1939年、ジョージ・マーシャル監督作品。モノクロ。
大昔にTVで何度も見たが(お気に入り)、スカパー放映分で再見。
西部の町ボトルネックは市長を抱きこんだ顔役ケント(ブライアン・ドンレヴィ)に牛耳られ、荒れている。ケントが酒場の歌姫フレンチー(マレーネ・ディートリッヒ)に手伝わせて行ったイカサマ賭博を摘発しようとした保安官は殺され、新保安官に選出されたのは飲んだくれのウォッシュ(チャールズ・ウィニンガー)。もちろんケントの差し金だ。
が、かつては名保安官デストリーの助手をつとめたこともあったウォッシュは一念発起、デストリーの息子トム(ジェームズ・スチュアート)を呼び寄せて悪を一掃しようとする。ところが到着したトムは丸腰の、一見軟弱なマイペース青年で…
ちょっとひねった、いや、作られた時代を考えると結構ひねった、コメディタッチの変則西部劇。
父デストリーは結局背後から撃たれて死んだ、とあって、銃の腕は確かなのに銃を使わず、法により町の平和を維持しようとするトム。たとえ話で周囲を煙にまきながら、力の対決ではなく、事実を集めてじりじりとケントを追い詰める。キャプラ映画などで社会と法への信頼や理想を体現し続けた若々しいスチュアートならではの「新しい」キャラだし、同じく西部劇初出演のディートリッヒも三曲も歌ったり美脚丸出しで暴れたりと大サービス。彼女だけでなく総体に女性陣の「たくましさ」も印象的で、最後には彼女に率いられた女たちにより、お定まりの男と男の暴力的対決(卑怯なケントにとうとうトムが切れて始まった)がグチャグチャにさせられるクライマックスも風変わりだ(コメディタッチだとはいえ)。そして、改心する悪女というヒロインの扱いも、コメディだからといって油断できない…
テンポのよさ、セリフの楽しさ、最後にほんのり薫るロマンチックなペーソスと、やっぱり楽しい西部劇であった。
「リトル・ジョー」の歌が、ウォッシュとフレンチーと両方を想起させるように出来ているのがうまいね。この歌トムは聞いてなかったような気もするんだけども(笑)
あと、トムが正しくはトーマス・ジェファーソン・デストリーで、ウォッシュがワシントン(発音がウォッシントン)の短縮とは今回初めて知りました(TVだと吹替だったし)。
…今日は朝からいっぱいいっぱい寝るんだ、と思ったけど結局朝から映画を見てしまったし「ローマ人の物語」の続きも読んでしまった。
これから昼寝しよ…
大昔にTVで何度も見たが(お気に入り)、スカパー放映分で再見。
西部の町ボトルネックは市長を抱きこんだ顔役ケント(ブライアン・ドンレヴィ)に牛耳られ、荒れている。ケントが酒場の歌姫フレンチー(マレーネ・ディートリッヒ)に手伝わせて行ったイカサマ賭博を摘発しようとした保安官は殺され、新保安官に選出されたのは飲んだくれのウォッシュ(チャールズ・ウィニンガー)。もちろんケントの差し金だ。
が、かつては名保安官デストリーの助手をつとめたこともあったウォッシュは一念発起、デストリーの息子トム(ジェームズ・スチュアート)を呼び寄せて悪を一掃しようとする。ところが到着したトムは丸腰の、一見軟弱なマイペース青年で…
ちょっとひねった、いや、作られた時代を考えると結構ひねった、コメディタッチの変則西部劇。
父デストリーは結局背後から撃たれて死んだ、とあって、銃の腕は確かなのに銃を使わず、法により町の平和を維持しようとするトム。たとえ話で周囲を煙にまきながら、力の対決ではなく、事実を集めてじりじりとケントを追い詰める。キャプラ映画などで社会と法への信頼や理想を体現し続けた若々しいスチュアートならではの「新しい」キャラだし、同じく西部劇初出演のディートリッヒも三曲も歌ったり美脚丸出しで暴れたりと大サービス。彼女だけでなく総体に女性陣の「たくましさ」も印象的で、最後には彼女に率いられた女たちにより、お定まりの男と男の暴力的対決(卑怯なケントにとうとうトムが切れて始まった)がグチャグチャにさせられるクライマックスも風変わりだ(コメディタッチだとはいえ)。そして、改心する悪女というヒロインの扱いも、コメディだからといって油断できない…
テンポのよさ、セリフの楽しさ、最後にほんのり薫るロマンチックなペーソスと、やっぱり楽しい西部劇であった。
「リトル・ジョー」の歌が、ウォッシュとフレンチーと両方を想起させるように出来ているのがうまいね。この歌トムは聞いてなかったような気もするんだけども(笑)
あと、トムが正しくはトーマス・ジェファーソン・デストリーで、ウォッシュがワシントン(発音がウォッシントン)の短縮とは今回初めて知りました(TVだと吹替だったし)。
…今日は朝からいっぱいいっぱい寝るんだ、と思ったけど結局朝から映画を見てしまったし「ローマ人の物語」の続きも読んでしまった。
これから昼寝しよ…
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