ジョン・スコルジー著。

トレッキー受けなユーモアSF「レッドスーツ」が面白かったので(しかもただのパロではなく構成がかなり凝っていた!)、このシリーズに手を出してみました。

宇宙軍モノというか宇宙兵モノ。
ただしフツーの新兵ではない。
この小説の世界では、75歳になると、コロニー宇宙軍に志願入隊ができる、という設定。なんじゃそりゃー!
もちろん老いさらばえた75歳が兵役なんて、という肉体的な部分は、地球人には秘密にされている宇宙軍ハイテクで乗り切らせてくれるらしい(最初は主人公にもどうここをクリアさせてくれるのか知らされておらず、少しずつ宇宙軍ハイテクを知ってゆく序盤の描写が面白い)。ただし、地球のこれまでの人生とは縁を切って…

宇宙兵というとハインラインの「宇宙の戦士」がつねに対比されるようだが(ちなみに私は「宇宙の戦士」は未読。そのかわりハリイ・ハリスンの「宇宙兵ブルース」は読んでいるので、まあだいたいの感じの想像はつく)、もと老人の改造兵てんで、それなりに一生分の経験を越えてきた主人公やその仲間たちのスタンスが、結構冷静で知的レベル高め。そのぶん読者にも、過酷な環境転変のなかでも必ずしも自分を失わずに踏みとどまれる主人公の言動は、気持ちよくついていけるものになっている。ちょっと皮肉まじりなユーモアをたたえた語り口は魅力的でよみやすい。

人死にはバタバタとすごい勢いだが、基本的にはエンタメ。終盤はちょっとロマンティックな要素が入って、そこらは「レッドスーツ」からしても納得できますね。よしスコルジー、他の作品もどんどんとりかかるぞ!
ナオミ・ノヴィク著。

五巻目出てた!帆船小説×ドラゴンファンタジー。
ついにナポレオンが英国へ上陸!5巻は本土決戦だ。

結構巻を経るごとどんどん風呂敷が広がっていく(しかもしんどい方向に)、意外に重いシリーズになってきてた。しかしこの巻が最高潮というか最低潮というか。
世界的に広がりかけた竜疫の特効薬を、「英国以外の世界中のドラゴンを見殺しにするなんて!」と訴えるテメレアのためにフランスにまで届けたローレンスはついに国賊として死刑を宣告される。敗色濃厚な中、処刑するよりは戦えとなって、すぐに死ぬことはないんですが、分厚いハードカバー、ローレンスずーーーーーーーーっと鬱です。途中、鬱をさらにパワーアップさせる不運な事件もあり、ほんと著者、ドS…

次々と繰り出されるナポレオンと宿敵(ドラゴン)のリエン新戦術に対し、ちっともドラゴンの知性や人格?に理解を示さない英軍の動きは冴えず、それを覆すにはむしろナポレオンや中国のようにドラゴンを大事にして戦力アップにつなげるのがいいはずなんですが、ちっとも理解しない英国軍上層部なんてのは、水兵を最低限の待遇でこき使い「ノアの反乱」をまねいた史実をなぞってる感があって面白い。
実在人物では、ウェルズリー(後のウェリントン)が目立った活躍。冷徹でヤな奴だけれど陸軍の中では唯一デキる男として登場し、ローレンス(とテメレア)を利用します。ゲリラ戦をさせるあたりは半島戦争の史実を反映させているのか。

…次の巻では、なんとかもう少し、ローレンス君が幸せになってくれないものか…
…一気読みしたけど…
しくしく…
ジュリアン・ストックウィン著。

ついに続きが出ました9巻目。
前巻で怒涛の恋愛の果て、好意的だった提督令嬢ではなく、田舎娘と電撃婚約してしまった、なのに…で、どん底状態のスタートをきるキッド。傷心に加えて提督からは睨まれるし、親友レンジの励ましや忠告も耳に入らず迷走する。
せめて任務にハードに打ち込むことで乗り切ろうとするが、「傷心のため人が変わって人間味もなくなってしまった」と水夫たちの信頼も急降下し…
しかもタイトルをごろうじろ。とんでもない陰謀まで降りかかってくるのである。

いやー面白かった。シリーズ中でも波乱万丈度はトップクラスで、一気読み。海尉艦長として頼もしい限りだったキッドの意外なモロさに目が離せない。後半、レンジと一時離れてそれぞれに意外な道をたどるのだが、終盤ちょっと駆け足なものの、必要な回り道だったとわかり、次巻が景気よく盛り上がってくれるだろうという期待で気持ちよく終わる。

うーんやっぱり、書くほどにうまくなっていってる気がしますよこの人。最初の数巻はちょっとビミョーだったが、しりあがりにどんどん面白く読ませてくれるようになった。。

文楽鑑賞教室

2014年6月7日 文楽
ハイ、本公演とは違うし~なんか演目少なそうだし~、と去年はスルーしてた「鑑賞教室」に行ってきました。とはいっても、短い目だから体力的にも気楽に見られていいかも。
家族が解説を見たいようなことを言ったのでその気になったのだけど、結局ひとりで行くことに。まあ基本的におひとりさまだから。

しかしびっくりするほどいい席が少なかったです。ボケてて朝イチで取らなかったせいもあるけど、住大夫さん効果の続きでしょうか。実際ほとんど満席みたいでした。週末だからか割と若い女性も多かった気がする。平日に行くのと平均年齢が全然違いますね。

以前お正月公演で見たことのある短い「団子売」からスタート。団子売りの夫婦の名前がお臼と杵造って、ほんとにまんまだわ。でも見目の良い夫婦なのよね♪

そして鑑賞教室。以前一度、以前子ども文化センターでの鑑賞教室を見たことがあったのだけど(その時の人形解説はお臼の一輔さん)、やっぱり今回は文楽劇場を使ってる分、なかなかみごたえ聞きごたえありました(子文では1000ポッキリでしたし)。しかし不思議なのは、語りの大夫さん以上に三味線弾きさんの方が流暢に立て板に水、ってところかな(笑)もちろんある程度前で話すのが得意な人を起用するのでしょうが…
「象牙100%」のお言葉は忘れがたいものがありました(笑)

とはいえ、お客さんに実演体験もしてもらう人形遣い解説が、鑑賞教室の一番濃い部分かも。人形のいろんな仕掛けも説明してくれるしね。簑紫郎さんがとつとつと…と思いきや、淡々とした中に意外や何ともいえないおかしみをにじませていい味だしてました。素人さん三人に具体的に動かす振付説明をして、「ホラ、簡単です♪」うそー!うそやー!会場大爆笑でした(簡単なワケないって…)。

そのあとは「三十三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)」から「鷹狩の段」と「平太郎住家より木遣り音頭の段」。この鑑賞教室用?演目は、約二週間のうちに、演者は四種類の組み合わせがあったのですが、勘十郎さんが出てることもあって(あと、休めるかとか多少ともマシな席があるかとかで…)今日午後の部を選びました。そして玉志さんが出てるのもあったので…でも、玉志さんの出番ちょっとだけだったなあ(;-;)

三十三間堂建立にかかわる因縁や伝説のお話ということで、異種婚バナシでもありました。最初鷹狩の段では、エライさんの鷹が鷺を捕まえようと飛び回ったところで柳の大木の枝に足縄が引っかかってしまって…というのが始まり。ですが、なんと黒子さんが竿の先につけて飛ばしてるこの鷹が、柳でなく鷺に引っかかってしまって黒子さん大ピンチ!あやういところで何とか外して柳にからませなおしたものの…場内には一時、微妙な笑いが充満しました。
とはいえ舞台上では、あわてず騒がず着々と演技が進みます。(プロや…)

鷹を助けよ、柳の木なんか切ってしまえ!とキレるエライさんに対して、たまたま通りかかった主人公・平太郎が、立派な木を倒さずとも…と、サッと弓を構えてからまった足縄を切り、鷹を解放するのでした。(この出会いから、平太郎の父の仇が判明したりドラマが転がりだすというわけです)
これホントに人形で弓を射るのですが、それなりにちゃんと近くへ矢を当ててるのがエライ。平太郎は玉也さんですが、キリッとさわやかなモノノフぶりで恰好よかった。

さて、いろいろあって主人公が結婚するのが、柳の木の傍で出会った、緑の着物の美女お柳さん(by勘十郎さん)。
実は柳の木の精で、平太郎と子どもまでなした後、その木が三十三間堂を建てるのに使われるってんで切られてしまい、親子夫婦の別れとなります。この夫婦、前世も夫婦だったとか色々あるようなのですが、五段中の二段だけの上演とあって、もっと説明が欲しかったなあ。だいたい平太郎の父の仇うちはどうなったんだ…全五段通しで上演したら、そっちもちゃんと決着がつくのだろうか…

そういう意味では、やっぱり、しんどいけれども本公演の通し狂言がイイんですかねえ。

とはいえ、お柳さんはしっとりと美しく、しかも途中でいきなり早変わりもあってビックリしました。満足です。人形の早変わりはいつも、服(とか顔とか)だけ変わったのか人形ごと変わったのかさえ分からないくらい鮮やかで目を見張ります。


…そしてプログラム(いつもと違って簡単なもの、しかも人形浄瑠璃の基礎知識的なものをしっかり書いたものが、タダで配られていました)をつらつら見ると、ああっ玉志さんが平太郎を遣ってる日もあったのかー!これはちょっと見たかったかもしんない…多分席ない以上に私休めないけどさ…orz


毎日疲れて帰って夜中に大航海時代やってる人間が(後半「ちょっと違う」)、文楽まで時間を作るの、大変ざます…
気が付くと一週間あいてしまっていますな。

読み切れた本もないし、映画もみてないし、毎日どうにも遅くて忙しい、やれやれ。
といって仕事しかしてないわけじゃなく、遅くに帰ってちょっとずつダラダラとゲームしたりしていますが。よけい悪いかな。

あきれたことに、大航海時代Onlineとモバノブにまで手を出していたり(笑)
ストレスだよね。遅くにお菓子食べまくって2~3キロ太ったし。

今日は昼まで寝ました。健康のため。明日はお仕事…

とりあえず、遊ぶのはともかくとして変な時間のお菓子(特にポテチ)だけは断とうと思います。
がんがる…
ベン・アーロノヴィッチ著。ロンドン警視庁特殊犯罪課の三冊目!

たらたらした独特のテンポで続く、伝統の英国ファンタジーというにはポップでエスニックで大胆なポリス・ミステリファンタジー、なんかやめられなくなってきました。

オバマに似てると揶揄されるハーフ・アフリカ系英国人警官のピーター。上司のナイティンゲール警部のもとで魔術を修業しながら、フツーの捜査チームとの連携をピリッと皮肉なユーモアをまじえて語ってゆく。これはなかなかナイスですよー。立ち位置のわかりにくい川の女神連はあまり出てこなくて警察の捜査のほうに重点がいってるので、そこがイイ。とかいってもまだ最後までは読んでないんだけど。一巻目で大変な目にあったレスリー嬢も相変わらず頭が良くて口が悪くて(荒っぽいという意味ではない)、イイ味だしてます。

もう、ついていきますよーこのシリーズ…
ロバート・A・ハインライン著。

とある星のとある広場。奴隷の競り市にかけられた痩せこけた少年を、1人の乞食がなけなしの金で買い取る。ただしこの男、見た目通りの卑しい人物というわけではなかった。引き取られた少年ソービーは、彼に教導され次第にたくましく成長し、自らの出自を探しつつ宇宙を駆けるようになるが…

ジュブナイルではあるけど、500ページ近く、仕事から帰ってから一気読みしてしまった。土日とも仕事なのに、バカだ…
ただし、ハインラインのジュブナイルはただのジュブナイルではない。ハインラインの通常作品よりたぶん少しシンプルめに書かれているが、そこらの児童読物と思ってはいけない…
子どもだって、過酷な社会の壁文化の壁バカの壁に、容赦なく翻弄されまくるのだ。そのへんの描写は「骨太」の一語に尽きる。

図書館でスコルジーの「老人と宇宙(そら)」の続編を借りようとしたけど棚に残ってなかったのでこちらを借りた。さすがに一定の古めかしさはあるし、主人公が魅力的かというと特にそういうわけでもない。“賢者”バスリムは、たいへんかっこいい大人だが。
あと終盤がちょっとはしょり気味なのが惜しい。
それでもやっぱり馬力が違うというか、ついついグングンページを繰らされる。
恐るべしハインライン…
しかしジュブナイルだからだろうか、夜中の1時くらいにはもう読み終われていた。500ページ近いにしては早く読めた。ラノベが一般小説より少し早く読めるのと同じかな。

ン十年前からずっとハヤカワ文庫で出ていたのは知っていたが未読だった作品。しかし、ン十年たつうちに、表紙絵がすっかり今風にカッコよくなっているのに笑った…ラノベの一歩手前ではないかこれ。
コニー・ウィリス著。

傑作SF中短編集。ということになっている。
特にタイトル作、何個も賞を受賞しまくりだし。

…うーん、やっぱりウィリスって、どこかなじめないわー。うまい人なんだが。
長編とか読んだ日には、どんどんどんどんページを繰らされる、パワフルな駆動力を持ってて読まされる、それは読まされるのだが。

タイトル作以外はSFコメディ。
ウィリスのコメディって、どたばたしてるばかりでイマイチ私は笑えないんだ。前に、どたばた状態を語る空気やテンポが、関東の人は関西のそれとはちょっと違うのかなあ(大笑いできる場合でも)、と、あるユーモア・エッセイ集を読んだ時に思ったのだが、それをもっとずっと拡大した感じの違和感が私の中に残る。疾走しまくりでちっとも「間」ってヤツをはさもうとしないからだな。コメディ映画ってやつは(少なくとも古典的なやつは)、ギャグのあと、観客が笑うだけの呼吸、間を取れるよう編集されてるが、それがないと思う。
特に「スパイス・ポグロム」なんかは、私も大好きウィリスも大好き(なはず)な、クラシック映画ネタが多数ちりばめられていて、ああコレわからん人多いかもなあと思いつつ(子役志望の悪ガキのタップダンスシーンの振付もワカル )、…にもかかわらず、残念な何かが私の中に残る…

まあコメディは好き嫌いもあろう。
「最後の…」は誰でも泣くらしいし、ずしんと来るシリアスということでこちらは期待していたのだが…
いや、ものすごく複雑で緻密な伏線と描写の、時間軸を自在に行き来しての組み立てにうならされるのだが。


…ずしんと来るし、うならされるけど…

ごめん。
ウィリス、そろそろ諦めます。撤退~(^^;)


<追記>
あとからふと思いついた。
世間から絶賛されているのにそのコメディセンスに違和感を感じるというと…もう一人いる。

ハワード・ホークスだ!(以前にも書いたが、私、巨匠ホークスのラブコメは「私の求めるものと何かが違う…」と思うことが多いのである)。

そういや解説に作者はホークスの「赤ちゃん教育」が大好きと書いてあった。

そうだそれでか…!!!!
それでウィリスのラブコメシーンは、やたらテンポが早くてザワザワとやかましいわけだ。
すんごい納得できる…

「SF界の(女流)ハワード・ホークス」という称号を贈ろうと思う(個人的に)。

きっと、本人もファンも納得してくれるでしょう(笑)むしろ喜ぶかも?

私自身は、ラブコメ以外のホークスが好きなんだけどね(笑)
小椋春歌 著。

最終巻の1コ前。
てんで主人公側大ピンチ状態のまま終わる。あのマーシュですら一時は茫然自失してるという大ピンチ。
とはいえ、この作者の持ち味で、ほのぼのした新キャラ(小さい役だが…)も配され、主人公たちの絆もずいぶん強まったよなー、うんうん、と、気持ちよく終わる。

あと一冊だなんて残念だ。
2001年、ジェームズ・マンゴールド監督作品。スカパー録画で視聴。

タイムスリップ・ラブコメ。
厳密には、ヒロインの元恋人の時間旅行研究のとばっちりで、19世紀から来た英国の公爵がヒロインの前に現れるんですが…

どうなんでしょう、評価高いのかな。
好きな人ごめんなさい。
公爵の言動を始め、シナリオにはつっこみどころが余りにも多いし、バリバリのキャリアウーマンなヒロインはどこが魅力的なのかよくわからないし、メグ・ライアンとヒュー・ジャックマン自体、ルックス的に特に好みではないし。
(見始めた時は、ジャックマンて変な顔、と思った。いやーこの人の映画初めて見るもん)

時間旅行モノは好きなので、心の中で色々な突っ込みを入れつつとりあえず最後まで見ましたが。
どうカタをつけるのか、夜中なのに最後まで見てしまった。

あと一個でもいいからラストに何かオチがあればとエンドタイトルも最後まで流したけど、そういうのもやっぱり無かったなあ…
シナリオ、もう少し練ればいいのに…

タイムトリップ・ラブのエンディングは結局、

①どっちかが自分の時代を捨てて相手についてゆく。
②相手の「生まれ変わり」で妥協する(前世の記憶の有無は問わない)
③来世を誓って別れて生まれ変わる(前世の記憶の有無は問わない)

この3パターンくらいしかないんだから、勝負は細部に宿っている。

ヒュー・ジャックマンの英国貴族ぶりは悪くなかったが(堂々としたダンスとか。確か踊れる人なんだよね)、いきなりTシャツとか着ちゃイカン。現代の服装だとしっかり違和感が出るようじゃなきゃイカンわね。いくら発明家やっていたりの変わり種としても、お貴族様がいきなり自分で料理するのもイカン。美味しそうだけどさ。
1876年ではなく、せいぜい1976年から来た魅力的な英国の公爵、にしか見えない。
(テレビを知らない事以外は(笑)

まあそれでも、観終わったあと、ああやっぱり、たまには映画をみなきゃなー、と、明るいキモチになったのはよかった。
もう2か月近く見てなかったんだが、7月は何とか時間を作って見よう。
だらだらゲームして遅くなるより映画見て遅くなるほうがいいわね。(就寝3時だったが)

明るいキモチになれたので、オオマケして★3。
お恥ずかしい話ですが、まさかの展開なんですが…

けっこう「モバノブ -信長の野望-_」にハマっています。
まさかスマホでゲームするとは思わなんだ。
あ、もちろん無料でやる範囲でですけどね。

コーエーは「大航海時代」があればもう十分(大昔の「ロイヤルブラッド」は別格として)。
かの有名な「信長の野望」には全然キョーミもなかったんですけどね…。
スマホ用なんで短時間ですませようと思ったらすませられるゲーム。
多彩な、各種ステータスや特技や成長パターンやら色々様々な、武将カードをガチャで集めてデッキを作り、あとは自動戦闘、リーグ戦。
こちらは準備を整えておくだけ…
とはいえそれなりに、ステータスの合計数字だけ高めてもうまくいかない(各人の兵種や特技の組合せがイマイチだと結局勝てないとか、同じ勢力の連中を集めるとステータスにボーナスがつくので補正で見かけと変わってくるとか)、という「工夫のしどころ」があり、配置を考え始めると結構面白いのである。(私は反射神経ないので、色々考えるゲームが好きなのだ)

二軍含めて手元に置いておける人数(カード枚数)が結構控えめで、新人を入れるには誰かを放出するしかないし、強い軍団ができても武将は数週間成長したあと今度は一気に老衰?して弱くなるので、結局入替を進めてゆくしかないとか、緊張感を解かさせないつくりはナカナカ考えられている。

運も勿論あるが、考えて決めた組合せがハマってデッキが強くなってゆくとキモチがよい。


…が、頼もしく感じる武将を愛称で呼び始めたら、もう腐っていますかね…(爆)

のぶりん、とかね…(長曾我部信親。全体攻撃の特技が嬉しい)
期待の大型新人、みっちゃん。(最上義光。特技は単体攻撃だが威力は瞬殺級)

なかでも、現在お気に入りは、タイトルロールの信長(一応開始時に全員、信長か信玄か毛利元就かという強いカードをどれか一枚もらえる)を凌ぐ戦果を挙げ続けている、

安東くん。(敬意のあまりくん付け)

ものスゴい地味顔とは裏腹に、華麗なステータス、特大威力の全体攻撃「羽後の斗星」を持ってるので、コレが複数回発動すると劣勢でも結構逆転勝ちを収めるというスバラシイ武将なんですね。最近は信長は内政に回して(まー内政力で兵数が決まるからそれもアリ)、大将は安東くんにつとめさせている。

でも安東くんは、早熟型の盛衰パターンを持つので、三週間目の今週が終わるともうステータスが衰えてゆくのである。即戦力即エースだったが、その分花の盛りが短いのだ…。
昨日のアップデートで、成長曲線が具体的に見えるようになって愕然。こんなに別れが近いとは…
(晩成タイプだと6週目くらいまではゆるーーく上昇して下がらない)

来週には普通の人になって、さ来週には使えないレベルになるのかなー…
早く手放したほうが、万が一の再開のチャンスもあるのだろうか。
手放した武将は、ガチャでさっそくリストアップに顔を出してくる。
ただ、安東くんは、Gカードなので、そう簡単には出てこないだろう…
(武将カードは、Pプラチナ>Gゴールド>Sシルバー>Bブロンズという四段階の強さランク=レア度が設定されている)

何日ぶんか貯めたポイントで無料ガチャを押しまくって、初めてウチに来てくれたG武将であったよ安東くんは…。(あと、信長もG)
三週間連続サクサクと上位リーグ昇格を進められたのも彼の力。(とはいえ4つめの最上位リーグ入りは、さすがに課金しないとムリな気がするが…)

うーんせつない。

明日は休みなので、せめてゆっくりじっくり安東くんの雄姿を堪能するようにしよう。
(いつもは朝早くに戦闘させまくって出勤し、昼休みにパンを買いに出た道々でちょっと様子をチェックし、夜遅く帰ってまた戦闘させまくっているので、せわしない)


彼の本名は、安東 愛季(ちかすえ)。 出羽国の戦国大名だそうな。

正直、このゲームするまで聞いたことなかったよ(爆)。

信長の野望、マニアックだなあもう。
(ただし時代は幅があり、祖父父子とありえない三代同時雇用とかもおこる)

手放したらまた、ガチャで来てね安東くん…

私が飽きてゲームをやめてしまわなかったらだけど(笑)

http://mobanobuz.wiki.fc2.com/wiki/%E5%AE%89%E6%9D%B1%E6%84%9B%E5%AD%A3
1964年、スタンリー・キューブリック監督作品。モノクロ。
スカパー録画で視聴。十代の頃TVで見て以来の再見。
昔見た時は、ブラックな笑いに満ちた展開とピーセラのドタバタに凄いすごいと笑いこけていたと思う。

おいおい!いくのか!そこまで!!
…と顎を落とすようなネタバレはとりあえず避けておきますが。

冷戦の真っただ中、米軍基地の将軍(スターリング・ヘイドン)が突然、ソ連国境近くを常に飛んでいる爆撃隊へ、ソ連邦への核攻撃命令を下すと同時に、基地を閉鎖して外からの情報を遮断してしまう。将軍が狂っていると気付いた副官(ピーター・セラーズ)や
、核戦争など始める気はない大統領(セラーズ二役)と政府・軍部の首脳陣は、それぞれ爆撃隊を止めようとするが、なかなか果たせない。万一の時の報復用”に準備された核爆弾搭載爆撃機が核戦争の引き金を引けば、当然、ロシアにも準備された“報復用”の核兵器が発動して全面核戦争になること必定。何人かの“ヘンな人”、いくつかの“ヘンな小道具”やヒステリーから噴出するブラックなギャグ場面をのぞけば、全ては地味ぃーに、モノクロのリアリズムで進行してゆき、「未知への飛行」や「駆逐艦ベッドフォード作戦」等同様、冷たい気味の悪さとじりじりするような焦燥感とともに話は進行していく。上層部がどうあれ、末端で武器を握る兵卒たちは基本あくまでも誠実に倒れてゆく。


そう、ブラックな笑いは、周囲をリアリズムでかためればかためるほど効果が上がるのだ。
とことん冷え切った感じのカンファレンスルームに、軍備担当のストレンジラブ博士on車椅子(セラーズ三役)が登場し、ナチス式敬礼を(勝手に?)したがる右手をむぎゅぎゅぎゅと抑え込みながら対策について一席ぶつ場面。気持ち悪さは最高潮に達する。しかしこうして見直すと、実はこの映画、ギャグの多くは、イケイケでタカ派なダージドソン将軍を演じたジョージ・C・スコットが担っていたのに改めて感嘆させられた。昔見た時は気が付いていなかったのかな。いやーしかしさすがに上手いです。偏見に満ちた激ダメ人間なのにどこまでも陽性で愛嬌すらある…
この愛嬌が、ナチの亡霊とも言える博士のメンタリティにすごく自然に親しみ繋がっていくあたりのコワさと説得力がまた、どす黒いモノを感じさせていい感じ(この言葉は合わないかもだが)。

だいたい、1人が狂っただけで全面核戦争が引き起こせる体制ができちゃってたりする時点で地球ダメかも。そして、現実にしっかりできちゃってそうな感じで…実際には冷戦が終わっててホントによかった…
とはいえ冷戦だから、とか、人は狂うことがあるから、じゃなく、人間てバカだから、何度でも自分の墓穴を掘るんだろうなあと思わせるこの物語。古びてないですよね。
(“昔のハイテク軍備”とか、レトロ心をくすぐるものではありましたが…)

最近「パットン大戦車軍団」の一部をチラっとスカパーで見て、これまで苦手だったスコット(だってむちゃ押しが強そうなんですもん)が気になりだした、というキモチもあって再見したこの映画。

はい、やっぱ名優ですなあ…

ピーセラよりもスコットに目を奪われてしまいました。

パットンも録ったから近々見よう。
これもそーとー困った軍人さんだと思われますが…(^^;)


<7/2追記>
冷戦が終わっててほんとにヨカッタ、って書いたけど、冷戦終わってるのに、日本は今頃こんなにキナ臭くなってきてるの…なんでだ。
いやだなあ。
1972年、キャロル・リード監督作品。
スカパー録画で視聴。

結構人気作のようですが(DVDは特典だらけな模様)実はまだ見てなかった。主題曲も可愛いし有名ですね。
ストーリーは他所で知っちゃってたので、全く知らずに見たらどんなんだったかなー…

チャールズ(マイケル・ジェイストン)は、生まれもよく財力も教養もある英国紳士。近頃家を空けて出歩いてばかり、気もそぞろな様子の若妻ベリンダ(ミア・ファロー)に不審を抱き、探偵事務所に浮気調査を依頼する。が、尾行を開始した探偵(トポル)は、1人でやみくもに街を歩き回るベリンダの孤独を見て取って、陰の存在たるべき探偵にあるまじき?行動に出ていた…

ベリンダはカリフォルニア出身の、ヒッピーくさい小娘。世界を放浪中にチャールズと出会って恋に落ちた。お国も育ちも価値観も生活も、あらゆる点でかけ離れた男女が、愛し合って結婚したのに、いつのまにか心がすれ違ってしまっている…まー主として男の側の無神経ですが…

変わり者の探偵がチャーミング。
夫はいかにもイギリスっぽ、って感じだなー。頭の固い人の役だからあってるけど。
物語の語られる段取りも結構凝ってて、もとが舞台劇だったのがよくわかる。
英国映画の大御所キャロル・リードによる作品だが、当時としてはナウい素材を巧くまとめたもんだなと感心。95分と短くコンパクトなのもむしろ好感もてる。

最近はストーカー被害の話をいっぱい聞くし、今だとなかなかこんなの成立しないかもしれません。ヒッピー文化はなやかなりし1970年代だからこそついていける展開なんでしょうね。でもまあ、かわいらしい小品でした。
結婚したらそれで終わりじゃない、結婚した後も互いの宝物(大事なモノ、大事な思い)を見せ合って新鮮な喜びとともに毎日を送りたい…という、妻の願いは共感できるよね。

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