彷徨える艦隊 外伝2 星々を守る盾 (ハヤカワ文庫SF)
2015年2月5日 読書
ジャック・キャンペル著。
外伝のほうは、なんかとてもハーレクインしているね(^^;)
イケニとドレイコン、ハードな戦闘と政争を継続しつつ、相手の姿が目に入ると、ひそかにドキドキ、見とれてたりして、ハーレクインでなければ中学生男女のようだ(笑)
本編のほうでも使われていたが、「あたくし」という一人称は、わざとらしいがカッコいいと思えてきた。マヒしただけ?
自分で使う度胸はないけど(笑)
外伝のほうは、なんかとてもハーレクインしているね(^^;)
イケニとドレイコン、ハードな戦闘と政争を継続しつつ、相手の姿が目に入ると、ひそかにドキドキ、見とれてたりして、ハーレクインでなければ中学生男女のようだ(笑)
本編のほうでも使われていたが、「あたくし」という一人称は、わざとらしいがカッコいいと思えてきた。マヒしただけ?
自分で使う度胸はないけど(笑)
十何年ぶりかで、百均でスライサーを買って、こーゆーのスグ親指のハラを切っちゃうんだよなあと呟きながら、タマネギをスライスしてみたら、やっぱり親指のハラを切った。
わかりやすすぎる自分…(-"-;)
小さくても右手の親指に傷つくると不便なんだよね。冬は特に。やれやれ。
切ったのほんとはおとといの晩ですから、もうかなり治ったけれども。明日はバンドエイドなくてもいいかもしれん。
最初はもっと時間かかるかと思って焦った(笑)
わかりやすすぎる自分…(-"-;)
小さくても右手の親指に傷つくると不便なんだよね。冬は特に。やれやれ。
切ったのほんとはおとといの晩ですから、もうかなり治ったけれども。明日はバンドエイドなくてもいいかもしれん。
最初はもっと時間かかるかと思って焦った(笑)
島津奔る〈上〉 (新潮文庫)
2015年2月11日 読書点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫)
2015年2月13日 読書
エーリヒ・ケストナー著。
子どもの頃読んだ時には、あまりピンと来なかったのだが(ケストナーは片端から読んだがその中では?な印象が残った)、今読むとなんとも芳醇な世界で、一気読み。
たぶん子どもの頃は筋を早く追いたくて「立ち止まって考えたこと」は面倒に思ったんだろうな。今読むとしみじみとするけど…
あと、養育係に利用?されているのをも楽しむ点子ちゃんのあまりにも良いノリに驚いてついていけなかったのかもしれない。
ケストナーの、優しさと鋭さの同居した目で描かれる大人たちは、けっこうこどもっぽい面を見せていて、しかも説得力があって…
夜の場面などクラシック映画みたい。
そして、アントンのお母さんが印象的でした。
病気の母親のためにあんなに頑張ってくれるアントンを愛しているのに、誕生日を忘れてたからってつい怒ってしまって(すぐ反省して、しおたれて飛び出していったアントンを必死で探すのですが)。…母1人子1人の生活のなか、出木杉くんな息子は、ちょっぴり恋人のような存在にもなっていたのだろうか。
他にも読み返してみようかな。
子どもの頃読んだ時には、あまりピンと来なかったのだが(ケストナーは片端から読んだがその中では?な印象が残った)、今読むとなんとも芳醇な世界で、一気読み。
たぶん子どもの頃は筋を早く追いたくて「立ち止まって考えたこと」は面倒に思ったんだろうな。今読むとしみじみとするけど…
あと、養育係に利用?されているのをも楽しむ点子ちゃんのあまりにも良いノリに驚いてついていけなかったのかもしれない。
ケストナーの、優しさと鋭さの同居した目で描かれる大人たちは、けっこうこどもっぽい面を見せていて、しかも説得力があって…
夜の場面などクラシック映画みたい。
そして、アントンのお母さんが印象的でした。
病気の母親のためにあんなに頑張ってくれるアントンを愛しているのに、誕生日を忘れてたからってつい怒ってしまって(すぐ反省して、しおたれて飛び出していったアントンを必死で探すのですが)。…母1人子1人の生活のなか、出木杉くんな息子は、ちょっぴり恋人のような存在にもなっていたのだろうか。
他にも読み返してみようかな。
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タップのレッスン後、ちょっと職場に片付けに寄った(泣)
ちょっとだけと思ったら夕方になって、帰りの地下鉄で一瞬寝てしまった。
だめだ…これじゃだめだ…
この三月は、ないよね、異動ないよね(T^T)
頭痛がしたので帰ってからちょっと昼寝(夕方寝)。
今夜は早く、つーかもう12時すぎたから12時すぎに寝よう。やれやれ。
ちょっとだけと思ったら夕方になって、帰りの地下鉄で一瞬寝てしまった。
だめだ…これじゃだめだ…
この三月は、ないよね、異動ないよね(T^T)
頭痛がしたので帰ってからちょっと昼寝(夕方寝)。
今夜は早く、つーかもう12時すぎたから12時すぎに寝よう。やれやれ。
島津奔る〈下〉 (新潮文庫)
2015年2月20日 読書
池宮彰一郎著。
苦しいながらも鮮やかな寡兵での勝利(朝鮮半島で)、兄義久らから援軍を拒まれ大坂に孤立したところへはるばると"勝手に"駆けつける兵たち、若いオナゴを見てちょっぴりほっこりドキドキ(可愛い…六十代なんだけど義弘)などなど、派手さもある前半とはうってかわって、小心狸の家康と、人の言う事を聞かない三成のおかげで、忍の一字の下巻であった。
関ヶ原合戦の、とてつもない撤退戦は、義弘の万能ぶりを更に超え、薩摩を保つために何が何でも義弘を生きて薩摩へ帰さんとする部下たちの献身ぶりが凄くて心をうつ。文字通り全員が命をなげうってその一事に結集するのだ。
木曜の晩に半分眠り込みながら止められずに最後まで読んだのだが、半分寝てたので今日もう一度終盤の100ページほどを読み直した。面白かった。
ただ何だろう、ほんの少し、語り口に余分なものがたまにちらつくのが惜しかった。官吏どもとその精神について時々軽く爆発してる…
関ヶ原については司馬遼太郎が有名だし、司馬遼関ヶ原も今度読んでみるか、それとも…
(この著者も司馬さん大好きで影響受けてる人らしい)
まあさすがに現代社会についての考察を歴史小説にまぜこむのは、司馬サン手練れだからきっともっとその部分上手いはず。
さーまたモバノブに戻るか。てか、やりながら読んでいるのだが。今週も何とか天一リーグ残留できそうである。よかったよかった。
(島津義弘Gは先週末で引退し、自軍には家久Gのみ残っているが1軍半状態。それにしても鬼島津のプラチナがまだないのは解せない…まあ、Gの中では義弘は強い方だと思う。家久の反撃も強いけど単独ではややモロいから…)
苦しいながらも鮮やかな寡兵での勝利(朝鮮半島で)、兄義久らから援軍を拒まれ大坂に孤立したところへはるばると"勝手に"駆けつける兵たち、若いオナゴを見てちょっぴりほっこりドキドキ(可愛い…六十代なんだけど義弘)などなど、派手さもある前半とはうってかわって、小心狸の家康と、人の言う事を聞かない三成のおかげで、忍の一字の下巻であった。
関ヶ原合戦の、とてつもない撤退戦は、義弘の万能ぶりを更に超え、薩摩を保つために何が何でも義弘を生きて薩摩へ帰さんとする部下たちの献身ぶりが凄くて心をうつ。文字通り全員が命をなげうってその一事に結集するのだ。
木曜の晩に半分眠り込みながら止められずに最後まで読んだのだが、半分寝てたので今日もう一度終盤の100ページほどを読み直した。面白かった。
ただ何だろう、ほんの少し、語り口に余分なものがたまにちらつくのが惜しかった。官吏どもとその精神について時々軽く爆発してる…
関ヶ原については司馬遼太郎が有名だし、司馬遼関ヶ原も今度読んでみるか、それとも…
(この著者も司馬さん大好きで影響受けてる人らしい)
まあさすがに現代社会についての考察を歴史小説にまぜこむのは、司馬サン手練れだからきっともっとその部分上手いはず。
さーまたモバノブに戻るか。てか、やりながら読んでいるのだが。今週も何とか天一リーグ残留できそうである。よかったよかった。
(島津義弘Gは先週末で引退し、自軍には家久Gのみ残っているが1軍半状態。それにしても鬼島津のプラチナがまだないのは解せない…まあ、Gの中では義弘は強い方だと思う。家久の反撃も強いけど単独ではややモロいから…)
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流行は終わったと思ったのに
2015年2月25日 日常 コメント (7)昨晩38度6分まで上がってたので医者に行ったら、インフルエンザだった!
おそらく土日にもらったのだろうということで…
がーん…
予期せぬ休養に入ることになってしまいました(。。;)rz
おそらく土日にもらったのだろうということで…
がーん…
予期せぬ休養に入ることになってしまいました(。。;)rz
戦艦シュペー号の最後
2015年2月27日 映画 コメント (2)
1956年、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督作品。カラー。
スカパー録画で視聴。(インフルもだいぶよくなったし、つい…)
ちょっと外堀から話を始めます。
亡くなった父は鉄道マニアだったのに加えて、戦艦や戦闘機の模型もたくさん作っていた趣味人(オタクとは呼ばずにおこう)。映画鑑賞はもっぱら邦画だったようだが、この「戦艦シュペー号の最後」と「超音ジェット機」の二タイトルは、父が口にしたことのある数少ない洋画タイトル。詳細は覚えていないが何となくずっと耳に残っており、スカパーでやってたので録画。パウエル&プレスバーガー作品だったのね…(ちなみに「超音ジェット機」はデヴィッド・リーン。両方ともイギリス映画ですな)
さて、シュペー号とは"ポケット戦艦"の異名をとるドイツの小型戦艦。第一次大戦後の軍縮条約により、もっと大きいフネはドイツは作れなかったんですね(日本も同じ)。当然米英などの"本当の"戦艦には力及ばないので、商船を相手どり、通商破壊活動を行っていた。が、南米ラプラタ河口沖でハーウッド代将(アンソニー・クェイル)率いる英国艦隊(巡洋艦3隻)に捕捉され、激しい戦闘の後、中立国ウルグアイのモンテビデオ港に逃げ込んで…
戦闘シーンは迫力十分だし(大破しつつシュペー号に迫る英国艦エクセターの描写とか)、後半はモンテビデオでの英独仏外交的駆け引きが描かれて興味深いし、シュペー号のラングスドルフ艦長(ピーター・フィンチ)を公正な人物として描いているため、後味が良い。最終的にこの艦長がどうなったかは映画内では触れられていないのだが、それは、当時は誰でも知ってる常識ということになっていたからなのだろうか。言わぬが花ということなのだろうか。
捕虜としてしばらくシュペー号内で暮らしたダヴ船長(バーナード・リー)とラングスドルフ艦長との最後の会話なども、昏い余韻の残るいい場面だった。
南米の強烈な色彩と夕景の美しさも印象深い。
そして戦争映画であってもちょっとしたユーモアのにじむ描写をそこここにちりばめているあたりがいかにも英国的でよろしい。英国艦3隻のブリッジ風景も、艦長のキャラクターによるのか微妙に雰囲気が違う。エクセターのベル艦長(ジョン・グレッグソン)が粋な感じでそのくせ戦闘中は熱血で好みだった。何時間も戦闘を続けているうち、望遠鏡を握りしめて艦橋に立ち続ける艦長のすぐ前の舷側にいつのまにかサンドイッチが1個ポンとじかに載っていたり、細かい。あー英国海軍な感じだなーとニヤリ。
私は本来戦争映画にはあまり興味はない方だが、楽しめました。
やっぱり、面白かった…と言ってたんですよね、父上。
スカパー録画で視聴。(インフルもだいぶよくなったし、つい…)
ちょっと外堀から話を始めます。
亡くなった父は鉄道マニアだったのに加えて、戦艦や戦闘機の模型もたくさん作っていた趣味人(オタクとは呼ばずにおこう)。映画鑑賞はもっぱら邦画だったようだが、この「戦艦シュペー号の最後」と「超音ジェット機」の二タイトルは、父が口にしたことのある数少ない洋画タイトル。詳細は覚えていないが何となくずっと耳に残っており、スカパーでやってたので録画。パウエル&プレスバーガー作品だったのね…(ちなみに「超音ジェット機」はデヴィッド・リーン。両方ともイギリス映画ですな)
さて、シュペー号とは"ポケット戦艦"の異名をとるドイツの小型戦艦。第一次大戦後の軍縮条約により、もっと大きいフネはドイツは作れなかったんですね(日本も同じ)。当然米英などの"本当の"戦艦には力及ばないので、商船を相手どり、通商破壊活動を行っていた。が、南米ラプラタ河口沖でハーウッド代将(アンソニー・クェイル)率いる英国艦隊(巡洋艦3隻)に捕捉され、激しい戦闘の後、中立国ウルグアイのモンテビデオ港に逃げ込んで…
戦闘シーンは迫力十分だし(大破しつつシュペー号に迫る英国艦エクセターの描写とか)、後半はモンテビデオでの英独仏外交的駆け引きが描かれて興味深いし、シュペー号のラングスドルフ艦長(ピーター・フィンチ)を公正な人物として描いているため、後味が良い。最終的にこの艦長がどうなったかは映画内では触れられていないのだが、それは、当時は誰でも知ってる常識ということになっていたからなのだろうか。言わぬが花ということなのだろうか。
捕虜としてしばらくシュペー号内で暮らしたダヴ船長(バーナード・リー)とラングスドルフ艦長との最後の会話なども、昏い余韻の残るいい場面だった。
南米の強烈な色彩と夕景の美しさも印象深い。
そして戦争映画であってもちょっとしたユーモアのにじむ描写をそこここにちりばめているあたりがいかにも英国的でよろしい。英国艦3隻のブリッジ風景も、艦長のキャラクターによるのか微妙に雰囲気が違う。エクセターのベル艦長(ジョン・グレッグソン)が粋な感じでそのくせ戦闘中は熱血で好みだった。何時間も戦闘を続けているうち、望遠鏡を握りしめて艦橋に立ち続ける艦長のすぐ前の舷側にいつのまにかサンドイッチが1個ポンとじかに載っていたり、細かい。あー英国海軍な感じだなーとニヤリ。
私は本来戦争映画にはあまり興味はない方だが、楽しめました。
やっぱり、面白かった…と言ってたんですよね、父上。
1940年、ルドウィッヒ・ベルガー&マイケル・パウエル&ティム・フェーラン監督作品。カラー。(エメリック・プレスバーガーは見当たらない…)
スカパー録画で視聴。
タイトルからお察しのとおり、アラビアンナイト・ファンタジー。エキゾチックで巨大な宮殿、極彩色の帆船、からくり仕掛けの空飛ぶ白馬、瓶に閉じ込められた魔神、魔法のじゅうたん、千里眼の秘宝とそれを守る怪物たちなど、童心にかえって心躍らされるアイテムたっぷりの特撮アドヴェンチャー映画。けれど、語り口がしっかり大人むけに凝っていて、かつロマンチック爆裂なのがまたよろしい(実はあまり特撮には興味がない方でして)。
冒頭はこんな具合だ。
巨大な帆船から降り立った一癖ありそうな男ジャファー(コンラッド・ファイト)。迎えに出た女に話しかける。「王女は?」「眠り続けています」「盲人は?」「見つけました」
???と思う間もなくカメラはすぐ切り替わって、犬を連れた物乞い青年アーマド(ジョン・ジャスティン)が、賑わう街角に立つ姿へと飛ぶ。盲目だが、どこか品の良い整った顔立ち。そこに先ほどの女があらわれて、理由は告げぬまま立派な屋敷へ青年を連れてゆく。屋敷の奥には謎の深い眠りについたままの美しい"王女"(ジューン・デプレズ)。盲人を使えば目覚めさせられるかもしれない、と、医師はジャファーに言う。
その頃、給仕してくれる屋敷の女たちに、青年は、自分の"失われた愛"について語り始める。
かつてバクダッドにいた若い王のこと、そしてこの犬は犬ではなく、少年だったこと…
アーマド王は民の幸せを願う純粋な青年だったが、国の実権を握る宰相ジャファーは、世間知らずの王を陥れて投獄する。獄中で陽気な盗賊少年アブー(サブー)と出会ったアーマドはアブーの手引きで脱獄し、バスラへと逃れるが、バスラの王女に恋し、相愛の仲となる。ところがそこへ、王位を簒奪したジャファーが、王女に求婚しようとやってきた。魔法使いだったジャファーにアーマドは視力を奪われ、アブーは犬に変えられてしまったのだ…
あまりにも強力な敵に対し、アーマド王と王女、盗賊少年アブーの運命やいかに?
アーマドはもう恋人のことしか考えてなくて、実はあまり役にたたない(笑)
まあそれでもにくめない、育ちのよさを感じさせる人物で、詩的な口説きはいい感じです(*^^*)
そんな王様に付き合って、知恵を絞ったり活躍するのはもっぱらアブー少年!インド出身の少年俳優サブー、とんだりはねたり大活躍です。身体能力と邪気のない笑顔が魅力。プロフィールを見ると象使いの家に生まれたとのこと…
悪役のファイトも貫禄たっぷりです。極悪だけどどうやらお姫様には本気らしいのも大人の味。
イギリス人は冒険を物語らせると世界一の国民性。リアルな中東を求めるとかすると、そりゃあ突っこみどころもあるでしょうが、おーすごいすごい、次は?次は?と、ワクワクの溢れる素晴らしい映画になっていました。もちろん美々しく豪華なセット、あふれる色彩、目に楽しく、時々歌も添えられていて、耳にも楽しい。
まさに大人のためのおとぎ話です。
実はあんまり期待していなかったのですが…素晴らしい!
1940年にこんな映画を公開してるんだから凄いですね。
トレイラーがYoutubeにありました。興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=QXqFLiO8ATQ
スカパー録画で視聴。
タイトルからお察しのとおり、アラビアンナイト・ファンタジー。エキゾチックで巨大な宮殿、極彩色の帆船、からくり仕掛けの空飛ぶ白馬、瓶に閉じ込められた魔神、魔法のじゅうたん、千里眼の秘宝とそれを守る怪物たちなど、童心にかえって心躍らされるアイテムたっぷりの特撮アドヴェンチャー映画。けれど、語り口がしっかり大人むけに凝っていて、かつロマンチック爆裂なのがまたよろしい(実はあまり特撮には興味がない方でして)。
冒頭はこんな具合だ。
巨大な帆船から降り立った一癖ありそうな男ジャファー(コンラッド・ファイト)。迎えに出た女に話しかける。「王女は?」「眠り続けています」「盲人は?」「見つけました」
???と思う間もなくカメラはすぐ切り替わって、犬を連れた物乞い青年アーマド(ジョン・ジャスティン)が、賑わう街角に立つ姿へと飛ぶ。盲目だが、どこか品の良い整った顔立ち。そこに先ほどの女があらわれて、理由は告げぬまま立派な屋敷へ青年を連れてゆく。屋敷の奥には謎の深い眠りについたままの美しい"王女"(ジューン・デプレズ)。盲人を使えば目覚めさせられるかもしれない、と、医師はジャファーに言う。
その頃、給仕してくれる屋敷の女たちに、青年は、自分の"失われた愛"について語り始める。
かつてバクダッドにいた若い王のこと、そしてこの犬は犬ではなく、少年だったこと…
アーマド王は民の幸せを願う純粋な青年だったが、国の実権を握る宰相ジャファーは、世間知らずの王を陥れて投獄する。獄中で陽気な盗賊少年アブー(サブー)と出会ったアーマドはアブーの手引きで脱獄し、バスラへと逃れるが、バスラの王女に恋し、相愛の仲となる。ところがそこへ、王位を簒奪したジャファーが、王女に求婚しようとやってきた。魔法使いだったジャファーにアーマドは視力を奪われ、アブーは犬に変えられてしまったのだ…
あまりにも強力な敵に対し、アーマド王と王女、盗賊少年アブーの運命やいかに?
アーマドはもう恋人のことしか考えてなくて、実はあまり役にたたない(笑)
まあそれでもにくめない、育ちのよさを感じさせる人物で、詩的な口説きはいい感じです(*^^*)
そんな王様に付き合って、知恵を絞ったり活躍するのはもっぱらアブー少年!インド出身の少年俳優サブー、とんだりはねたり大活躍です。身体能力と邪気のない笑顔が魅力。プロフィールを見ると象使いの家に生まれたとのこと…
悪役のファイトも貫禄たっぷりです。極悪だけどどうやらお姫様には本気らしいのも大人の味。
イギリス人は冒険を物語らせると世界一の国民性。リアルな中東を求めるとかすると、そりゃあ突っこみどころもあるでしょうが、おーすごいすごい、次は?次は?と、ワクワクの溢れる素晴らしい映画になっていました。もちろん美々しく豪華なセット、あふれる色彩、目に楽しく、時々歌も添えられていて、耳にも楽しい。
まさに大人のためのおとぎ話です。
実はあんまり期待していなかったのですが…素晴らしい!
1940年にこんな映画を公開してるんだから凄いですね。
トレイラーがYoutubeにありました。興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=QXqFLiO8ATQ
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