1955年、アレクサンダー・マッケンドリック監督作品。カラー。
ブルーレイで観賞。1500円て、特典も満載なのにお買い得すぎ…

ひとり暮らしの老婦人(ケティ・ジョンソン)宅に下宿人としてやってきた、どこかアヤしいマーカス教授(アレック・ギネス)。友人たちを呼んで合奏の練習もしますが構いませんか?と礼儀正しく申し出るが、実は彼らはプロの強盗団だった。何も知らぬ老婦人をも利用して、見事に現金輸送車から大金を強奪したものの…ブラック風味な犯罪コメディの古典。

大昔、深夜のtv放映で見て以来。なぜかモノクロだと思い込んでいたが(後半の夜の場面が印象深かったためか??)、一応カラーでした。
ギネスはメイクにも凝る人だが、今回は特に変な髪型、変な口つき(ねずみ男のようだ)で頼れるような頼れないようなリーダーを演じる。黒スーツに白タイ、どうみても殺し屋スタイルなハーバート・ロムもとてつもなく濃くて笑わせる。バイオリンケースを小脇に抱えて登場するが、機関銃を抱えているようにしか見えない…。強盗団の残りのメンバーは退役軍人風の一見紳士なセシル・パーカー、まだ若くて軽薄そうなピーター・セラーズ、ちょっとニブそうな大男ダニー・グリーン。

てんでマイペースな可愛い(でも弱々しいくせ変に一徹なところもある…)、おばあちゃんに振りまわされつつも、5人組の巧妙な強奪計画は無事完了。ところが老婦人に犯罪を感づかれ、口をふさぐしか!というところで、英国映画ならではのトンデモ展開へ移行する。極悪人のくせして、5人とも、自分の手でおばあちゃんを殺すのは何かヤだ…と互いになすりつけあい、仲間割れが始まってしまうのだ。
血で血をあらう闘争の勝者ははたして!?

…やっぱりイギリス映画はいいなあ。
この色気のなさかげん、ありえないよ!他国では(笑)
おっさんたちとおばあちゃんたちしか出てこないよマジで。

抑制の効いた的確な語り口。ウィットと品と洒落っ気があり、ブラック以外の色気がない(笑)
すばらしい。


…久々の映画鑑賞でした(笑)
特典でイーリングスタジオ小史なんか見ると、ますます、もっとクラシック英国映画が見たくなります。

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