俺たちフィギュアスケーター
2009年7月1日 映画 コメント (4)
2007年、ウィル・スペック;ジョシュ・ゴードン監督作品。
レンタルで視聴。おおおおおお、新しい…
でも内心これはロードショー時にちょっと「行きたいな」と思ってたのでした。おバカだ下品だ下ネタ下半身ギャグだと言われつつ…。だってひところ結構フィギュアスケート見てたんだもん~。アイスダンス>男子フリー>ペア>女子フリーという好みだったけど。
ワイルド・マッチョ系のチャズ(ウィル・フェレル)とナヨっとした王子様系のジミー(ジョン・ヘダー)は米国男子フィギュア界の二大スター。タイプも逆な上犬猿の仲の二人は、国際大会の表彰式でつかみ合いの大喧嘩をやらかし追放となるが、「追放された部門」以外なら規約のスキ間をついて復帰可能!てんでペアに転向することを考える。だからといって(そして大会申込締切までに、簡単にペアの相手となる女性が見つからなかったからといって…)史上初の男子ペア誕生、というのはあまりにも馬鹿馬鹿しい展開(笑)
でも、この馬鹿馬鹿しさがいいんですよ~。
男同士でべったりくっついて滑るのがやっぱりヤだな~の表情が笑える二人が繰り出す、強引に考え出された「男ペアならでは」の特殊技の数々。男女ペアではありえないジャンプやリフトの高さ(リフトは股間を持ちあげるからこその高さなのだが…うーん…)は迫力だが、「それって確かに男女ペアじゃ無理だし、観客総立ちだし凄い!ような気がするけど、美しいのかホントに?」なビミョーなものが多くて困っちゃう(笑)しかし、いがみあってた二人の気持ちが近づいていく過程や、登場人物たちがそれぞれ心に抱えた問題やら傷やらが、それなりにきちんとちりばめられているので、一生懸命な二人を見てると応援したくなる。勿論お約束の「ライバルの妨害」も強烈だ。
コメディだけど、良質なスポ根に必要なものはたいてい揃っているのである。
最初にかなり覚悟していたせいか、思ってたほどお下劣じゃなかった。むしろ、作る側が結構気を入れて作ってるのが伝わってきて…元有名フィギュア選手がゴマンとカメオ出演してるしねぇ。現役のサーシャ・コーエンまでいた。解説者役スコット・ハミルトンなんか出番も相当多いし、フィギュアの好きな人は見たら楽しいよ。衣装もどれもこれも素敵でそれっぽい!
選手たちのすべる演目も、みなあえて濃すぎるくらいの演出。最後のライバル・ペアの滑る「ケネディ&モンローの真実」のネタは是非フルレングスで見たかった!ハイライトシーン紹介にとどめられていたけど、七年目の浮気なワンピの"モンロー"が薬を飲みながら電話したり"ケネディ"がそれを吐かせたりってどんな振付だ~(笑)
こういうスポーツの祭典に必須なマスコットキャラが、やたら不幸な目にあってたのがまた死ぬほど笑えた。そう、なんだか必ず生まれるんだよね、ヘンなマスコットキャラ…あるある、って感じの「TV番組による紹介」をうまく組み込んでるところにもセンスを感じた。
主要登場人物のスケーティングは特訓プラスワイヤーアクションらしいです。ジャンプは凄いけど、スピンのスピードは物足りないかな。でも特別スケート経験のない俳優さんたちがこれだけやってたら十分立派だとも思う。
しかし、もうあえて細かいことは書かずにおきます。おバカ系のコメディで細部を前もって知りすぎるのはよくないと思うので。
とにかくフェレル、ヘダー両名ともバッチリな上、非常に性格の悪い凶悪な姉弟ペアを熱演したウィル・アーネット&アニー・ポーラーも大変良かった、この二人って実生活では夫婦だとか。
フィギュアがある程度好きで、おバカ系のコメディが好きな人なら最高に楽しめるはず☆
疲れた心にリフレッシュ♪
レンタルで視聴。おおおおおお、新しい…
でも内心これはロードショー時にちょっと「行きたいな」と思ってたのでした。おバカだ下品だ下ネタ下半身ギャグだと言われつつ…。だってひところ結構フィギュアスケート見てたんだもん~。アイスダンス>男子フリー>ペア>女子フリーという好みだったけど。
ワイルド・マッチョ系のチャズ(ウィル・フェレル)とナヨっとした王子様系のジミー(ジョン・ヘダー)は米国男子フィギュア界の二大スター。タイプも逆な上犬猿の仲の二人は、国際大会の表彰式でつかみ合いの大喧嘩をやらかし追放となるが、「追放された部門」以外なら規約のスキ間をついて復帰可能!てんでペアに転向することを考える。だからといって(そして大会申込締切までに、簡単にペアの相手となる女性が見つからなかったからといって…)史上初の男子ペア誕生、というのはあまりにも馬鹿馬鹿しい展開(笑)
でも、この馬鹿馬鹿しさがいいんですよ~。
男同士でべったりくっついて滑るのがやっぱりヤだな~の表情が笑える二人が繰り出す、強引に考え出された「男ペアならでは」の特殊技の数々。男女ペアではありえないジャンプやリフトの高さ(リフトは股間を持ちあげるからこその高さなのだが…うーん…)は迫力だが、「それって確かに男女ペアじゃ無理だし、観客総立ちだし凄い!ような気がするけど、美しいのかホントに?」なビミョーなものが多くて困っちゃう(笑)しかし、いがみあってた二人の気持ちが近づいていく過程や、登場人物たちがそれぞれ心に抱えた問題やら傷やらが、それなりにきちんとちりばめられているので、一生懸命な二人を見てると応援したくなる。勿論お約束の「ライバルの妨害」も強烈だ。
コメディだけど、良質なスポ根に必要なものはたいてい揃っているのである。
最初にかなり覚悟していたせいか、思ってたほどお下劣じゃなかった。むしろ、作る側が結構気を入れて作ってるのが伝わってきて…元有名フィギュア選手がゴマンとカメオ出演してるしねぇ。現役のサーシャ・コーエンまでいた。解説者役スコット・ハミルトンなんか出番も相当多いし、フィギュアの好きな人は見たら楽しいよ。衣装もどれもこれも素敵でそれっぽい!
選手たちのすべる演目も、みなあえて濃すぎるくらいの演出。最後のライバル・ペアの滑る「ケネディ&モンローの真実」のネタは是非フルレングスで見たかった!ハイライトシーン紹介にとどめられていたけど、七年目の浮気なワンピの"モンロー"が薬を飲みながら電話したり"ケネディ"がそれを吐かせたりってどんな振付だ~(笑)
こういうスポーツの祭典に必須なマスコットキャラが、やたら不幸な目にあってたのがまた死ぬほど笑えた。そう、なんだか必ず生まれるんだよね、ヘンなマスコットキャラ…あるある、って感じの「TV番組による紹介」をうまく組み込んでるところにもセンスを感じた。
主要登場人物のスケーティングは特訓プラスワイヤーアクションらしいです。ジャンプは凄いけど、スピンのスピードは物足りないかな。でも特別スケート経験のない俳優さんたちがこれだけやってたら十分立派だとも思う。
しかし、もうあえて細かいことは書かずにおきます。おバカ系のコメディで細部を前もって知りすぎるのはよくないと思うので。
とにかくフェレル、ヘダー両名ともバッチリな上、非常に性格の悪い凶悪な姉弟ペアを熱演したウィル・アーネット&アニー・ポーラーも大変良かった、この二人って実生活では夫婦だとか。
フィギュアがある程度好きで、おバカ系のコメディが好きな人なら最高に楽しめるはず☆
疲れた心にリフレッシュ♪
亡くなったらしい。
うーん、先週「あの高地を取れ!」を見たばかりなのに…合掌…。
いや、あんまりあれこれこの人の作品を見てるわけではないけれど、ご贔屓ウィドマーク様の親友だったらしいので…(^^;)
「地獄の戦場」でも追悼の心で見なおそうっと。<結局ウィドマーク様がらみか!
…といっても、上記二作のほかにも「死の接吻」「西部開拓史」監督作「Time Limit」と、彼との共演作ばっかりが手元にある、というか、しかないというか(笑)
代表作は「欲望と言う名の電車」や「波止場」なんでしょうが、ブランド嫌いなんですよ私(爆)
うーん、先週「あの高地を取れ!」を見たばかりなのに…合掌…。
いや、あんまりあれこれこの人の作品を見てるわけではないけれど、ご贔屓ウィドマーク様の親友だったらしいので…(^^;)
「地獄の戦場」でも追悼の心で見なおそうっと。<結局ウィドマーク様がらみか!
…といっても、上記二作のほかにも「死の接吻」「西部開拓史」監督作「Time Limit」と、彼との共演作ばっかりが手元にある、というか、しかないというか(笑)
代表作は「欲望と言う名の電車」や「波止場」なんでしょうが、ブランド嫌いなんですよ私(爆)
念写探偵 加賀美鏡介
2009年7月4日 読書
楠木 誠一郎著。
ね…念写探偵?(汗)
…と思ったので読んでみた。
中古ライカ専門店のヘンな店主が探偵役で、たしかに念写の超能力があるんだけど、せいぜいヒントかとっかかり程度にしか使っていないのでむしろ安心して読める作品になっていたかも。千利休の死の謎と中古カメラを買いにきた客の殺人事件の謎をカブらせて解くある意味盛りだくさんというか凝ったミステリーなのだが、とにかく軽い。ゴスロリ店員とか、オタク刑事とか、キャラも軽い人が多い。会話のテンポはよいので一応楽しく読めました。苦笑しながら、いちいちはいはい、と念写探偵の手足になって動いちゃう旧友の推理作家のキャラが素直なのでまあ読後感は悪くない。ユーモア・ミステリとして時間つぶしにはナイス。
ね…念写探偵?(汗)
…と思ったので読んでみた。
中古ライカ専門店のヘンな店主が探偵役で、たしかに念写の超能力があるんだけど、せいぜいヒントかとっかかり程度にしか使っていないのでむしろ安心して読める作品になっていたかも。千利休の死の謎と中古カメラを買いにきた客の殺人事件の謎をカブらせて解くある意味盛りだくさんというか凝ったミステリーなのだが、とにかく軽い。ゴスロリ店員とか、オタク刑事とか、キャラも軽い人が多い。会話のテンポはよいので一応楽しく読めました。苦笑しながら、いちいちはいはい、と念写探偵の手足になって動いちゃう旧友の推理作家のキャラが素直なのでまあ読後感は悪くない。ユーモア・ミステリとして時間つぶしにはナイス。
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逢坂剛著。
「アリゾナ無宿」に続く逢坂西部劇第二弾。
10年前コマンチにさらわれた少女を探しに行く三人組。前の本よりは出だしは快調に思える。この調子でいってくれ~
≪追記≫
最後まで捜索・追跡劇として筋が通っているので結構ハラハラ楽しく読めた。ただ、やはりこの著者、女性キャラはあまりうまく書けないのね。ジェニファにはだいぶ慣れたが、エドナもエミリもちょっと唐突な動きをする感じ…
「アリゾナ無宿」に続く逢坂西部劇第二弾。
10年前コマンチにさらわれた少女を探しに行く三人組。前の本よりは出だしは快調に思える。この調子でいってくれ~
≪追記≫
最後まで捜索・追跡劇として筋が通っているので結構ハラハラ楽しく読めた。ただ、やはりこの著者、女性キャラはあまりうまく書けないのね。ジェニファにはだいぶ慣れたが、エドナもエミリもちょっと唐突な動きをする感じ…
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ウィンチェスター銃’73
2009年7月6日 映画
1952年、アンソニー・マン監督作品。モノクロ。
こんな有名西部劇をずっと見そびれていたので、オフタイムの本日鑑賞(レンタル)。
ドッジ・シティ。千丁に一丁の特別なライフル、ウィンチェスター銃を賞品に開かれた射撃大会に腕自慢たちが集まってくる。決勝に残ったリン(ジェームズ・スチュアート)とダッチ・ヘンリー(スティーヴン・マクナリー)の間には深い因縁が…。
仇であるダッチ・ヘンリーを追うリン、そしてウィンチェスター銃も一度は彼に奪われたるのだが、その後転々と様々な人の手へと渡ってゆく。非常に転変の激しいスピーディなシナリオが面白い。射撃大会を仕切るワイアット・アープ(ウィル・ギア)から始まって、抜け目のない武器屋(ジョン・マッキンタイア)、インディアンとの追いつ追われつ、そして戦闘、最後はもちろん決闘と盛りだくさんで飽きさせない。仇と銃とヒロイン(シェリー・ウィンタース)との三者と、リンが微妙なタイミングで次々とスレ違いめぐり会い続ける流れは実に鮮やか。誰かが話が薄味とかいってた気がするが、どこが~?
ちょっと崩れた、でも根は純情なヒロインをウィンタースは好演。ジミーは本人がえらく純情そうなので、おミズ系のヒロインと合わせるのも似合うよね。「砂塵」のディートリッヒもそうだったけど。悪役はマクナリーと、その友人の悪党ダン・デュリエ。デュリエの妙に明るくクレイジーなノリを見ていると「ウィドマーク様が演ってくれたらもっとよかったのに」と無理なことを考えてしまった。Foxじゃなくてユニヴァーサルだから仕方がないが(笑)
砦の騎兵隊は新兵メインで頼りなし、てなところで、あ、と目がいった可愛らしいのはトニー・カーティスだった(売れる前なので名前表記がアンソニー!)。売れる前のロック・ハドスンも出ていたが、インディアンの若酋長なのでなかなかわからなかった。やはりペイントしちゃうとねえ。ガタイの立派さは納得だけど…
この映画も約一時間半。ささっと見れて充実感。50年代の映画はいいなあ。
やっぱり映画はヘタに二時間超えちゃだめだよね。よほど良くできた超大作なら仕方がない?が。
こんな有名西部劇をずっと見そびれていたので、オフタイムの本日鑑賞(レンタル)。
ドッジ・シティ。千丁に一丁の特別なライフル、ウィンチェスター銃を賞品に開かれた射撃大会に腕自慢たちが集まってくる。決勝に残ったリン(ジェームズ・スチュアート)とダッチ・ヘンリー(スティーヴン・マクナリー)の間には深い因縁が…。
仇であるダッチ・ヘンリーを追うリン、そしてウィンチェスター銃も一度は彼に奪われたるのだが、その後転々と様々な人の手へと渡ってゆく。非常に転変の激しいスピーディなシナリオが面白い。射撃大会を仕切るワイアット・アープ(ウィル・ギア)から始まって、抜け目のない武器屋(ジョン・マッキンタイア)、インディアンとの追いつ追われつ、そして戦闘、最後はもちろん決闘と盛りだくさんで飽きさせない。仇と銃とヒロイン(シェリー・ウィンタース)との三者と、リンが微妙なタイミングで次々とスレ違いめぐり会い続ける流れは実に鮮やか。誰かが話が薄味とかいってた気がするが、どこが~?
ちょっと崩れた、でも根は純情なヒロインをウィンタースは好演。ジミーは本人がえらく純情そうなので、おミズ系のヒロインと合わせるのも似合うよね。「砂塵」のディートリッヒもそうだったけど。悪役はマクナリーと、その友人の悪党ダン・デュリエ。デュリエの妙に明るくクレイジーなノリを見ていると「ウィドマーク様が演ってくれたらもっとよかったのに」と無理なことを考えてしまった。Foxじゃなくてユニヴァーサルだから仕方がないが(笑)
砦の騎兵隊は新兵メインで頼りなし、てなところで、あ、と目がいった可愛らしいのはトニー・カーティスだった(売れる前なので名前表記がアンソニー!)。売れる前のロック・ハドスンも出ていたが、インディアンの若酋長なのでなかなかわからなかった。やはりペイントしちゃうとねえ。ガタイの立派さは納得だけど…
この映画も約一時間半。ささっと見れて充実感。50年代の映画はいいなあ。
やっぱり映画はヘタに二時間超えちゃだめだよね。よほど良くできた超大作なら仕方がない?が。
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映画見て(DVDだが)、絵を描いて12時までにサイト更新できた。
オフタイムはかくありたい。
…でも、昼寝しそびれたのはヤバイかも?
まあ、なんか昨日急にちょっとこみあげるものがあったから。やはりこみあげるものがないとイラストは描けないし(笑)
オフタイムはかくありたい。
…でも、昼寝しそびれたのはヤバイかも?
まあ、なんか昨日急にちょっとこみあげるものがあったから。やはりこみあげるものがないとイラストは描けないし(笑)
メル・ブルックス/珍説世界史PART I
2009年7月9日 映画 コメント (6)
1981年、メル・ブルックス監督作品(主演もブルックス)。
やっぱり疲れ切ってるときは、うんとオバカなコメディがいいよね。メル・ブルックスの笑いはベタだが結構好きだ。下ネタ全開だけど、なんか前向きというかまっとうというか、基本的に映画への愛をストレートに感じさせるパロなのが良いよね。ユダヤジョークは「もっとものの分かったヒト」が見ればドス黒いのかもしれないが、とりあえず笑っとこう。そして、ミュージカルへの愛はさらに露骨だ。
「ツァラトゥストラはかく語りき」の曲をバックに(ありがち~!)スグ終わる人類創生篇でスタート。石器時代篇、旧約聖書篇、ローマ帝国篇、スペイン宗教裁判篇、フランス革命篇、そして次回PART2予告篇からなる(勿論PART2など作られていない)。
宗教裁判篇はミュージカル仕立てらしいってんで、とりあえずココだけでモト取れるかなと思っていた私だったが、ローマ帝国篇でも、なんとグレゴリー・ハインズが出てきてタップを踊ってくれた。ローマ帝国篇は自称「即興哲学者」で登場するブルックスが、やってることはスタンダップ・コミックのしゃべくり芸人てところがいいね。
宗教裁判篇は、ミュージカル好きならとりあえず楽しい筈。新旧「プロデューサーズ」でも明らかなように、ブルックスのミュージカル志向は年季の入ったホンモノだ。ミュージカルに縁のない長男(大学生)も横で見て笑っていたからやはり完成度の一番高いパートだろう。音楽は例によってジョン・モリスで、ジョン・ウィリアムズのパクリとしか思えぬ堂々たるオープニング曲が笑えるが、レビューの曲はきっとブルックスが書いてるんだろうな。たま~に「プロデューサーズ」を思い出させるフレーズがチラつく。
しっかりエスター・ウィリアムズまで取り入れているあたり(パチパチ火花を散らしながら水中から出現するネタは感涙モノ…)、やっぱ分かってるねぇと、クラシックミュージカル好きはウンウンと頷くのであった。でも、とんぼ返りはさすがに吹き替えかも?(笑)
予告編も短さが幸いして?なかなかイイです。
下ネタ下半身ネタの嫌いな人にはおすすめしないが、少なくともところどころは笑えるし、ミュージカルパートは素敵だし、一応は満足。笑えるところが減ってはいけないので細かいことは書かずにおきましょう。
助演男優賞は、馬。
やっぱり疲れ切ってるときは、うんとオバカなコメディがいいよね。メル・ブルックスの笑いはベタだが結構好きだ。下ネタ全開だけど、なんか前向きというかまっとうというか、基本的に映画への愛をストレートに感じさせるパロなのが良いよね。ユダヤジョークは「もっとものの分かったヒト」が見ればドス黒いのかもしれないが、とりあえず笑っとこう。そして、ミュージカルへの愛はさらに露骨だ。
「ツァラトゥストラはかく語りき」の曲をバックに(ありがち~!)スグ終わる人類創生篇でスタート。石器時代篇、旧約聖書篇、ローマ帝国篇、スペイン宗教裁判篇、フランス革命篇、そして次回PART2予告篇からなる(勿論PART2など作られていない)。
宗教裁判篇はミュージカル仕立てらしいってんで、とりあえずココだけでモト取れるかなと思っていた私だったが、ローマ帝国篇でも、なんとグレゴリー・ハインズが出てきてタップを踊ってくれた。ローマ帝国篇は自称「即興哲学者」で登場するブルックスが、やってることはスタンダップ・コミックのしゃべくり芸人てところがいいね。
宗教裁判篇は、ミュージカル好きならとりあえず楽しい筈。新旧「プロデューサーズ」でも明らかなように、ブルックスのミュージカル志向は年季の入ったホンモノだ。ミュージカルに縁のない長男(大学生)も横で見て笑っていたからやはり完成度の一番高いパートだろう。音楽は例によってジョン・モリスで、ジョン・ウィリアムズのパクリとしか思えぬ堂々たるオープニング曲が笑えるが、レビューの曲はきっとブルックスが書いてるんだろうな。たま~に「プロデューサーズ」を思い出させるフレーズがチラつく。
しっかりエスター・ウィリアムズまで取り入れているあたり(パチパチ火花を散らしながら水中から出現するネタは感涙モノ…)、やっぱ分かってるねぇと、クラシックミュージカル好きはウンウンと頷くのであった。でも、とんぼ返りはさすがに吹き替えかも?(笑)
予告編も短さが幸いして?なかなかイイです。
下ネタ下半身ネタの嫌いな人にはおすすめしないが、少なくともところどころは笑えるし、ミュージカルパートは素敵だし、一応は満足。笑えるところが減ってはいけないので細かいことは書かずにおきましょう。
助演男優賞は、馬。
今日も忙しい一日。休みでも用事に出かけて、帰ってきて歯の検診にいったら虫歯が見つかって、次回は麻酔と言われてしまった。
まあ…検診にいってよかったんだけど(全然痛くなくて気付かなかった)…よくないなぁ。くすん。
そんなこんなで忘れかけてたオークション。ハッと気づくと二分前、しかも高値更新されてる!一分前に慌てて再入札し、あわやというところで間に合い&逃げ切れた。
…ふっ。(^-^)v
くやしかろうそうだろう二位の方。私もそーゆー思いは何度もしてます。
忙しいが、とりあえず良かった。1300円くらいまでなら出してもいいと思ってたのに(スタジオクラシックスだもん)、500円台で済んだし。
実は今回本編でなく、特典映像が見たいというヘンな買い方なので安くて済んで嬉しい。
ふふふふふふふふふふふふふふふふ。
まあ…検診にいってよかったんだけど(全然痛くなくて気付かなかった)…よくないなぁ。くすん。
そんなこんなで忘れかけてたオークション。ハッと気づくと二分前、しかも高値更新されてる!一分前に慌てて再入札し、あわやというところで間に合い&逃げ切れた。
…ふっ。(^-^)v
くやしかろうそうだろう二位の方。私もそーゆー思いは何度もしてます。
忙しいが、とりあえず良かった。1300円くらいまでなら出してもいいと思ってたのに(スタジオクラシックスだもん)、500円台で済んだし。
実は今回本編でなく、特典映像が見たいというヘンな買い方なので安くて済んで嬉しい。
ふふふふふふふふふふふふふふふふ。
1943年、ビリー・ワイルダー監督作品。モノクロ。
息つく暇もない戦争サスペンス。いやー、期待しないでみたら死ぬほど面白かった。いや、ワイルダーだから期待しないのもおかしいのだが。通ぶる人には「ルビッチほどじゃない」なんて言われちゃうこともあるが、サスペンスには隙がない、か?
北アフリカ戦線、敗走する英軍戦車からこぼれ落ちたブランブル伍長(フランチョット・トーン)は半死半生で砂漠の町へたどりつく。だがそこへロンメル将軍以下ドイツ軍が…。ブランブルは咄嗟に空襲で死んだ筈のホテルのウェイターに化けて身を隠そうとする。ところがこのウェイター、実は独軍のスパイだった(ただしロンメルやその部下には面が割れていない)ため、話はさらにややこしくなる。正体を隠し、綱渡りにつぐ綱渡りを続け、ついでに独軍の機密を探りだしてカイロの英軍に届けようとする彼だが…
スピーディな展開の中、危機また危機をどう誤魔化し、切りぬけ、生き延びるか。ワイルダーらしい、凝った小道具の活かし方がとにかく面白い。「おおッ!うまいッ!」と手を叩きまくり(笑)認識票をああ使うか…。
これは絶対、何も知らずに見る方がいい映画だ(だからなるべく書かずに我慢する)。頭脳戦が好きな人には超オススメ。地味だけど。そして、ラストは好みが分かれると思うけど。
ロンメルのエリッヒ・フォン・シュトロハイム、メイドのアン・バクスター、ホテルの主人のエイキム・タミロフ、皆それぞれにイイ味出してる。小味だが見どころ多き一作である。
しかし、フランチョット・トーンなんて地味な二枚目を(失礼)、かっこいいと思う日がくるとは思わなんだよ!(爆)アカデミー賞ノミネートの「戦艦バウンティ号の叛乱」ではちっとも何ともおもわなかったのにな。
ただ、私は基本的に知的な男優がお好みなので、このえらく機転が利くアタマのいい伍長のキャラクターに幻惑されたのであろう。足の悪いウェイターに化け、背を丸めてヘンな歩き方をしてる所が何とも素敵だ(変ですか私?)。知的だがびみょーな草臥れ加減、てのがいいのだ。
次は「ダンシング・レディ」をレンタルしてみようっと(アタマのいい役かどうかはわからないが。アステアも出てるから多分損はしない筈)。
息つく暇もない戦争サスペンス。いやー、期待しないでみたら死ぬほど面白かった。いや、ワイルダーだから期待しないのもおかしいのだが。通ぶる人には「ルビッチほどじゃない」なんて言われちゃうこともあるが、サスペンスには隙がない、か?
北アフリカ戦線、敗走する英軍戦車からこぼれ落ちたブランブル伍長(フランチョット・トーン)は半死半生で砂漠の町へたどりつく。だがそこへロンメル将軍以下ドイツ軍が…。ブランブルは咄嗟に空襲で死んだ筈のホテルのウェイターに化けて身を隠そうとする。ところがこのウェイター、実は独軍のスパイだった(ただしロンメルやその部下には面が割れていない)ため、話はさらにややこしくなる。正体を隠し、綱渡りにつぐ綱渡りを続け、ついでに独軍の機密を探りだしてカイロの英軍に届けようとする彼だが…
スピーディな展開の中、危機また危機をどう誤魔化し、切りぬけ、生き延びるか。ワイルダーらしい、凝った小道具の活かし方がとにかく面白い。「おおッ!うまいッ!」と手を叩きまくり(笑)認識票をああ使うか…。
これは絶対、何も知らずに見る方がいい映画だ(だからなるべく書かずに我慢する)。頭脳戦が好きな人には超オススメ。地味だけど。そして、ラストは好みが分かれると思うけど。
ロンメルのエリッヒ・フォン・シュトロハイム、メイドのアン・バクスター、ホテルの主人のエイキム・タミロフ、皆それぞれにイイ味出してる。小味だが見どころ多き一作である。
しかし、フランチョット・トーンなんて地味な二枚目を(失礼)、かっこいいと思う日がくるとは思わなんだよ!(爆)アカデミー賞ノミネートの「戦艦バウンティ号の叛乱」ではちっとも何ともおもわなかったのにな。
ただ、私は基本的に知的な男優がお好みなので、このえらく機転が利くアタマのいい伍長のキャラクターに幻惑されたのであろう。足の悪いウェイターに化け、背を丸めてヘンな歩き方をしてる所が何とも素敵だ(変ですか私?)。知的だがびみょーな草臥れ加減、てのがいいのだ。
次は「ダンシング・レディ」をレンタルしてみようっと(アタマのいい役かどうかはわからないが。アステアも出てるから多分損はしない筈)。
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1949年、ヘンリー・ハサウェイ監督作品。モノクロ。(春に感想書きそびれてたので再見)
「死の接吻」以来極悪人役4連発のあと、ついに初の「善人」役をゲットしたリチャード・ウィドマーク、名優ライオネル・バリモア、当時の人気子役ディーン・ストックウェルという地味ながら達者揃いのキャスティングによる海洋劇です。
1887年、杖をついた捕鯨船の老船長(バリモア)が、孫のジェド(ストックウェル)と共に港に降り立つ。行く先は小学校、学力テストを受けさせるためだ。船上でもちゃんと教育を進めていると証明しないと、他に身寄りがなくても孫を一緒の船に乗せ続けることはできないのだ(なるほど!)。テストの出来は悪かったが、校長は祖父と孫の強い絆を絶つに忍びずパスさせてくれる(うーん、古き良き時代…)。老船長はあと一回は捕鯨航海に出、孫の養育と老後のための蓄えを強化するつもりだが、もう70歳、万一に備えて、と、スポンサーの鯨油会社は補佐として選定した若手航海士ダン(ウィドマーク)の同乗を強要する。
子供の頃から海に出ている、叩き上げの老船長にとって、「学校で航海術や海洋生物学や海洋工学を学んだ」船乗りなどピンとこない。そもそもダンの存在自体、己の老いに対する周囲の不信の象徴である。だが、学校出というからには…と、船長は孫の教育係を「手すきの時でいいから」とダンにまかせる。軽視されている上に余分な仕事か…と最初ダンは不満に思うが、ジェドは次第にダンの知性に心服し、すっかり彼になついてしまう。
しかし、船の老コック(セシル・ケラウェイ)から「船長の敵対心には嫉妬もあろう、老人から孫を奪うような事だけはするな」と忠告されたダンは、心ならずもジェドと距離を置こうとする。そんな時、ジェドの乗ったボートが霧にまかれて行方不明になる。船や他の船員を危険にあわせるわけにはいかない、と船長は捜索を出すことを禁じるが、自室で一人祈る船長を見て、我慢できずにダンはボートで霧中の捜索に出る。漂流していたジェドや船員たちを無事連れ戻ったダンに対して、船長は心から感謝しつつも「重大な命令違反者を一等航海士の職につけておけない」と彼を解任する(勿論港に着くまでは下船できないが)。この措置をダンは理解し甘んじて受けるが、ジェドは「冷たい分からず屋!顔も見たくない、僕も次の港で降りる!」と激怒し祖父と冷戦状態に。
やがて老船長は過労で体調を崩し、「こうなれば君に任せるしかない」と急遽ダンに指揮権を渡して病床につく。ダンは船長の健康を案じ、捕鯨活動を切り上げ故国へ戻ることにするが、悪天候と氷山が彼らの前に立ちふさがる…
船長という立場で船上にある限り、とことん筋を通そうとする老船長。そのためには孫への愛すら押し殺さざるを得ない、その覚悟の凄みを理解した一等航海士は彼に深い敬愛の念を抱く。また老船長も、次第に一等航海士の有能さと誠実さを認め、喜んで船と孫とを託すようになるのだ。こうした登場人物たちの心情の推移が丁寧に描かれて、ハートウォーミングな海洋劇に仕上がっている。悪人などただの一人も登場しない。
特にバリモア、流石の強烈な存在感はお見事としか言いようがない。ただ威厳があるってだけでなく、ダンの最新知識についていけず、でも孫の前で「わからない」とは言いたくなくて夜中にこっそり辞書引いてみたり、非常にカワイイ。貫録とユーモアのブレンド自由自在。これじゃほとんど老船長が主役だ。
もちろん、勉強より海が好き!のストックウェル少年もカワイイ!達者な子役というのはなんか有無を言わせないところがありますね。
そして最後に…、達者な子役と老練な名脇役を相手に丁々発止と切り結び、なおかつ「強烈な悪役」を期待する客の前で「100%善人」を演じて納得させるというのはなかなか大変な仕事であろうが、当然!ウィドマークも静かな熱演を見せてくれる。有能かつ真面目な一等航海士、というのは、ある意味面白みのない役柄なのだが、ここで彼が印象づけるのはバリモアとは対照的な、その繊細さだ(デビュー以来の悪役続きでこの作品まであまり見せる機会のなかった芸風である)。ジェドを突き放してみたもののその辛さに心揺れるさまや、船長の決断(解任!)の正しさを認めながらも無為の時間を過ごさざるを得ない辛さなど、こまやかな演技で鮮やかに伝わってくる。
口を歪めちゃ悪党を演じ続けてきた人だが、元々デコが広く鼻筋通った知的な風貌の持ち主である。祖父に酷い口をきいたものの病気ときいて心配顔になったジェド少年に向かい「それだけでは足りない、あの人の偉大さを君こそが理解しなくては!」と熱く語る場面など、その面差しは豊かな知性と感性に輝くばかりだ。
…って、ファンの贔屓目も入ってるかもしれません、が…、この映画で「世紀の悪役」ウィドマークが、「それだけ」ではない、と、固定化イメージをある程度ねじふせ、世間を納得させるのに成功したのは確かだろう(珍しく金髪にちょっとウェーブをつけているあたりにも、イメージ転換に苦慮してる気配あり)。以後のフィルモグラフィーを見ると、明らかに彼の立ち位置は「ヒーロー・悪役ともに演じられる幅広い演技力のスター」に変化しているのだから。
バリモアの豪放、ウィドマークの繊細、ストックウェルの無縫、三者のみごとなアンサンブル。その他の船員たちも手堅くいい雰囲気出している。アルフレッド・ニューマンの音楽も特筆に値する出来で盛り上げる。(3/20日記参照http://13374.diarynote.jp/200903202343069200/)
…いーい映画なんだけどなあ。本国でもDVDは出てない…(なんでや)。特にウィドマーク・ファンには垂涎の、記念すべき路線転換の一作なのに。(その分★甘くなった(笑))
考えたなー、とは思います。極悪人役で一躍有名になった彼、知的だがラブロマンスの似合う甘めのルックスではない。で、子役を交えてのしみじみヒューマン・ドラマ(アクションつき)という方向性で過去四作と対照をつけたわけですねえ。
ただ、日本では逆にこの映画が、彼の出演作品の最初の公開作だったらしい(まぁ、戦後まもなくの混乱期だから)。それではかえって話題にならなかったろうなぁ…
2009年夏現在、YouTubeで全編視聴可能(13分割されている)。字幕はないけど。
http://www.youtube.com/watch?v=ZH2NK22_KrE
帆船映画なので本サイトにも記事アップ。
「死の接吻」以来極悪人役4連発のあと、ついに初の「善人」役をゲットしたリチャード・ウィドマーク、名優ライオネル・バリモア、当時の人気子役ディーン・ストックウェルという地味ながら達者揃いのキャスティングによる海洋劇です。
1887年、杖をついた捕鯨船の老船長(バリモア)が、孫のジェド(ストックウェル)と共に港に降り立つ。行く先は小学校、学力テストを受けさせるためだ。船上でもちゃんと教育を進めていると証明しないと、他に身寄りがなくても孫を一緒の船に乗せ続けることはできないのだ(なるほど!)。テストの出来は悪かったが、校長は祖父と孫の強い絆を絶つに忍びずパスさせてくれる(うーん、古き良き時代…)。老船長はあと一回は捕鯨航海に出、孫の養育と老後のための蓄えを強化するつもりだが、もう70歳、万一に備えて、と、スポンサーの鯨油会社は補佐として選定した若手航海士ダン(ウィドマーク)の同乗を強要する。
子供の頃から海に出ている、叩き上げの老船長にとって、「学校で航海術や海洋生物学や海洋工学を学んだ」船乗りなどピンとこない。そもそもダンの存在自体、己の老いに対する周囲の不信の象徴である。だが、学校出というからには…と、船長は孫の教育係を「手すきの時でいいから」とダンにまかせる。軽視されている上に余分な仕事か…と最初ダンは不満に思うが、ジェドは次第にダンの知性に心服し、すっかり彼になついてしまう。
しかし、船の老コック(セシル・ケラウェイ)から「船長の敵対心には嫉妬もあろう、老人から孫を奪うような事だけはするな」と忠告されたダンは、心ならずもジェドと距離を置こうとする。そんな時、ジェドの乗ったボートが霧にまかれて行方不明になる。船や他の船員を危険にあわせるわけにはいかない、と船長は捜索を出すことを禁じるが、自室で一人祈る船長を見て、我慢できずにダンはボートで霧中の捜索に出る。漂流していたジェドや船員たちを無事連れ戻ったダンに対して、船長は心から感謝しつつも「重大な命令違反者を一等航海士の職につけておけない」と彼を解任する(勿論港に着くまでは下船できないが)。この措置をダンは理解し甘んじて受けるが、ジェドは「冷たい分からず屋!顔も見たくない、僕も次の港で降りる!」と激怒し祖父と冷戦状態に。
やがて老船長は過労で体調を崩し、「こうなれば君に任せるしかない」と急遽ダンに指揮権を渡して病床につく。ダンは船長の健康を案じ、捕鯨活動を切り上げ故国へ戻ることにするが、悪天候と氷山が彼らの前に立ちふさがる…
船長という立場で船上にある限り、とことん筋を通そうとする老船長。そのためには孫への愛すら押し殺さざるを得ない、その覚悟の凄みを理解した一等航海士は彼に深い敬愛の念を抱く。また老船長も、次第に一等航海士の有能さと誠実さを認め、喜んで船と孫とを託すようになるのだ。こうした登場人物たちの心情の推移が丁寧に描かれて、ハートウォーミングな海洋劇に仕上がっている。悪人などただの一人も登場しない。
特にバリモア、流石の強烈な存在感はお見事としか言いようがない。ただ威厳があるってだけでなく、ダンの最新知識についていけず、でも孫の前で「わからない」とは言いたくなくて夜中にこっそり辞書引いてみたり、非常にカワイイ。貫録とユーモアのブレンド自由自在。これじゃほとんど老船長が主役だ。
もちろん、勉強より海が好き!のストックウェル少年もカワイイ!達者な子役というのはなんか有無を言わせないところがありますね。
そして最後に…、達者な子役と老練な名脇役を相手に丁々発止と切り結び、なおかつ「強烈な悪役」を期待する客の前で「100%善人」を演じて納得させるというのはなかなか大変な仕事であろうが、当然!ウィドマークも静かな熱演を見せてくれる。有能かつ真面目な一等航海士、というのは、ある意味面白みのない役柄なのだが、ここで彼が印象づけるのはバリモアとは対照的な、その繊細さだ(デビュー以来の悪役続きでこの作品まであまり見せる機会のなかった芸風である)。ジェドを突き放してみたもののその辛さに心揺れるさまや、船長の決断(解任!)の正しさを認めながらも無為の時間を過ごさざるを得ない辛さなど、こまやかな演技で鮮やかに伝わってくる。
口を歪めちゃ悪党を演じ続けてきた人だが、元々デコが広く鼻筋通った知的な風貌の持ち主である。祖父に酷い口をきいたものの病気ときいて心配顔になったジェド少年に向かい「それだけでは足りない、あの人の偉大さを君こそが理解しなくては!」と熱く語る場面など、その面差しは豊かな知性と感性に輝くばかりだ。
…って、ファンの贔屓目も入ってるかもしれません、が…、この映画で「世紀の悪役」ウィドマークが、「それだけ」ではない、と、固定化イメージをある程度ねじふせ、世間を納得させるのに成功したのは確かだろう(珍しく金髪にちょっとウェーブをつけているあたりにも、イメージ転換に苦慮してる気配あり)。以後のフィルモグラフィーを見ると、明らかに彼の立ち位置は「ヒーロー・悪役ともに演じられる幅広い演技力のスター」に変化しているのだから。
バリモアの豪放、ウィドマークの繊細、ストックウェルの無縫、三者のみごとなアンサンブル。その他の船員たちも手堅くいい雰囲気出している。アルフレッド・ニューマンの音楽も特筆に値する出来で盛り上げる。(3/20日記参照http://13374.diarynote.jp/200903202343069200/)
…いーい映画なんだけどなあ。本国でもDVDは出てない…(なんでや)。特にウィドマーク・ファンには垂涎の、記念すべき路線転換の一作なのに。(その分★甘くなった(笑))
考えたなー、とは思います。極悪人役で一躍有名になった彼、知的だがラブロマンスの似合う甘めのルックスではない。で、子役を交えてのしみじみヒューマン・ドラマ(アクションつき)という方向性で過去四作と対照をつけたわけですねえ。
ただ、日本では逆にこの映画が、彼の出演作品の最初の公開作だったらしい(まぁ、戦後まもなくの混乱期だから)。それではかえって話題にならなかったろうなぁ…
2009年夏現在、YouTubeで全編視聴可能(13分割されている)。字幕はないけど。
http://www.youtube.com/watch?v=ZH2NK22_KrE
帆船映画なので本サイトにも記事アップ。
ブレージング サドル
2009年7月15日 映画
1974年、メル・ブルックス監督作品。西部劇パロディ。
十ン年ぶりに見ました。…かなりネタバレです。すみません。
西部劇というと鉄道建設。鉄道建設となると地上げを考えるワル=鉄道会社の重役ヘドレー(ハーヴィー・コーマン)も出てくる。
ならず者どもを乱入させるのはお約束だが、黒人の保安官を送り込むことで町の人々(ほとんど白人)のやる気をなくさせよう、なんていうのはギャグにしてもキツーい設定だよねぇ(しかもソレが結構有効というのがなんともはや)。もちろんこの保安官が、がんばって悪を打ち砕くのだが。
ブルックスですから、ひじょーにベタなドロ臭いギャグがてんこもり。監督自身は今回はおバカな知事役でちらっとしか出てませんが…
ただ、音楽がらみのギャグはいつものようにイイ感じ…オープニングの主題歌が、ムチ音つきフランキー・レインの熱唱で、本格的すぎるほど本格的なのがまず嬉しい。また冒頭の鉄道工事現場で、現場監督が黒人and東洋人労働者たちをどやしつけようとするうち、なぜか歌合戦になるくだりとか。ワケもなくカウント・ベイシー楽団が出てくるギャグとか。
そして、映画に対する愛の表現があまりにも濃い。クライマックスの大乱闘は、激化のあまりスタジオから飛び出した末に、なんとグローマンズ・チャイニーズ・シアターの決闘!
グローマンズ・チャイニーズ・シアター!
知ってますか皆さん!
ハリウッド・スターの証明、大スターと認められたら外の歩道に手形足形、のあそこですよ!
その他、黒人保安官を籠絡させるべく送り込まれるディートリッヒもどきな“ドイツの歌姫”とか、“昔は凄いガンマンだったが今は飲んだくれ”とか、映画マニア向けのお約束が色々と。お約束を色々取り入れてはその度いちいちそれをズラしていくブルックスのこだわりが、実はマニア向けの映画だったりするのでした。
今回は、ムスコはネタ分からない部分も多かったらしい…
しかし、久々に見たら、覚えていた以上に、機転のきく黒人保安官役のクリーボン・リトルが長い手足でカッコいい!しかも彼と意気投合して協力する、いつもなら神経症的に早口のジーン・ワイルダー(元早撃ちガンマン役)が珍しくもゆったり口調でこれまた案外カッコいい!
初めてみたときの衝撃はさすがに薄まっていたが、やっぱり懐かしいノリでした。
ブルックスのようなタイプのコメディ作家は、やっぱりあんまりいないわなあ。
<追記>
Movie Unlimitedのサイトに充実した関連記事が出たのでリンクを。
そっかーオスカーノミネーションまでされてたんだ。
http://www.moviefanfare.com/talkin-the-oldies/blazing-saddles-ten-things-to-know-about-the-movie/
十ン年ぶりに見ました。…かなりネタバレです。すみません。
西部劇というと鉄道建設。鉄道建設となると地上げを考えるワル=鉄道会社の重役ヘドレー(ハーヴィー・コーマン)も出てくる。
ならず者どもを乱入させるのはお約束だが、黒人の保安官を送り込むことで町の人々(ほとんど白人)のやる気をなくさせよう、なんていうのはギャグにしてもキツーい設定だよねぇ(しかもソレが結構有効というのがなんともはや)。もちろんこの保安官が、がんばって悪を打ち砕くのだが。
ブルックスですから、ひじょーにベタなドロ臭いギャグがてんこもり。監督自身は今回はおバカな知事役でちらっとしか出てませんが…
ただ、音楽がらみのギャグはいつものようにイイ感じ…オープニングの主題歌が、ムチ音つきフランキー・レインの熱唱で、本格的すぎるほど本格的なのがまず嬉しい。また冒頭の鉄道工事現場で、現場監督が黒人and東洋人労働者たちをどやしつけようとするうち、なぜか歌合戦になるくだりとか。ワケもなくカウント・ベイシー楽団が出てくるギャグとか。
そして、映画に対する愛の表現があまりにも濃い。クライマックスの大乱闘は、激化のあまりスタジオから飛び出した末に、なんとグローマンズ・チャイニーズ・シアターの決闘!
グローマンズ・チャイニーズ・シアター!
知ってますか皆さん!
ハリウッド・スターの証明、大スターと認められたら外の歩道に手形足形、のあそこですよ!
その他、黒人保安官を籠絡させるべく送り込まれるディートリッヒもどきな“ドイツの歌姫”とか、“昔は凄いガンマンだったが今は飲んだくれ”とか、映画マニア向けのお約束が色々と。お約束を色々取り入れてはその度いちいちそれをズラしていくブルックスのこだわりが、実はマニア向けの映画だったりするのでした。
今回は、ムスコはネタ分からない部分も多かったらしい…
しかし、久々に見たら、覚えていた以上に、機転のきく黒人保安官役のクリーボン・リトルが長い手足でカッコいい!しかも彼と意気投合して協力する、いつもなら神経症的に早口のジーン・ワイルダー(元早撃ちガンマン役)が珍しくもゆったり口調でこれまた案外カッコいい!
初めてみたときの衝撃はさすがに薄まっていたが、やっぱり懐かしいノリでした。
ブルックスのようなタイプのコメディ作家は、やっぱりあんまりいないわなあ。
<追記>
Movie Unlimitedのサイトに充実した関連記事が出たのでリンクを。
そっかーオスカーノミネーションまでされてたんだ。
http://www.moviefanfare.com/talkin-the-oldies/blazing-saddles-ten-things-to-know-about-the-movie/
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百万のマルコ (創元推理文庫)
2009年7月16日 読書
柳広司著。今度はマルコ・ポーロだ。
牢内で退屈している囚人たちに、新参のマルコが「かつてフビライ・ハーンに使えていた時の話(もれなく謎付き)」を物語る。短い話ばかりで13篇。パズル性が強いがとりあえず面白い。この人の書くものにはセカイの広がりがあって好きだ。
牢内で退屈している囚人たちに、新参のマルコが「かつてフビライ・ハーンに使えていた時の話(もれなく謎付き)」を物語る。短い話ばかりで13篇。パズル性が強いがとりあえず面白い。この人の書くものにはセカイの広がりがあって好きだ。
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キタ━━━━━━(゚Д゚)━━━━━━ !!!!!
2009年7月17日 日常疲れが腰にきたようです。あぅ。いや、全身痛いです。
心身の疲れがたまってくのを、心の方のケアはそれなりにやれていたのだがその分睡眠時間とか削ってたもんなあ。
今日は一日休めるはずだったのに、会議の日程を勝手に今日に変更してくださいました誰かさん、呪われて下さいまし(とりあえず敬語使っとく)。
心身の疲れがたまってくのを、心の方のケアはそれなりにやれていたのだがその分睡眠時間とか削ってたもんなあ。
今日は一日休めるはずだったのに、会議の日程を勝手に今日に変更してくださいました誰かさん、呪われて下さいまし(とりあえず敬語使っとく)。
1949年、ロバート・ヘイマー監督作品。イギリス映画、モノクロ。
イギリス式ユーモアというヤツは奥深い。堅苦しいと見られる国民性が、逆に“常識”をぶち破る際の爆発力をスケールアップするのかもしれない。特にブラックな方向に行くとその階級感覚もあいまって、そりゃもう洗練のきわみである。
この物語もブラック・コメディと聞いていたのだが、駆け落ち結婚した母と自分を冷たくあしらった公爵家(実家)に復讐するため、存命の親戚を片っ端から殺害して回る青年の物語が、ひたすら優雅に描かれる。もはや「吹き出す」ようなスキなどありはしない。ウィットはあってもギャグはいずこに?笑っていいのか悪いのか、ビミョーな宙づり気分のままどんどん話は進んでゆくが、話がどこへ転がってゆくのか、どうにも目が離せない!コメディではなくブラック・ユーモア・サスペンスとでも称した方が勘違いしなくていいかもしれない。
冒頭、時代は1868年。主人公ルイ(デニス・プライス)は、公爵位こそ継いでいるが収監され明日に死刑を控えている。「公爵を処刑するなんて初めてだ、何とお呼びすれば…」などと妙な困り方をしている看守らを尻目に、落ち着いた物腰でペンをとり“これまでのいきさつ”を文章にしたためる彼の回想で話は進む。モーツァルトの軽やかな旋律に乗せて。
この映画、「アレック・ギネスが扮装を凝らして被害者全員、8役を演じた映画」として一番知られているのだろうが、このプライスの、終始人を食ったとことんお上品ぶりっこな物腰が実に素晴らしい。勿論ギネスも上手いが主役はやっぱりプライスである(そのようなゼイタクな使い方をする制作側も制作側だが…キャスティングのみがギャグなのか?)。ばたばた人死にが出る合間に、主人公はタイプの違う二人の女性(小悪魔なジョーン・グリーンウッドと気品あるヴァレリー・ホブソン)に求愛し、この恋の行方もまたスリリング。
英国以外でなければ決して生まれっこないであろう、特殊(笑)な優雅さに満ちた佳品。
モノクロだが実に美麗な画面にウットリ。クラシック英国がお好きなムキには特にオススメ!
イギリス式ユーモアというヤツは奥深い。堅苦しいと見られる国民性が、逆に“常識”をぶち破る際の爆発力をスケールアップするのかもしれない。特にブラックな方向に行くとその階級感覚もあいまって、そりゃもう洗練のきわみである。
この物語もブラック・コメディと聞いていたのだが、駆け落ち結婚した母と自分を冷たくあしらった公爵家(実家)に復讐するため、存命の親戚を片っ端から殺害して回る青年の物語が、ひたすら優雅に描かれる。もはや「吹き出す」ようなスキなどありはしない。ウィットはあってもギャグはいずこに?笑っていいのか悪いのか、ビミョーな宙づり気分のままどんどん話は進んでゆくが、話がどこへ転がってゆくのか、どうにも目が離せない!コメディではなくブラック・ユーモア・サスペンスとでも称した方が勘違いしなくていいかもしれない。
冒頭、時代は1868年。主人公ルイ(デニス・プライス)は、公爵位こそ継いでいるが収監され明日に死刑を控えている。「公爵を処刑するなんて初めてだ、何とお呼びすれば…」などと妙な困り方をしている看守らを尻目に、落ち着いた物腰でペンをとり“これまでのいきさつ”を文章にしたためる彼の回想で話は進む。モーツァルトの軽やかな旋律に乗せて。
この映画、「アレック・ギネスが扮装を凝らして被害者全員、8役を演じた映画」として一番知られているのだろうが、このプライスの、終始人を食ったとことんお上品ぶりっこな物腰が実に素晴らしい。勿論ギネスも上手いが主役はやっぱりプライスである(そのようなゼイタクな使い方をする制作側も制作側だが…キャスティングのみがギャグなのか?)。ばたばた人死にが出る合間に、主人公はタイプの違う二人の女性(小悪魔なジョーン・グリーンウッドと気品あるヴァレリー・ホブソン)に求愛し、この恋の行方もまたスリリング。
英国以外でなければ決して生まれっこないであろう、特殊(笑)な優雅さに満ちた佳品。
モノクロだが実に美麗な画面にウットリ。クラシック英国がお好きなムキには特にオススメ!
彷徨える艦隊 / 旗艦ドーントレス (ハヤカワ文庫SF)
2009年7月19日 読書
ジャック・キャンベル著。
ワゴンセール280円で衝動買いしたが、これが大した拾い物。
まだ半分しか読んでないが、面白いじゃないか!
解説に「作者が帆船小説のファンでもある」と書いてあり、シーフォートと比肩してたりしたので食指が動いたが、もちろんノリは全然違います。主人公、常識人だしね(必ずしもシーフォートをけなすワケではない)。
主人公、ギアリー大佐は「伝説の男」。
それもなまなかな伝説ではない。華々しく戦いに散って、救命ポッドで冷凍睡眠状態で100年漂流した末、ようやく偶然通りかかった自軍に救出されたばかりである。100年のうちに伝説には尾ひれがつきまくるし、その一方当然「過去の遺物」度もぐんと上がっちゃってるし、だけど拾ってくれた艦隊(めちゃ負けで満身創痍状態)をどうにか故郷へ連れ帰る責任を、「英雄だし最先任(!)だし」でおっかぶせられちゃった…
そう、「突然、リーダーとして、すべての責任を負わねばならなくなる」…こういう場面って、帆船小説の最も美味しいシチュの一つなのだ。
「自軍」の皆さんは百年の負け戦の間に練度も誇りも低下している。こと「指揮」するという点に限っては、主人公こそが確かに一番すぐれた人材なのだが、100年前の男だから、100年前のほうが良かった点を復活させつつ、100年間に起った変化を確かめながら、一歩一歩薄氷を踏む思いで決断を繰り出していかねばならない。いやもー、実にスリリング。
続編も出てるようだ。うれしいな♪
ワゴンセール280円で衝動買いしたが、これが大した拾い物。
まだ半分しか読んでないが、面白いじゃないか!
解説に「作者が帆船小説のファンでもある」と書いてあり、シーフォートと比肩してたりしたので食指が動いたが、もちろんノリは全然違います。主人公、常識人だしね(必ずしもシーフォートをけなすワケではない)。
主人公、ギアリー大佐は「伝説の男」。
それもなまなかな伝説ではない。華々しく戦いに散って、救命ポッドで冷凍睡眠状態で100年漂流した末、ようやく偶然通りかかった自軍に救出されたばかりである。100年のうちに伝説には尾ひれがつきまくるし、その一方当然「過去の遺物」度もぐんと上がっちゃってるし、だけど拾ってくれた艦隊(めちゃ負けで満身創痍状態)をどうにか故郷へ連れ帰る責任を、「英雄だし最先任(!)だし」でおっかぶせられちゃった…
そう、「突然、リーダーとして、すべての責任を負わねばならなくなる」…こういう場面って、帆船小説の最も美味しいシチュの一つなのだ。
「自軍」の皆さんは百年の負け戦の間に練度も誇りも低下している。こと「指揮」するという点に限っては、主人公こそが確かに一番すぐれた人材なのだが、100年前の男だから、100年前のほうが良かった点を復活させつつ、100年間に起った変化を確かめながら、一歩一歩薄氷を踏む思いで決断を繰り出していかねばならない。いやもー、実にスリリング。
続編も出てるようだ。うれしいな♪
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某私学の見学説明会に行って来た。私学ってキレイですね…
ただ、廊下のホワイトボードのはじっこに書いてあった、相合傘のラクガキはなんだったんだ…
…男子校なんだが…(-"-;)
ただ、廊下のホワイトボードのはじっこに書いてあった、相合傘のラクガキはなんだったんだ…
…男子校なんだが…(-"-;)
荒野のホームズ、西へ行く (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
2009年7月23日 読書
スティーヴ・ホッケンスミス著。
ウェスタン・ホームズ第二弾出た~☆
探偵の仕事をゲットすべく頑張る兄弟。カウボーイの天敵ともいえる鉄道会社の保安官に転職し、サザン・パシフィック鉄道の豪華なプルマンカーに乗り込むが…
わーい、佳作だが地味だった一巻目と比べ、最初っからぐっと派手さがアップ、凄ーく面白いよ~♪
半分も読んでいないがワクワクドキドキ。
ワトスン役の弟に、事件を記録した原稿を出版社にはよ送れ!とせっつく兄が激カワイイです(笑)
ウェスタン・ホームズ第二弾出た~☆
探偵の仕事をゲットすべく頑張る兄弟。カウボーイの天敵ともいえる鉄道会社の保安官に転職し、サザン・パシフィック鉄道の豪華なプルマンカーに乗り込むが…
わーい、佳作だが地味だった一巻目と比べ、最初っからぐっと派手さがアップ、凄ーく面白いよ~♪
半分も読んでいないがワクワクドキドキ。
ワトスン役の弟に、事件を記録した原稿を出版社にはよ送れ!とせっつく兄が激カワイイです(笑)
忙しい。
「はい、○月○日ならあいてます」「えーと、○月○日なら可能です」
次々繰り出される空手形。うーむ。一~二ヶ月後の自分がどーなっているのか全く読めない。お初なコトばっかり予定に入ってくるよ。やれなくてもやる、いややれ、の世界に突入してしまった。二ヶ月後…試練を次々クリアして“勇者”にクラチェンしてたらいいなあ。“賢者”のほうがさらにいいかなあ。
考えてたらもたないし、「なんとかなるデショ」主義しかないよねえ(笑)
ま、今日中になんとかするしか!なコトは、予定外が三つくらい発生したけどどーにかなったからもういいや。
「はい、○月○日ならあいてます」「えーと、○月○日なら可能です」
次々繰り出される空手形。うーむ。一~二ヶ月後の自分がどーなっているのか全く読めない。お初なコトばっかり予定に入ってくるよ。やれなくてもやる、いややれ、の世界に突入してしまった。二ヶ月後…試練を次々クリアして“勇者”にクラチェンしてたらいいなあ。“賢者”のほうがさらにいいかなあ。
考えてたらもたないし、「なんとかなるデショ」主義しかないよねえ(笑)
ま、今日中になんとかするしか!なコトは、予定外が三つくらい発生したけどどーにかなったからもういいや。
1953年、オットー・プレミンジャー監督作品。モノクロ。
先月末にツタヤのネットレンタルお試し無料サービスを申し込んだせいで、今月は映画レビュー日記が増えていたのだが、その最後の一枚。実はコレが本命だった。
プレミンジャーというだけで問題作や実験作なイメージがなくもないのですが、これは舞台劇、それもラブコメの翻案。当時としては刺激的なセリフ(清純そうな娘がsex関連語を連発する)に満ちていて話題になったらしいのだが、今見るとどこが刺激的かは、相手役(♂)の反応を見ないとわかりっこない状態(笑)
それでもテンポのいいセリフのやりとり、人物の出し入れのスマートさは保たれてる。
物語はエンパイア・ステート・ビルから始まる。
若い娘パティ(マギー・マクナマラ)が一人、ビルの展望台の切符売り場と同じフロアのドラッグストアを、どうするか迷うそぶりでウロウロする。店にいた建築家のドン(ウィリアム・ホールデン)が彼女を見染めて、展望台まで追ってゆき、声をかける。“プラトニック前提で”首尾よく夕食を共にする約束はとりつけたが、彼の高級アパートへ立ち寄ったところ、「まあ素敵なキッチン!ワタシがお料理してあげるワ、雨も降り出したし家で食べましょう」という展開になる。
ところが冷蔵庫はからっぽだったので、ドンが買い物に出た間に、珍客到来。実はドンは同じアパートに住む婚約者(ドーン・アダムズ)と喧嘩別れしたばかりなのだが、その父デヴィッド(デヴィッド・ニーヴン)である。娘が「ドンに傷つけられた」と言ってるがどうなってるんだ?…と訪ねてきたのだが、風変わりなパティの言動が気に入り、彼女を口説き始める。夕食は三人でとることになりドンは不満顔。
ドンに未練な婚約者や意外な人物の乱入もあり、楽しいデートの筈が大騒ぎの末ワビしい翌朝を迎えたドンだったが…
いやー、なんといいますか、もう死語ですか?「カマトト」って。
清純なのかアバズレなのか、とめどない地雷まじりのおしゃべりで男を惑わせたじろがせる、オスマシ顔のマギー・マクナマラが素晴らしいです(服装は完全に清純シンプルですが)。さして美人じゃないしグラマーでもないけど、とにかく可愛くて可笑しくて。この役でオスカー候補にもなったらしいですが、オードリー・ヘプバーン(「ローマの休日」)が相手では仕方がない。しかし、カマトト対決とはいえるな…。
そして、前評判通り、小粋で優雅なダメ親父を演じるデヴィッド・ニーヴンがまたとんでもなく素晴らしい!!のべつまくなしにグラスを傾けながら、娘のことは二の次で、…うーん、アンタ何しに来たの?しかもいったい何杯酒飲んでるんだひと晩で…。最初、娘とドンがどんな喧嘩をしたのかよくわからないものだからパティに「キミ、ドンは節操のある男だと思うかね?」「ええ 魅力的よ」「私も魅力はあるが節操のない男と言われる」
…これはその後の彼を完璧に言いあらわしております(笑)
節操はともかく金持ちでイヤミがなくてユーモアと品があって、序盤にパティも「若い男より結婚するなら落ち着いた中年男性がいいわ」なんて言ってたもんだから、ドンとしてはかなり危機感を覚えますわな。
序盤のホールデンの口説きのテクもスマートでしたが、後半はいささかニーヴンにさらわれてます。ゴールデン・グローブ男優賞(コメディ・ミュージカル部門)を獲ったこの作品が、“小粋な中年紳士”ニーヴン最盛期の幕開けといえましょう。30年代からずーっと映画界にいた人なんですけどねえ(笑)。
当時仕様ではウルトラモダンな恋愛コメディ、今では…むしろ上品でいいよ(笑)、いまどきのナマナマしいコメディと違って(笑)
ま、期待しただけのモノ(ニーヴン見たさで借りた)は見れました!よかったよかった。
先月末にツタヤのネットレンタルお試し無料サービスを申し込んだせいで、今月は映画レビュー日記が増えていたのだが、その最後の一枚。実はコレが本命だった。
プレミンジャーというだけで問題作や実験作なイメージがなくもないのですが、これは舞台劇、それもラブコメの翻案。当時としては刺激的なセリフ(清純そうな娘がsex関連語を連発する)に満ちていて話題になったらしいのだが、今見るとどこが刺激的かは、相手役(♂)の反応を見ないとわかりっこない状態(笑)
それでもテンポのいいセリフのやりとり、人物の出し入れのスマートさは保たれてる。
物語はエンパイア・ステート・ビルから始まる。
若い娘パティ(マギー・マクナマラ)が一人、ビルの展望台の切符売り場と同じフロアのドラッグストアを、どうするか迷うそぶりでウロウロする。店にいた建築家のドン(ウィリアム・ホールデン)が彼女を見染めて、展望台まで追ってゆき、声をかける。“プラトニック前提で”首尾よく夕食を共にする約束はとりつけたが、彼の高級アパートへ立ち寄ったところ、「まあ素敵なキッチン!ワタシがお料理してあげるワ、雨も降り出したし家で食べましょう」という展開になる。
ところが冷蔵庫はからっぽだったので、ドンが買い物に出た間に、珍客到来。実はドンは同じアパートに住む婚約者(ドーン・アダムズ)と喧嘩別れしたばかりなのだが、その父デヴィッド(デヴィッド・ニーヴン)である。娘が「ドンに傷つけられた」と言ってるがどうなってるんだ?…と訪ねてきたのだが、風変わりなパティの言動が気に入り、彼女を口説き始める。夕食は三人でとることになりドンは不満顔。
ドンに未練な婚約者や意外な人物の乱入もあり、楽しいデートの筈が大騒ぎの末ワビしい翌朝を迎えたドンだったが…
いやー、なんといいますか、もう死語ですか?「カマトト」って。
清純なのかアバズレなのか、とめどない地雷まじりのおしゃべりで男を惑わせたじろがせる、オスマシ顔のマギー・マクナマラが素晴らしいです(服装は完全に清純シンプルですが)。さして美人じゃないしグラマーでもないけど、とにかく可愛くて可笑しくて。この役でオスカー候補にもなったらしいですが、オードリー・ヘプバーン(「ローマの休日」)が相手では仕方がない。しかし、カマトト対決とはいえるな…。
そして、前評判通り、小粋で優雅なダメ親父を演じるデヴィッド・ニーヴンがまたとんでもなく素晴らしい!!のべつまくなしにグラスを傾けながら、娘のことは二の次で、…うーん、アンタ何しに来たの?しかもいったい何杯酒飲んでるんだひと晩で…。最初、娘とドンがどんな喧嘩をしたのかよくわからないものだからパティに「キミ、ドンは節操のある男だと思うかね?」「ええ 魅力的よ」「私も魅力はあるが節操のない男と言われる」
…これはその後の彼を完璧に言いあらわしております(笑)
節操はともかく金持ちでイヤミがなくてユーモアと品があって、序盤にパティも「若い男より結婚するなら落ち着いた中年男性がいいわ」なんて言ってたもんだから、ドンとしてはかなり危機感を覚えますわな。
序盤のホールデンの口説きのテクもスマートでしたが、後半はいささかニーヴンにさらわれてます。ゴールデン・グローブ男優賞(コメディ・ミュージカル部門)を獲ったこの作品が、“小粋な中年紳士”ニーヴン最盛期の幕開けといえましょう。30年代からずーっと映画界にいた人なんですけどねえ(笑)。
当時仕様ではウルトラモダンな恋愛コメディ、今では…むしろ上品でいいよ(笑)、いまどきのナマナマしいコメディと違って(笑)
ま、期待しただけのモノ(ニーヴン見たさで借りた)は見れました!よかったよかった。
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