大崎梢著。

人事異動で、スクープ狙い週刊誌からローティーンの女の子むけ雑誌「ピピン」の担当になった新見青年。
文芸の編集者志望だったこともあり、ついていけない感にさいなまれつつ着任するが…

意外に?ミステリーじゃなかった。ぜんぜん。お仕事小説。
新見君も、気持ちはわかる、男が急にこういう職場にかわったらそりゃなかなかなじむのは大変だろうというのはわかるが、失敗が多すぎる残念君。まあその失敗がスリルとサスペンスを呼び一気に読まされたといえば読まされたんだけどね(^^;)

プリティな雑誌作り現場にただよう一抹のほろにがさ、これがリアルというもんだろうか…
新見くらい気の回る男でもこんなんだから、私なんか新職場で、うーっ、うーっ、…周囲に迷惑かけつつ自爆してしまいそうで、ちょっぴり悲しくなったのは私の勝手な事情です(^^;)

失われた週末

2012年5月6日 映画
1945年、ビリー・ワイルダー監督作品。モノクロ。
NHK-BS録画で視聴。

アルコール依存症がテーマ。売れないアル中の小説家(レイ・ミランド)の、依存症が次第に酷くなり恋人(ジェーン・ワイマン)や兄(フィリップ・テリー)の尽力にもかかわらず、人としてどんどんこわれていくさまを描いたシリアス社会派ドラマ。依存症を真剣に描いたものとしては嚆矢の作品とのことで、アカデミー賞も作品・監督・主演男優・脚色賞とたくさんとっている。

途中、恋人とのなれそめの回想なども入るが内容はホントにさっき書いただけ、のシンプルなもの。昼間タップのレッスンで眠くなりかけたまま見ていたが、まあそこはそれワイルダーですから。地味だが工夫がこらされた濃い演出と脚本で飽きさせず、最後にはちょっと手に汗握ってたり。
何度も見て楽しい映画でもないだろうけど(ミーハーな私にはそんなに好みじゃない)、今でも一見の価値はあるよね。
甘め頼りなめの二枚目ミランドの熱演も印象的。

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