1942年、マイケル・カーティス監督作品。日本未公開のままずっと来ていて80年代にようやくロードショー公開されたようだが、私はそれより少し前に自主上映で見たことがあります。久々にスカパー録画にて再見。

久々にカムバックした舞台から、ホワイトハウスへ呼び出されたジョージ・M・コーハン(ジェームズ・キャグニー)は、F・D・ルーズヴェルト大統領に請われるまま、己の半生をふりかえります。脚本も曲も歌詞も自分で書き、みずから主演し歌い踊る、ブロードウェイの伝説的人物コーハンの伝記映画。昔の伝記ミュージカルというと、まあ史実は適当にやっといて、とりあえず有名な曲や舞台を再現して楽しませるというのが基本。ギャング役で名を成したキャグニーはもともと歌って踊れる人だったので、独特の元気いっぱいな身のこなしでバリバリ踊りまくって楽しませてくれます。
ウォルター・ヒューストン、ローズマリー・ディキャンプの両親、実の妹ジーン・キャグニーで固めたコーハン一家のチームワークも上々で、家族愛を描く場面はしみじみと見せるし(父親の死ぬ場面など泣けます)、全体をいろどるノスタルジックムードと合わせてイイ感じ。キャグニー、ノスタルジックな背景が似合うスターでもある。

星条旗を多用した愛国精神鼓舞のレビュー場面が多いのは、ちょっとクサいが仕方がないか。第二次大戦中の戦意高揚ムードもあるし実際にコーハンの作ったレビューや曲が元々そうしたカラーが強かったわけなので…

そのへんは「今さらだし」でなるべく気にせず、キャグニーのピチピチした踊りや演技を楽しむべしな一本。

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