2011年9月19日 映画 コメント (5)
穴
1960年、ジャック・ベッケル監督作品。フランス映画、モノクロ。
レンタルDVDで視聴。

フランス、ラ・サンテ刑務所。脱獄計画を練る男たちは、多少の逡巡の末新入りを加えた5人でひたすら穴を掘る。掘る道具も、見張りや偽装も、すべて自分たちの工夫と肉体で解決してゆく。逞しく寡黙でいかにもフランス的リーダーなロラン(ジャン・ケロディ)、いつも変な顔のジョー(ミシェル・コンスタンタン)、若い頃のカーク・ダグラスみたいなマニュ(フィリップ・ルロワ)、親しみやすい笑顔の“大僧正”(レイモン・ムーニエ)、この四人に比べれば何かおぼっちゃまな新入りガスパール(マルク・ミシェル)。個々人の描写は最低限なのだが、彼らの勤勉さにうたれて?あっというまに全員に心がなじんでしまう。音楽もなくひたすら淡々と、かつ緊張感たっぷりに描かれる脱獄の顛末は、…うーんやっぱりフランス映画ですね。面白くて、見入ってしまうけれど、やっぱ重い(^^;)

成功しようが失敗しようがちょっとでも「冒険」めいたコトがあればそこに夢を見てしまう英国映画テイストのほうがやっぱり私は好きだなあ、と思いながら見終わってしまいました。
天下の「穴」なんですけどね。いや、見ている間(特に中盤まで)はとても面白かったんですが。
もはやこれは「好み」の問題。

最後は『Fin』ではなく『Vous venez de voir(=You have just seen)』と出て、初めてポロンポロンと控えめに流れだす音楽(ピアノ)。フランス的お洒落感ありありです。
が!
なぜこの曲?というかこの曲の題名誰か知りませんか?

これって、日本未公開ミュージカル“Curtain Call at Cactus Creek”の中でドナルド・オコナーがタップ踊っていた曲と同じなんですが!…但し絶対映画のオリジナル曲じゃないと思う…
びっくらしました!!
(そして、監督の意図とはたぶん全然違う方向で、ホッとして嬉しくなりました(爆))

“Curtain Call at Cactus Creek”
http://www.youtube.com/watch?v=rCswIUV2HSI

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