The Saint in London

2012年10月14日 映画
The Saint in London
The Saint in London
The Saint in London
1939年、ジョン・パディ・カーステアズ監督作品。モノクロ。
「George Sanders Saint Movie Collection」(5作品入り2枚組DVD)は、米盤ワーナー・アーカイヴズ。…なので字幕なし。英語字幕すらなし(涙)

収録作はすべて日本未公開だが、サンダース主演シリーズ1作目「The Saint Strikes Back」のみ「暗黒街に明日はない」の邦題でVHSが出ており、私も既に見ている。
(→ http://13374.diarynote.jp/200903092338467758/ の日記参照)

「The Saint in Londonは」ジョージ・サンダース主演の“セイント”シリーズ2作目。もちろん、レスリー・チャータリス原作のアレだ。ロジャー・ムーアとかヴァル・キルマーとか色んな人が演じてる。

ロンドンに姿を見せた“セイント”ことサイモン・テンプラー(サンダース)。知り合いの情報部員からのの依頼で贋金作りなどの悪事を働いているスパイ団を調べ始める。

ひょんなことで出来た部下ドゥーガン(デヴィッド・バーンズ)と、“セイント”の義賊ぶりに憧れてくっついてきた美女ペネロープ(サリー・グレイ)とともに、押し入ったり押し入られたり捕まえたり捕まえられたりしつつ、よくわからないハイスピードで悪党どもを一網打尽にするまで。いや、TCMデータベースのスクリプト(英文)を頼りにやっとこ見てるもんで、細部はよくわからない(笑)
72分でやっつけてる分、もともとのオハナシも端折り気味だと思うけどね。
とはいえ、ジョージ・サンダースの「味」でなかなか楽しめちゃう♪
やっぱり若い頃のこのヒト楽しいわ。キザっぽくて油断のならないグレーゾーン・ヒーローがハマりすぎ☆
大柄だが俊敏そうなタイプではない。アクションもあるが、むしろ、ウィットと皮肉屋っぽいダンディズムで魅せる。

たとえば冒頭、ドゥーガンとの出会いのエピソード。りゅうとしたタキシード姿でレストランに入ろうとしたセイントに、ヨレっとした服装のドゥーガンが近づき、タバコをねだる(昔の映画見ると、通りすがりの人に煙草ねだるなんて普通の光景だったようです。念のため)。気安くシガレットを一本与えてライターの火まで貸してやると、お巡りさんが二人の間に割ってはいる。「こらオマエ、今この紳士の時計をスッただろう!」セイントはキョトンとした顔で自分のポケットを探ると、懐中時計をスルリと引っ張り出してみせ、「大丈夫だよ、ありがとう」と店に入ってしまう。狐につままれた顔のお巡りさんと、それ以上につままれた顔のドゥーガン!
やがてドウーガンもレストランに入り、セイントの席へとやってくる。「あのぅ、オレの時計、返してもらえませんか…?」澄ました顔で懐中時計を「交換」する二人が可笑しい。イキだね~(笑)
明るい図々しさでもって、中盤以降はなかなかの活躍をするドゥーガン=デヴィッド・バーンズは悪くない。

令嬢ペネロープはずいぶんアマチュアで、時には敵に捕まり結果的にセイントの足を引っ張ることも。でも、一作目のヒロインよりはだいぶ見た目が魅力的なので許そう。マニッシュな帽子とチェックのコートがカッコいい、お洒落で元気なブロンドのお嬢さんだ。セイントはなかなか紳士的な態度を崩さないが、娯楽的サスペンス映画中のカップルとして、イイ感じ。あんなコートと帽子、欲しいな…

サブの二人がなかなか好感もてるので、1作目以上に楽しかった。
小粋なお気楽ユーモア・サスペンス。
3作目以降も楽しみです(*^^*)


《TCMのシノプシス》
http://www.tcm.com/tcmdb/title/88906/The-Saint-in-London/

《おまけ》
“セイント”ジョージ・サンダースの素敵ギャラリー発見!♪

http://bthesaintonline.runboard.com/t400

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