ブレージング サドル
2009年7月15日 映画
1974年、メル・ブルックス監督作品。西部劇パロディ。
十ン年ぶりに見ました。…かなりネタバレです。すみません。
西部劇というと鉄道建設。鉄道建設となると地上げを考えるワル=鉄道会社の重役ヘドレー(ハーヴィー・コーマン)も出てくる。
ならず者どもを乱入させるのはお約束だが、黒人の保安官を送り込むことで町の人々(ほとんど白人)のやる気をなくさせよう、なんていうのはギャグにしてもキツーい設定だよねぇ(しかもソレが結構有効というのがなんともはや)。もちろんこの保安官が、がんばって悪を打ち砕くのだが。
ブルックスですから、ひじょーにベタなドロ臭いギャグがてんこもり。監督自身は今回はおバカな知事役でちらっとしか出てませんが…
ただ、音楽がらみのギャグはいつものようにイイ感じ…オープニングの主題歌が、ムチ音つきフランキー・レインの熱唱で、本格的すぎるほど本格的なのがまず嬉しい。また冒頭の鉄道工事現場で、現場監督が黒人and東洋人労働者たちをどやしつけようとするうち、なぜか歌合戦になるくだりとか。ワケもなくカウント・ベイシー楽団が出てくるギャグとか。
そして、映画に対する愛の表現があまりにも濃い。クライマックスの大乱闘は、激化のあまりスタジオから飛び出した末に、なんとグローマンズ・チャイニーズ・シアターの決闘!
グローマンズ・チャイニーズ・シアター!
知ってますか皆さん!
ハリウッド・スターの証明、大スターと認められたら外の歩道に手形足形、のあそこですよ!
その他、黒人保安官を籠絡させるべく送り込まれるディートリッヒもどきな“ドイツの歌姫”とか、“昔は凄いガンマンだったが今は飲んだくれ”とか、映画マニア向けのお約束が色々と。お約束を色々取り入れてはその度いちいちそれをズラしていくブルックスのこだわりが、実はマニア向けの映画だったりするのでした。
今回は、ムスコはネタ分からない部分も多かったらしい…
しかし、久々に見たら、覚えていた以上に、機転のきく黒人保安官役のクリーボン・リトルが長い手足でカッコいい!しかも彼と意気投合して協力する、いつもなら神経症的に早口のジーン・ワイルダー(元早撃ちガンマン役)が珍しくもゆったり口調でこれまた案外カッコいい!
初めてみたときの衝撃はさすがに薄まっていたが、やっぱり懐かしいノリでした。
ブルックスのようなタイプのコメディ作家は、やっぱりあんまりいないわなあ。
<追記>
Movie Unlimitedのサイトに充実した関連記事が出たのでリンクを。
そっかーオスカーノミネーションまでされてたんだ。
http://www.moviefanfare.com/talkin-the-oldies/blazing-saddles-ten-things-to-know-about-the-movie/
十ン年ぶりに見ました。…かなりネタバレです。すみません。
西部劇というと鉄道建設。鉄道建設となると地上げを考えるワル=鉄道会社の重役ヘドレー(ハーヴィー・コーマン)も出てくる。
ならず者どもを乱入させるのはお約束だが、黒人の保安官を送り込むことで町の人々(ほとんど白人)のやる気をなくさせよう、なんていうのはギャグにしてもキツーい設定だよねぇ(しかもソレが結構有効というのがなんともはや)。もちろんこの保安官が、がんばって悪を打ち砕くのだが。
ブルックスですから、ひじょーにベタなドロ臭いギャグがてんこもり。監督自身は今回はおバカな知事役でちらっとしか出てませんが…
ただ、音楽がらみのギャグはいつものようにイイ感じ…オープニングの主題歌が、ムチ音つきフランキー・レインの熱唱で、本格的すぎるほど本格的なのがまず嬉しい。また冒頭の鉄道工事現場で、現場監督が黒人and東洋人労働者たちをどやしつけようとするうち、なぜか歌合戦になるくだりとか。ワケもなくカウント・ベイシー楽団が出てくるギャグとか。
そして、映画に対する愛の表現があまりにも濃い。クライマックスの大乱闘は、激化のあまりスタジオから飛び出した末に、なんとグローマンズ・チャイニーズ・シアターの決闘!
グローマンズ・チャイニーズ・シアター!
知ってますか皆さん!
ハリウッド・スターの証明、大スターと認められたら外の歩道に手形足形、のあそこですよ!
その他、黒人保安官を籠絡させるべく送り込まれるディートリッヒもどきな“ドイツの歌姫”とか、“昔は凄いガンマンだったが今は飲んだくれ”とか、映画マニア向けのお約束が色々と。お約束を色々取り入れてはその度いちいちそれをズラしていくブルックスのこだわりが、実はマニア向けの映画だったりするのでした。
今回は、ムスコはネタ分からない部分も多かったらしい…
しかし、久々に見たら、覚えていた以上に、機転のきく黒人保安官役のクリーボン・リトルが長い手足でカッコいい!しかも彼と意気投合して協力する、いつもなら神経症的に早口のジーン・ワイルダー(元早撃ちガンマン役)が珍しくもゆったり口調でこれまた案外カッコいい!
初めてみたときの衝撃はさすがに薄まっていたが、やっぱり懐かしいノリでした。
ブルックスのようなタイプのコメディ作家は、やっぱりあんまりいないわなあ。
<追記>
Movie Unlimitedのサイトに充実した関連記事が出たのでリンクを。
そっかーオスカーノミネーションまでされてたんだ。
http://www.moviefanfare.com/talkin-the-oldies/blazing-saddles-ten-things-to-know-about-the-movie/
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