いまだに「海賊戦隊ゴーカイジャー」を録画で見続けている。
わりとコメディタッチなので息抜きになる。
しかし先々週の24話「愚かな地球人」はよかったなあ…

先週録画の25話を見ようとしてつい24話をもう一度見てしまった(バカ)。

敵宇宙人軍団ザンギャックの中にも、とびきりのバカはいる。たとえばだいぶ前の回で出てきた、恋に生きる男ジェラシットだ。女性幹部イン・サーンに『高校の頃から』惚れているという設定で、学ランとセーラー服の回想場面をやらかすという「伝説」になりそうな濃いキャラであった。
あ、もちろん二足歩行だが人間ぽいデザインではなく特殊メイクバリバリの宇宙人たちなのである。念のため。
最後にはイン・サーンに捨てられゴミとして投棄されてしまうのだが…

そのジェラシットが、24話で突然の再登場。
「粗大ごみとして出されてしまった…」と、いきなりゴミ捨て場に転がっている彼。しかもなぜかサティのデリケートで不安なピアノ曲「グノシエンヌ第1番」がBGM♪
ゴミを捨てに着たオバチャンには、粗大ごみは今日じゃないわよ!生ゴミとして出されなさい!とあしらわれるし、空腹と傷心のジェラシットは、通りがかりのタコ焼き屋台の冴えないお兄さんに拾われる。
ペットになるなら食べてもいいぞと言うお兄さんと、公園でフリスビーをして遊ぶジェラシットだったが、ゴーカイジャー達が「ペットなんてあんまりだ、タコヤキが好きなら弟子にしてもらったら?」と意見したので、今度は弟子入りのためタコヤキ屋の母親に許しを請いに行くことに(タコヤキ屋のお兄さんも、「ペットにってのは横暴だったかなあ、ごめんなさい」と、素直だが…やっぱりヘンな人である)。

なりゆきでゴーカイジャーも一緒にタコヤキ屋の家にいくと、最初に生ごみ発言をしたあのオバチャンこそタコヤキ屋の母親だった。“宇宙人に偏見を持つ”彼女は、「宇宙人はトイレで手を洗わないそうじゃないか!」「私が許しても保健所が許さないよ!」ととりつくシマなし。
そここへ「ザンギャックの面汚しめ!」と下っ端宇宙人たちが攻めてくる(幹部たちは今回、あまりのアホ展開に、頭が痛いだのなんだの言って出てこない(笑))。
彼らを撃退する際に、ふらふら飛び出した母親をかばって撃たれたジェラシットを見て、さすがの母親も感動する。「偏見だらけの私のような、愚かな地球人をかばうなんて…」
「…おふくろさん、宇宙から見れば、あなたも俺と同じ宇宙人だから…」

数日後。「ジェラシットさん江」の花輪をもって公園の屋台を訪れたゴーカイジャーだが、屋台にジェラシットは見当たらない。
タコヤキ屋のお兄さんがボソボソと事情を説明する。

「ジェラシットはオフクロと、駆け落ちしてしまいました…」

ええええええーーーーっ!

なにその斜め上展開。

「風のうわさでは、地方の旅館で仲良くやっているとか…」

仲居と番頭のカッコで仲良くオシゴト中のおふくろさんとジェラシットのシュール映像が終わり、カメラが公園に戻ると、すでにかなり遠くまで、花輪抱えたままザクザクと遠ざかってゆくゴーカイジャーの姿が…
淡々と無表情に店の準備を続けるタコヤキ屋に、再び重なるサティのピアノ。

すご…
(ゴーカイジャーのリアクションをクダクダ描かない所がまたセンスいいぞ!)

もはやお子ちゃまをターゲットにしていないような…

ギャグとともに「偏見にとらわれることは愚かだ!」というテーマを語る回なのかと思ったら、まさかそんなオチが待っていたとわ…!!

たぶん末永く、「スーパー戦隊」の特集番組で語り継がれるネタとなる予感あり。
今回だけはHDDからすぐ消すに忍びない気がする。
あなどれないよね子供番組も。

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