1965年、マーク・ロブスン監督作品。

多忙がいつまでたってもおさまらず、めっきり映画見ていなかった近頃の私。
ゲームの方が「ちょっとだけやって終われる」と思うせいです。ソレは大間違いなんですが…
久々の一本は、スカパーでやってた「脱走特急」!

ほんとはDVD買っちゃった「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」を見ようと思ったんだけど、見始めたらなんか画質が予想以下だったので、「この値段でコレか?」とショックを受けて一旦ストップ。ある意味、鉄道アクションという共通項のある「脱走特急」にチェンジ。
大昔にTVで見た筈なんだけど、ラストシーン以外ろくに覚えていなくて、でも多分面白かった筈、そしてラスト印象的だった…で、特別好きな人が出てるとかじゃないけど期待の再見。

1943年、とあるイタリアの捕虜収容所。捕虜は大半英国兵だけど、アメリカ兵も少しいる。飛行機が撃墜され、新たに放り込まれてきたライアン大佐(フランク・シナトラ)は、英国兵のリーダー・フィンチャム少佐(トレバー・ハワード)と何かと対立しながら捕虜全体の指揮をとることに。
イタリア降伏後収容所を逃げ出した捕虜たちは今度はドイツ軍につかまり、列車で護送されることになるが、逆に列車を乗っ取り集団脱走をはかるのだった…!

シナトラがいつもよりぐっと抑えて渋いカッコよさを見せてオイシイ役どころ。頑固かつ戦闘的すぎて血に飢えた感じ(笑)のトレバー・ハワードがうまく盛り上げてやっている。
列車はイタリアをどんどん北上してスイス方面へと進むがその間、脱走モノのつねで、工夫と機転と変装のいろいろがユーモアも交えて披露される。
楽しい戦争アクションだが、終盤に至るに従い、単なる戦場ホラ話ではなく、リアリズムのほろ苦さがしのび寄ってくる展開がイイ。
見てない人のために伏せるけど、あのラストシーンは、ちょっと忘れられないよね(笑)

ちょっとせつない、定石をはずしたエンディングだ。

イタリア軍の収容所長に、あーやっぱこういう役…のアドルフォ・チェリ、ドイツ軍将校に、あーやっぱり(以下略)のウォルフガング・プライスとキャスティングは地味ながらしっかりしてる。従軍神父役でユーモラスなエドワード・マルヘアーも楽しませてくれる。

拾い物?が、イタリア人ながらナチスドイツが嫌いで主人公らに協力するオリアニ大尉を演じたセルジオ・ファントーニ。
なぜか黒アイパッチのスマートで頭も切れるイタリア軍人。ドイツ軍人か?と思っちゃうほどカッコイイ(逝)。ひたすら渋めな映画の中では、なんだか目に優しい純二枚目系。よく見るとたいしたことないのかもしれないがアイパッチの威力か、このメンツの中では妙に華を感じるー。
ただ、見てるあいだじゅう、実はずーっと…
「ナンバー・ツー!」という叫びが私の脳内に響いてました(笑)

え?…もちろん、オースティン・パワーズのですよ(ワカル人には分かるだろう)。

★4はつけすぎかもだが終盤の手に汗握るサスペンスといい、途中うつりかわる風景の美しさといい、大変楽しめた映画であった。こういうエンタが見たい心境だったのでOK!

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