1955年、リチャード・クワイン監督作品。日本未公開。

ボブ・フォッシーとトミー・ロールがダンス対決するミュージカルと聞いたのでみてみました(振付もフォッシー)。
トップ・ビリングはジャネット・リーとジャック・レモンとベティ・ギャレットなんですけどね。昔、ロザリンド・ラッセルが姉役をやった同名映画のミュージカル化だそうな…

仲良し姉妹のルース(ギャレット)とアイリーン(リー)は、それぞれ作家と女優の卵。夢を追って上京し、芸術家の街グリニッジ・ビレッジに部屋を借りる。美人で性格も良い妹は常に男性の注目の的。あおりを食って男性にモテたことのないルースは、妹が大好きなのだが、複雑な思いも抱いている。デフォでちやほやされまくりの天然な妹は、人一倍お人よしに育ってしまって、結果的に困ったちゃんになる時もあるし。
そんなルースにもついに雑誌編集長(レモン)とのロマンスの気配が…?

NYでアイリーンに求愛する二人がフォッシーとトミー・ロール。シャイなフォッシーと調子のいいロールのダンス対決がたしかに見所なのかなあ。踊りで身体能力を見せつけ合う二人に、わぁ凄い、なんだけど、やっぱりこういう感じのダンスはあまり私の好みではない(「キス・ミー・ケイト」でも思ったが)。まだむしろ、終盤にその純情さで彼女にアピールできたフォッシーがリーと踊る"There’s Nothin’ Like Love"の方が可愛らしくて好きだなあ。
元気なナンバーでは、酔ったギャレットがリー、フォッシー、ロールを引っ張るように、"空想上の"見えない楽器を持って踊る"Give Me A Band And My Baby"が楽しかった。でも、最後に姉妹が転ぶと男どもは妹にしか手をさしのべないのね(汗)

そんな哀しいお姉さんは、レモン編集長との面談でモテるふりをして突っ張って見せるが、しっかり見抜かれてる。編集長は面白半分?に「大人の付き合いを」と歌って彼女に迫るが…ちょっと面白がりすぎだよねえ。一応本気で彼女を気に入ってはいるようだけど。
レモン、歌うのはこの曲だけだが意外とうまい。が、この役はもう少し大人の余裕あふれるタイプの役者にやらせたかったかも。…確認するとレモンの方が実際年下だし。

そんなこんなで、お姉さん可哀そう(私はデキのいい家族に悩まされたりという不幸は未経験だが…一人っ子だから)、てのもあって、ちょっとイマイチ気分な映画。男って残酷だよね。
ラストのブラジル海軍を巻き込んだ「コンガ」の大騒ぎも、なにやってんだーってところがあるし。キャッチーな曲がないのも残念。
★3にしたけど3マイナス?…フォッシーとか好きな人には必見でしょうけど。


観ながらずーっと、一番思っていたのは、マイ・シスター・アイリーンだの、プライベート・バッカルーだの、こんなレアな日本未公開ミュージカルが日本盤DVD出るんだったら、…「I love Melvin」も日本盤出してくれないかなーーーっ!ということだった(笑)
英語字幕なしの海外盤しか、出てないんだもんね…
でもワーナー(&MGM)ではあまり期待できないかも…

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