Chip Off the Old Block
Chip Off the Old Block
Chip Off the Old Block
1944年、チャールズ・ラモント監督作品。モノクロ。

またまたeBayでゲットした日本未公開のドナルド・オコナー主演B級ミュージカル。
画像は凄く悪いが、大粒の雨(雹)が時には降っても、とりあえず完全に見えない場面はないので想定内(涙)。古いしレアだし。あーーー、ユニヴァーサル、正規盤出してくれないかな。くれないんだろうな。フランシス・ボックスの後半も出てないし…
英語字幕もないので、TCMのシノプシスなどを見ながら強引に視聴。時にはimdb以上に役立つ時もあるTCMであった。
http://www.tcm.com/tcmdb/title.jsp?stid=70866

ちなみに"Chip Off the Old Block" とは、「親(特に父親)にそっくり」の意とのこと。

海軍一家の出で士官候補生のドナルド・コリガン(オコナー)は、学校内でショウを製作・主演し大受けするが、ヤンチャがすぎて(先生をネタにしたギャグを入れたり校長名で勝手に偉いさんを招待してみたり)停学になる。とはいえあまり深刻なものではないようで、一度帰省し、父親にカツ入れられてこいという程度?校長先生ニコニコしてるし(^^;)
長距離列車の中でドナルドは、女優一家の孫娘グロリア(アン・ブライス)と出会う。二人はいい感じになりデートを約束するが、駅で待ち構えていたドナルドのガールフレンド・ペギー(ペギー・ライアン)のベタベタぶりを見て、グロリアは気を悪くして去ってしまう。
ドナルドは自分が愛しているのはグロリアであること、しかしペギーが舞台のオーディションを受けることには引き続きパートナーとして協力する、とペギーを説得する(割と簡単に片付くあたり、"幼馴染""ダンス・パートナー"程度の関係だったらしい)。また、奇遇にも昔グロリアの母親はドナルドの父親に、祖母はドナルドの祖父に振られたという因縁があり、グロリアの家族も色々と邪魔をしてくるが、ドナルドの再アタックが実り、二人は結局幸せな恋人同士に。

前半はまあよいとして、終盤に「ドイツのスパイを見つけた!」と誤解したドナルドとペギーがドタバタする脇筋は、むしろ邪魔なだけかなあ(笑えるギャグはあるけど…)。後半は話がごちゃごちゃしてイマイチな感じである。B級たるゆえんか。
それとも私のヒアリングが不足すぎるのか(多分両方)。

とはいえミュージカル・シーンもいろいろある。あまりお金かかってなさそうだけど(笑)
学校内で上演するレビュウとかオーディションとかだから。

映画のオープニングは士官学校内のショウ"Sailor Song"、セーラー服をわざと逆向けに着たオコナーがコミカルに踊る。ホーンパイプダンス調の曲が個人的に嬉しい。
"It’s Mighty Nice to Have Met You"。アン・プライスと列車の展望デッキに出て、ウクレレを弾きながら二人でデュエット。オコナーの綺麗な高音大好き、いい感じです。この曲絶対どこか他でも聞いたと思うんだけど、思い出せないよ…
"My Song"。 何だかだ言ってもドナルドに惹かれているブライスのソロ。アン・ブライスも最初はディアナ・ダービン予備軍だったのかなって感じ。
"Is It Good or Is It Bad?"と"Gotta Give My Feet a Break" はペギーとドナルドがオーディション用に唄い踊るナンバー。思いっ切りコミカルな前者はYouTubeにもあります。
http://www.youtube.com/watch?v=M2SB27ULfdw

後者はちょっと背伸びして、カジュアルな服装が途中から燕尾服とドレスに変わり、アステア&ロジャース調(笑)。さすがにまだ16~7のふたり、特にまだ発展途上の感のあるオコナーにアステア&ロジャースの優雅美麗を求めるのは酷でしょうが、多分一番気合いの入ったナンバーかも?「一生懸命やってるなー」ってつい上から目線になっちゃいますが、このカップルは姿がスッキリスマートでこういう路線もそれなりにはイケてる。

ライアンも、ボールルームダンスよりは細くて長い手足をぶんぶん振り回してのコミカルでスピーディなダンスが本領だと思います。垂れ目でファニー・フェイス気味なため、ブライスやグロリア・ジーンなどの「美少女ソプラノ」が出てくると必ず、パートナーの筈のオコナーをそっちに持ってかれてしまうようで気の毒ですが、いつもカラっとしていて好感度の高い少女ダンサーですね。踊りだけでなく、オコナーと組んでカマしてくれるギャグシーンも上手い。あー、ユニヴァーサル、どうして正規盤で(以下略)

あ、あと、グロリアの家の執事役に、以前ジーヴズ役を演じていたアーサー・トリーチャーが出ていて何だか嬉しかった。

オハナシは明らかに"B級"というか、いい加減感がありますが、なんてったってまだ少年期のオコナーが可愛いすぎる!
(http://13374.diarynote.jp/201012102329063578/でも叫んでいましたが(笑))
とりあえず、またこの年代の映画を買いたくなってしまいました。…今度もまたいい加減な話なんだろうけどなあ。
まあ、少なくとも歌はこの時期からとても素敵だし、ソレだけでも損はなかろう!


<追記>
思いだしました!
"It’s Mighty Nice to Have Met You"、1952年放映のTV番組"Colgate Comedy Hour"のエンディングで、オコナーが小さな娘さんを抱きよせるようにしつつ歌っていた曲でした(この番組には最初の奥さんもちょっと出てました。家族総動員?)。
http://www.archive.org/details/1950sVarietySeriescolgateComedyHouraired231952で視聴可。

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