戦略空軍命令

2014年8月25日 映画
1955年、アンソニー・マン監督作品。カラー。
スカパー録画で視聴。

日本ではDVDも出てなくて、海外版VHSがアマゾンにあったので画像をとってきました。
戦争映画は特に興味はないが、ジェームズ・スチュアートとジューン・アリスン夫婦の映画なので見てみた。(実際には夫婦じゃないけど、「グレン・ミラー物語」など何本も夫婦役での主演作がある名コンビとのことで…)

元パイロットでプロ野球選手のダッジ(スチュアート)の所に、予備役ということで突然空軍からお呼びがかかる。新婚の妻サリー(ジューン・アリスン)は理解を見せるが、重責と激務の中かえって軍務にのめりこんでゆく彼を心配し、口論もする。

「米国が臨戦態勢であることを見せつけることが、戦争の抑止力になる」というのが当時の米国の理屈だったようだが、今見るとますますあやうさを感じます。
そして、スチュアートのような、他人に対して思いやりのある魅力的な人物がひとつの「理想」に邁進することが、周囲も巻き込まれて行ってしまうんですね。軍務に疑問を抱いていた兵士も"あなたがいるなら"みたいな感じでなじんでしまう…
人間、理屈だけで動くわけではない。よくも悪くも。

臨戦態勢といっても領域侵犯ギリギリを飛ぶとかではなく、最新鋭機の性能や作戦行動の限界に挑戦するテストを繰り返すのが主人公たちの仕事。結構危険を冒すことにもなるので、それなりにスリルはある。飛ぶ映像もたっぷりあるので(美しい)、ヒコーキマニアなら喜ぶのでは。
最新鋭のヒコーキと夫婦愛とが売り物、の、冷戦時代ならではの空軍PR映画でした(笑)

スチュアートとアリスンとのやりとりや、軍の仲間たちとのやりとりなど、50年代らしいマッタリした雰囲気はイイ感じでした。アリスン、一見天然ぽいけど行動派。美しさではなくキャラクターの魅力で魅せます。
むしろ、二人がずーっと野球選手夫妻を演る「甦る熱球」が見たいな。
「グレン・ミラー物語」は大昔にTVで見たけど「熱球」は未見。

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