDVDがスペインで出ているのに気がついた。
(英米アマゾンのマーケットプレイスなどで入手可能)
うーん。
コレはそこそこの評価もあるらしいけど。
字幕ないしなあ。人間ドラマは字幕ないとしんどいかなあ。
ウィドマーク様も飲んだくれの元ロデオスターだというので、痛々しい役なのかも。見てしんどくなるのかも。
うーん。
http://www.amazon.co.uk/When-Legends-Die-Richard-Widmark/dp/B0034GJ79W/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1290383517&sr=1-2
しかし、ウィドマーク様ってスペイン語圏で愛されてるのねー…
スペイン語盤でしか(私に)発見されていないDVDって、「海の男」とか「あしやからの飛行」とか、けっこう色々あります。
(英米アマゾンのマーケットプレイスなどで入手可能)
うーん。
コレはそこそこの評価もあるらしいけど。
字幕ないしなあ。人間ドラマは字幕ないとしんどいかなあ。
ウィドマーク様も飲んだくれの元ロデオスターだというので、痛々しい役なのかも。見てしんどくなるのかも。
うーん。
http://www.amazon.co.uk/When-Legends-Die-Richard-Widmark/dp/B0034GJ79W/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1290383517&sr=1-2
しかし、ウィドマーク様ってスペイン語圏で愛されてるのねー…
スペイン語盤でしか(私に)発見されていないDVDって、「海の男」とか「あしやからの飛行」とか、けっこう色々あります。
カエルにちゃんとキスをする
2010年11月23日 読書
サラ・ムリノフスキ著。
ハイスクール・魔女ライフならぬ「魔女の姉ライフ」第二弾。
パパの婚約者をどう撃退するか、というそれなりにシビアな問題が大きかった前作に比べると、ジコチューヒロイン(そうはいっても、誰でもそれを否定しきれないような素直なワガママさ)の前に山積する問題はたいしたものではないのかもしれないが、あいかわらずテンポが良いのと、最終的には、ちょっと成長したヒロインが頑張って妹や母のためにあれこれ動いたり、自分を抑えて周囲のための決断をしてゆくあたりが、読後感スッキリで終始楽しく読めました。
どうやら第三弾もあるみたいなので楽しみだなあ。
今日は、家族サービス?で紅葉狩りにつきあって、足が棒のよう。
昨日の雨のあとなぶん、京都は山並みが間近に迫って見え、確かに紅葉は美しかったが…歩きすぎと食べ過ぎ(笑)で、しんどいよう。
ハイスクール・魔女ライフならぬ「魔女の姉ライフ」第二弾。
パパの婚約者をどう撃退するか、というそれなりにシビアな問題が大きかった前作に比べると、ジコチューヒロイン(そうはいっても、誰でもそれを否定しきれないような素直なワガママさ)の前に山積する問題はたいしたものではないのかもしれないが、あいかわらずテンポが良いのと、最終的には、ちょっと成長したヒロインが頑張って妹や母のためにあれこれ動いたり、自分を抑えて周囲のための決断をしてゆくあたりが、読後感スッキリで終始楽しく読めました。
どうやら第三弾もあるみたいなので楽しみだなあ。
今日は、家族サービス?で紅葉狩りにつきあって、足が棒のよう。
昨日の雨のあとなぶん、京都は山並みが間近に迫って見え、確かに紅葉は美しかったが…歩きすぎと食べ過ぎ(笑)で、しんどいよう。
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1949年、プレストン・スタージェス監督作品。カラー。
美人女教師はお尋ね者?
トンデモ展開が得意なスタージェスにしても荒っぽく感じられちゃう西部コメディ(^^;)
日本未公開だがWOWWOWから録画してたものを鑑賞。
酒場の歌姫にして拳銃の名手フレディ(ベティ・グレイブル)は、賭博師ブラッキー(シーザー・ロメロ)に夢中だが、彼が他の女といちゃつくのを見てカッとなって発砲、誤って弾を判事のお尻に命中させたため逮捕される。妹分コンチータ(オルガ・サン・ファン)と共に逃げ出した彼女は他の町で女教師になりすまし、不良生徒を銃で脅して心酔させたり鉱山主の息子(ルディ・ヴァレー)に求婚されたりと調子よく…行きそうに見えたのだが、お尋ね者となった彼女をブラッキーが訪ねあてて…
とまあ、このへんまではそれなりに笑えるのですが、終盤の銃撃戦の中のギャグがイマイチ泥臭いのはなぜ。
やっぱり都会こそ似合うライター(兼監督)なんでしょうかスタージェス。
そして、「ああ、やっぱり」な着地。
そりゃまあコメディというのは、意外さで笑わされる場合と、ある程度予測のつく方へ状況が流れていく、想定内だけど「そうこなくっちゃ」と思える納得の笑いと、二種類があると思う(そして、最終的なまとまり次第で、どちらが上とも決められないと思う)。しかし、このラストは「そうこなくっちゃ」というより、「ああ、結局そうきたか」と思えてしまった。
スタージェスにしては並なコメディでした(^^;)
グレイブルは2曲ほど歌う。悪くないが、どちらかというとおとなしい芸風だと思うな。やっぱり「フツーっぽさ」が人気のカギだったのかしら。
オルガ・サン・ファンは、先日見た「Are You With It?」ではドナルド・オコナーと歌い踊っていたが、ここでは特になし。この人はカルメン・ミランダ二世という扱いらしいですが(笑)、ヒスパニックの筈が行きがかりで途中からは先住民のふりをして三つ編み姿。彼女とロメロというキャスティングは、40年代の南米ブームの流れなのかしら。ブラッキーがかなり性格悪く見えるのはちょっとねえ。最後は改心したようではありますが…
そしてルディ・ヴァレー。「結婚五年目」同様のお坊ちゃん役ですが、この人見ていて若い頃の田淵幸一選手を思いだすのは私だけ?賛同者いませんか?
美人女教師はお尋ね者?
トンデモ展開が得意なスタージェスにしても荒っぽく感じられちゃう西部コメディ(^^;)
日本未公開だがWOWWOWから録画してたものを鑑賞。
酒場の歌姫にして拳銃の名手フレディ(ベティ・グレイブル)は、賭博師ブラッキー(シーザー・ロメロ)に夢中だが、彼が他の女といちゃつくのを見てカッとなって発砲、誤って弾を判事のお尻に命中させたため逮捕される。妹分コンチータ(オルガ・サン・ファン)と共に逃げ出した彼女は他の町で女教師になりすまし、不良生徒を銃で脅して心酔させたり鉱山主の息子(ルディ・ヴァレー)に求婚されたりと調子よく…行きそうに見えたのだが、お尋ね者となった彼女をブラッキーが訪ねあてて…
とまあ、このへんまではそれなりに笑えるのですが、終盤の銃撃戦の中のギャグがイマイチ泥臭いのはなぜ。
やっぱり都会こそ似合うライター(兼監督)なんでしょうかスタージェス。
そして、「ああ、やっぱり」な着地。
そりゃまあコメディというのは、意外さで笑わされる場合と、ある程度予測のつく方へ状況が流れていく、想定内だけど「そうこなくっちゃ」と思える納得の笑いと、二種類があると思う(そして、最終的なまとまり次第で、どちらが上とも決められないと思う)。しかし、このラストは「そうこなくっちゃ」というより、「ああ、結局そうきたか」と思えてしまった。
スタージェスにしては並なコメディでした(^^;)
グレイブルは2曲ほど歌う。悪くないが、どちらかというとおとなしい芸風だと思うな。やっぱり「フツーっぽさ」が人気のカギだったのかしら。
オルガ・サン・ファンは、先日見た「Are You With It?」ではドナルド・オコナーと歌い踊っていたが、ここでは特になし。この人はカルメン・ミランダ二世という扱いらしいですが(笑)、ヒスパニックの筈が行きがかりで途中からは先住民のふりをして三つ編み姿。彼女とロメロというキャスティングは、40年代の南米ブームの流れなのかしら。ブラッキーがかなり性格悪く見えるのはちょっとねえ。最後は改心したようではありますが…
そしてルディ・ヴァレー。「結婚五年目」同様のお坊ちゃん役ですが、この人見ていて若い頃の田淵幸一選手を思いだすのは私だけ?賛同者いませんか?
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