睦月 けい著。

シリーズ第四弾。
あいかわらず、文章はイマイチ。というか、王家の人々(成り上がってあまり間が無いとしても)とその周辺の人々(使用人含む)の話し方が壊滅的にヘンなところがある。もうちょっと歴史物語とか読んだほうがいいんじゃないかしらこの著者。読ませたほうがいいんじゃないかしら編集者!

…なのにもかかわらず、なんでか読まされてしまうのは、主人公の語り口が個性的だからだろう。姫だけど、不遇な育ち方のせいもあって、ひっこみじあんで劣等感が結構強く、そのくせ皮肉屋で、本好きなせいか妙に理屈っぽい(独白のだらだらと長ったらしい事と言ったら!)、けれども芯は頑張り屋さん。
様々な危機を乗り越えるうち、誤解もあって「大変残念な姫」だったのが少しずつ、周りの人間からも認められつつある。そのへんは気持ちが良いオハナシとなっている。

このテの恋愛入り王宮ファンタジーとしては、手触りに独特なものがあるので結構ファンもついているらしい。
が、飽きられる前に、何とかもうワンランク、大きく化けてほしいものです。

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