1940年、ルドウィッヒ・ベルガー&マイケル・パウエル&ティム・フェーラン監督作品。カラー。(エメリック・プレスバーガーは見当たらない…)
スカパー録画で視聴。
タイトルからお察しのとおり、アラビアンナイト・ファンタジー。エキゾチックで巨大な宮殿、極彩色の帆船、からくり仕掛けの空飛ぶ白馬、瓶に閉じ込められた魔神、魔法のじゅうたん、千里眼の秘宝とそれを守る怪物たちなど、童心にかえって心躍らされるアイテムたっぷりの特撮アドヴェンチャー映画。けれど、語り口がしっかり大人むけに凝っていて、かつロマンチック爆裂なのがまたよろしい(実はあまり特撮には興味がない方でして)。
冒頭はこんな具合だ。
巨大な帆船から降り立った一癖ありそうな男ジャファー(コンラッド・ファイト)。迎えに出た女に話しかける。「王女は?」「眠り続けています」「盲人は?」「見つけました」
???と思う間もなくカメラはすぐ切り替わって、犬を連れた物乞い青年アーマド(ジョン・ジャスティン)が、賑わう街角に立つ姿へと飛ぶ。盲目だが、どこか品の良い整った顔立ち。そこに先ほどの女があらわれて、理由は告げぬまま立派な屋敷へ青年を連れてゆく。屋敷の奥には謎の深い眠りについたままの美しい"王女"(ジューン・デプレズ)。盲人を使えば目覚めさせられるかもしれない、と、医師はジャファーに言う。
その頃、給仕してくれる屋敷の女たちに、青年は、自分の"失われた愛"について語り始める。
かつてバクダッドにいた若い王のこと、そしてこの犬は犬ではなく、少年だったこと…
アーマド王は民の幸せを願う純粋な青年だったが、国の実権を握る宰相ジャファーは、世間知らずの王を陥れて投獄する。獄中で陽気な盗賊少年アブー(サブー)と出会ったアーマドはアブーの手引きで脱獄し、バスラへと逃れるが、バスラの王女に恋し、相愛の仲となる。ところがそこへ、王位を簒奪したジャファーが、王女に求婚しようとやってきた。魔法使いだったジャファーにアーマドは視力を奪われ、アブーは犬に変えられてしまったのだ…
あまりにも強力な敵に対し、アーマド王と王女、盗賊少年アブーの運命やいかに?
アーマドはもう恋人のことしか考えてなくて、実はあまり役にたたない(笑)
まあそれでもにくめない、育ちのよさを感じさせる人物で、詩的な口説きはいい感じです(*^^*)
そんな王様に付き合って、知恵を絞ったり活躍するのはもっぱらアブー少年!インド出身の少年俳優サブー、とんだりはねたり大活躍です。身体能力と邪気のない笑顔が魅力。プロフィールを見ると象使いの家に生まれたとのこと…
悪役のファイトも貫禄たっぷりです。極悪だけどどうやらお姫様には本気らしいのも大人の味。
イギリス人は冒険を物語らせると世界一の国民性。リアルな中東を求めるとかすると、そりゃあ突っこみどころもあるでしょうが、おーすごいすごい、次は?次は?と、ワクワクの溢れる素晴らしい映画になっていました。もちろん美々しく豪華なセット、あふれる色彩、目に楽しく、時々歌も添えられていて、耳にも楽しい。
まさに大人のためのおとぎ話です。
実はあんまり期待していなかったのですが…素晴らしい!
1940年にこんな映画を公開してるんだから凄いですね。
トレイラーがYoutubeにありました。興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=QXqFLiO8ATQ
スカパー録画で視聴。
タイトルからお察しのとおり、アラビアンナイト・ファンタジー。エキゾチックで巨大な宮殿、極彩色の帆船、からくり仕掛けの空飛ぶ白馬、瓶に閉じ込められた魔神、魔法のじゅうたん、千里眼の秘宝とそれを守る怪物たちなど、童心にかえって心躍らされるアイテムたっぷりの特撮アドヴェンチャー映画。けれど、語り口がしっかり大人むけに凝っていて、かつロマンチック爆裂なのがまたよろしい(実はあまり特撮には興味がない方でして)。
冒頭はこんな具合だ。
巨大な帆船から降り立った一癖ありそうな男ジャファー(コンラッド・ファイト)。迎えに出た女に話しかける。「王女は?」「眠り続けています」「盲人は?」「見つけました」
???と思う間もなくカメラはすぐ切り替わって、犬を連れた物乞い青年アーマド(ジョン・ジャスティン)が、賑わう街角に立つ姿へと飛ぶ。盲目だが、どこか品の良い整った顔立ち。そこに先ほどの女があらわれて、理由は告げぬまま立派な屋敷へ青年を連れてゆく。屋敷の奥には謎の深い眠りについたままの美しい"王女"(ジューン・デプレズ)。盲人を使えば目覚めさせられるかもしれない、と、医師はジャファーに言う。
その頃、給仕してくれる屋敷の女たちに、青年は、自分の"失われた愛"について語り始める。
かつてバクダッドにいた若い王のこと、そしてこの犬は犬ではなく、少年だったこと…
アーマド王は民の幸せを願う純粋な青年だったが、国の実権を握る宰相ジャファーは、世間知らずの王を陥れて投獄する。獄中で陽気な盗賊少年アブー(サブー)と出会ったアーマドはアブーの手引きで脱獄し、バスラへと逃れるが、バスラの王女に恋し、相愛の仲となる。ところがそこへ、王位を簒奪したジャファーが、王女に求婚しようとやってきた。魔法使いだったジャファーにアーマドは視力を奪われ、アブーは犬に変えられてしまったのだ…
あまりにも強力な敵に対し、アーマド王と王女、盗賊少年アブーの運命やいかに?
アーマドはもう恋人のことしか考えてなくて、実はあまり役にたたない(笑)
まあそれでもにくめない、育ちのよさを感じさせる人物で、詩的な口説きはいい感じです(*^^*)
そんな王様に付き合って、知恵を絞ったり活躍するのはもっぱらアブー少年!インド出身の少年俳優サブー、とんだりはねたり大活躍です。身体能力と邪気のない笑顔が魅力。プロフィールを見ると象使いの家に生まれたとのこと…
悪役のファイトも貫禄たっぷりです。極悪だけどどうやらお姫様には本気らしいのも大人の味。
イギリス人は冒険を物語らせると世界一の国民性。リアルな中東を求めるとかすると、そりゃあ突っこみどころもあるでしょうが、おーすごいすごい、次は?次は?と、ワクワクの溢れる素晴らしい映画になっていました。もちろん美々しく豪華なセット、あふれる色彩、目に楽しく、時々歌も添えられていて、耳にも楽しい。
まさに大人のためのおとぎ話です。
実はあんまり期待していなかったのですが…素晴らしい!
1940年にこんな映画を公開してるんだから凄いですね。
トレイラーがYoutubeにありました。興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=QXqFLiO8ATQ
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