1935年、マイケル・カーティス監督作品。モノクロ。
廉価版ではなくBox買いしてたのを(エロール・フリン・シグネチャー・コレクション)やっと見た。かなり昔TV放映分は見たことがあるし…と思ってたが、見てみると結構忘れていた。そもそもカットも多かったろうし。

1685年イギリス。ジェームズ二世の悪政のもと、たまたま反逆者の怪我を治療したアイルランド人医師ブラッド(エロール・フリン)は反逆者の仲間として逮捕され、奴隷として西インド(ジャマイカのポート・ロイヤル)に送られて厳しい苦役を課せられる。が、やがて仲間たちと脱走、キャプテン・ブラッドとしてカリブ海を荒らしまわる海賊の首領となる…。

名誉革命前夜を舞台にしているのがポイント。その後の本国情勢の激変は、海賊ブラッドの運命を再び変えてゆくことにもなる。ご都合主義が多いと考える人もいるかもしれないが、海賊たちの結構民主的な組織作りといい、一応の史実をおさえた上で娯楽性に徹した物語展開と言えるだろう。テンポが良くて約二時間があっという間だ。さすがに一定の古さは否めないが(帆船も何もかもミニチュアとセットが基本)、まさに古典!の楽しい帆船映画・海賊映画。

この時点ではほんの新人のフリン、まだ無名のヒロイン=オリヴィア・デ・ハヴィランドの抜擢はギャンブルだったろうに、出来上がったのは奇跡の傑作。トレードマークの口ひげが珍しく無いが、若いフリンの明るくスマートな魅力全開で、画面を見ているだけでなんとも楽しくなる。剣戟アクションも楽しいし(敵役の名剣士バジル・ラズボーン、あれだけの出番ではちょっと物足りないです…)、勝気なハヴィランドとの意地を張り合いつつの恋模様も楽しい。新人二人の若々しい魅力の勝利だが、カーティス監督の時にダイナミック、時に陰影を強調した巧妙な画面作りが、エリック・W・コーンゴールドの音楽の素晴らしさと相まって作品の品格を更に引き上げている。

ひととき、童心?に返って楽しみました。
…明日(!)からまたシゴトだしな…うう。

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