1941年、H・ブルース・ハンバーストン監督作品。ネットレンタルで視聴。

「銀盤の女王」戦前のフィギュア金メダリスト、ソニア・ヘニー主演のミュージカル調ラブコメ。
ピアノ弾きテッド(ジョン・ペイン)は、所属するバンドが憧れの美人歌手ヴィヴィアン(リン・バリ)と共演できることになって有頂天。早速口説いていい感じになる。ところが、マネジャー(ミルトン・バール)の発案で話題作りのためにとバンドで世話することになったノルウェーからの難民の女の子を迎えに行くと、来たのは想像していたような子供ではなく妙齢の娘カレン(ヘニー)だった。カレンはテッドに一目ぼれして強引なアタックを重ねる。テッドらが演奏のため訪れたウィンターリゾート・サンバレーでは恋のさやあてが繰り広げられ…

ラブコメとしては、正直オソマツ。テッドと両想いのはずだったのにカレンに強引に割り込まれるヴィヴィアンが気の毒になってしまって仕方がない(爆)
ウィンタースポーツが苦手だっただけでこんな扱いなの?
天然小悪魔と言うには肉食系過ぎるぞソニア・ヘニー。

だが…
テッドのバンドのリーダー役がなんとグレン・ミラー本人!役名は変えてあるが、グレン・ミラー楽団が「ムーンライト・セレナーデ」、「イン・ザ゜・ムード」、「チャタヌガ・チューチュー」など、オハコをたっぷり聴かせてくれる。これがなかなか(流石ホンモノは違う)。しかも「チャタヌガ…」ではニコラス・ブラザーズが飛び出して来てタップの妙技を見せてくれる。スプリットかましまくりの身体能力は凄いねぇ。スキー場で能天気にガンガンかかる主題歌も結構ゴキゲン。
ジョン・ペインも、ピアノや歌までこなせるとは思わなかったよ…(まさか吹替えじゃないよね?)
音楽的には見所聴きどころ満載なのである。

ソニア・ヘニーの滑りは、さすがに半世紀以上前、戦前のスターとあって技術的には見劣りするが(ジャンプはほとんどないし、ビールマンどころかスピン時手足をあまり伸ばしていないので美的には物足りない)、スピンのスピードや最後のアイスショーでのゆったりした滑りの優雅さはやっぱり貫録、みごたえあり。

ストーリーはあくまでも添え物と開き直りましょう。
スイング・ジャズが好きならオススメ!

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