すべての旗に背いて
すべての旗に背いて
1952年、ジョージ・シャーマン監督作品。カラー。

お気楽だが華やかな雰囲気が楽しい、いかにも50年代な海賊映画!
米盤2枚組(映画は4本入)の「Pirates Of The Golden Age Movie Collection」で観賞。(http://13374.diarynote.jp/200912311030079418/参照)
英語字幕のみ、だけど、昔TV録画を何度も見返した作品だし、ほぼ無問題。

時代は18世紀初頭。なので相当衣装が派手です。それこそ少女マンガのような華やかさ。
画質はかなり綺麗で、ある意味では、カラフルさのあまりかえってセット臭さが増して見えるような気もしますが、宝塚歌劇でも見ている気分でGO!(違)

さて、過去に何度も海賊(私掠船含め)を演じてきたフリンだが、ここでは英軍将校・ホーク役。
物語は、ホーク(フリン)が帆船上でムチ打たれる場面からスタート。海軍をドロップアウトするのか、と思いきや、実は海賊どもの本拠地の島にスパイとして潜入するための下準備であった。脱走したと偽って海賊島の仲間に入れてもらい、島の防備を探るホークたちだが、紅一点の女海賊スピットファイア(オハラ)はスマートな物腰のホークを気に入ってしまう(ホークも満更ではない様子)。一方、彼女に気がある海賊船長アンソニー・クインは当然それが気に入らない。さて、まもなくクイン船長のえじきになったのはインドの姫君(アリス・ケリー)とおつきの人々をのせた船。こんなVIPに何かあったら、インド国内の英国人が大変なことになる…と考えたホークは、姫君の素性を伏せたまま、何とか海賊島から脱出させようとするが、姫君までもホークにゾッコンとなって珍妙な四角関係に…。
海賊映画だが、クライマックスの船上の剣戟シーン以外は、なんだかロマコメなノリなのであった。(最後は帆船上を飛んだり走ったりしつつの長丁場で、ここはなかなか、手に汗握る見ごたえである)

コスチューム・アクションはお手の物のエロール・フリン、トウはたってきたが更にレベルの上がったタラシっぽさやユーモアのセンスでまだまだ魅力十分。ヒロイン=勝気な女海賊のモーリン・オハラ、大柄な彼女は男装もドレスも実にゴージャスでカッコいい!二人の恋の駆け引きを見ているだけでも目に楽しい。
脇役陣もアンソニー・クインやミルドレッド・ナトウィック(インドの姫君の家庭教師)など手堅く揃えてイイ感じ。

深く考えても仕方がない、特撮がたいしたことないのも半世紀前だから更に仕方がない。カタイこと言わずにスターの魅力を堪能しましょう♪…な一作でした。
いやホントにフリン&オハラのカップルは素晴らしいデス。

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