長い長い物語、終結。読み応えがありました~。
エンディングは、え、そうくるか、と思わぬではなかったけど…

クラシック音楽(声楽)という、黒人の血からはかけ離れた分野で才能を羽ばたかせる兄弟。いくつかの時間軸で並行して語られる父母とその家族の過去と、兄弟の現在にいつまでも重なってくる公民権闘争と何度でも繰り返される差別的判決。黒人の血が一滴でもあれば黒人の扱い、というアメリカン・ルールはいつまで続くのか。
『鳥と魚は恋に落ちることができる。けれど、愛の巣はどこに築くというのか?』

あと、主な語り手であるジョーイの恋愛場面で、ガーシュインの名曲“The man I love”がちりばめられていたのに、おっと思った。地の文にまぎれていた…とすると、ほかにもいっぱいそういうのがあったのかも。クラシックにしろアメリカン・ポップスにしろ、くわしければくわしいだけさらにこの小説から受ける印象は深くなってゆくのかもしれない。一大ミュージカルとして書かれているのかもしれない、コレは。
私のイメージの中の“The man I love”はたぶんジュディ・ガーランド版。…だけど、どこで見た分かな…「ザッツ・エンタティンメント」シリーズの中にあったかしらん…

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