I Love Melvin
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1953年、ドン・ワイス監督作品。カラー。日本未公開。

「雨に唄えば」のヒット後、MGMがドナルド・オコナー&デビー・レイノルズの二人を主演に作ったミュージカル。オコナーのミュージカルでカラーでメジャーなスタジオ製作なモノは希少なので、字幕皆無の海外盤だけどチャレンジ~♪

Look Magazine のカメラマン助手メルヴィン(オコナー)は、コーラスガールのジュディ(レイノルズ)に恋をする。Look Magazine の表紙に飾りたいと彼女の写真を撮りまくるうち、めでたく両想いとなるが、彼女の父親は羽振りのよいハリー(リチャード・アンダーソン)に嫁がせたいと思っている。上司は彼の写真なんかてんで使ってくれないのだが、ハリーのプロポーズを阻止するため、メルヴィンはジュディが表紙に載ったLook Magazine(ニセモノ)を作るのだが、ジュディ(と彼女の一家)はそれを本気にしてしまうし、困り果てたメルヴィンは失踪しちゃうし…

もちろん最後は安直にめでたしめでたしとなるのだが(何たって両想いだし)、まあ…なんと言いますか…いくらミュージカルとはいえほんとに単純で安直(^^;)
親の反対に何も言えない娘とか、最後にメルヴィンを探すのにいったいいくらかけたんだろうとか、それとも雑誌社の社長がよほど気を利かせてくれたのか。内心、えーと…?と思いながら見てしまいました。言葉の壁のせいかもですが。
それより、やっぱりMGMですね。オコナーよりもレイノルズを売り出すことにひたすら心を砕いて作っているのが伝わってくるのが、オコナー・ファンとしては辛い所ですねははは(涙)
MGMの割には低予算で作ったのではという疑いも。監督も聞いた事ない人だし(爆)

まあそれでも、カラフルな画面で明るい声と軽快な足さばきを披露してくれるドナルド・オコナーが嬉しいです。ローラースケートでタップ踊ったのは、アステアとジーン・ケリーだけじゃないよ、オコナーもだよ、とちょっと主張してみたり。
長尺の"I Wanna Wander"は“Make ’em laugh”を意識したのか、マイムのギャグをいっぱいいれてる。ダンス部分をもっとじっくり見せてくれると更によかったな。直接レイノルズと踊るのが"We Have Never Met, As Yet"一曲のみ(しかもカメラ片手)なんていう残念さも、彼女がミュージカルスターとしてはまだかけだしだったせい?「ザッツ…」にあった、カットされたというナンバーも、入れてくれたらよかったのに…
一番オコナーらしく素敵だったのは、数回見せてくれる、カラダを張ったダイナミックなすっころびっぷりかもしれません。キートンとまではいきませんが、結構派手★

あと、おかしかったのは、表紙に載ったからこれでスターだわ、と浮かれるジュディが夢の中で、アステア三人とジーン・ケリー三人(お面つけてるみたいな特殊メイク!)を従えて踊る所。最後はオスカーも貰います。よく夢見るんだよねこのコ。ロバート・テイラーまで出演させる夢見上手。求婚者ハリーがバイオニック・ジェミーの上司なのは変な感じだった。
さーこれで、50年代のオコナーのミュージカルは総て制覇できたゾ。
ありがとうございました、なにわすずめさま!

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