1943年、エルンスト・ルビッチ監督作品。カラー。

女好きが過ぎたから天国には行けやしない、と、死後閻魔大王だか地獄の番人だか(レアード・クリーガー)の所へ出頭した老人ヘンリー(ドン・アメチ)。請われて一生をふりかえる彼の恋愛&結婚生活は…

ルビッチだからなんか凄い話だったりしないのか、と思ったが、ほのぼのノスタルジック・ロマコメだった(主人公は19世紀の生まれ)。優等生なイトコの婚約者(ジーン・ティアニー)に一目ぼれして駆け落ちし、やがて憎めないエロジーサンになって死ぬまで。
上品でクスリと笑えて(特に主人公の祖父チャールズ・コバーンがカワイイ)、ジーン・ティアニーは可憐で、でもなんかルビッチにしては軽量級というかアッサリというか、でした。
主人公の「女好き」の程度が、控えめに描かれすぎていまいちハッキリしないのが、見ていてスッキリ腑に落ちないとこもあり。あれで地獄堕ちなんですか。
ドン・アメチはそんなに二枚目とも思えないしそんなにすごく洒脱とも思えないんだけど、40年代はそこそこ人気があったんですかね。太平楽なボンって感じで嫌みはないが…
あ、…アメリカ版夫婦善哉か??モリシゲ…

まあ実はルビッチに期待したよりは、レアード・クリーガーが見てみたかった私でした。
出番はわずかだけど威厳があって、でもロンパリな目つきがビミョーに常人じゃなくて良かった。
ほんと惜しい人を若死にさせちゃったもんだ…

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