1943年、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督作品。カラー。
スカパー!録画で鑑賞。
邦題は、マッカーサーと関係あるのか?と誤解を生みそうな所はあまり良くないが、内容からすると必ずしも良くないわけではない。うまく付けたと言ってもいいかも…
原題は“THE LIFE AND DEATH OF COLONEL BLIMP”、英国では、プリンプ大佐とは尊大・頑迷固陋な軍人(や役人)の通称らしい。では主人公は尊大・頑迷固陋な軍人なのか?
若い者からするとそうだ。1943年は戦時中。映画冒頭、元将軍のクライヴ(ロジャー・リヴゼイ)率いる市民防衛隊と正規軍との演習が計画されるのだが、入浴中を若い将校に急襲されたクライヴは、彼の老いや古臭い口髭を嗤う若手将校に対して「何も知らずに!」と一喝する。
一転そこから、1902年に時はさかのぼり、本筋と言うべき、意気軒昂たる若手将校クライヴの人生絵巻がスタートする。南アフリカの戦場で勲章も得た彼は、英国軍についてデマをとばすドイツ人に怒ってベルリンで騒動を起こし、独軍将校テオ(アントン・ウォルブルック)と決闘する。だがそれは、2度の大戦にも揺るがぬ、長い友情の始まりでもあった…。
戦争場面もあるが、それ以上に人間ドラマ。根が素朴な正義漢のクライヴは、次第に過去の遺物とされてゆくが、たやすく変わることなく愛すべき存在でもある。
それにつけてもリヴゼイの老け役が見事すぎて…、別人が演じてるのかと思った…
(ちゃんと見たらいやおうなく少しずつ老けてゆくのがわかって誤解はとけるが。
この2枚めのりりしい画像と3枚めのジーサンが同じ俳優・主人公ってすごいよね)
また、敗戦とナチスの勃興に苦しめられるテオの、亡命申請の一幕にも泣かされた。
アントン・ウォルブルックの端然とした演技とたたずまいには惚れ惚れしました。
立ち姿が実に美しい…老いてなおカッコイイ…
オープニングは、出演者やスタッフ名がタペストリーに織り上げられた凝ったものだが、映画の縦糸が「人生と戦争」なら、横糸はロマンス。これがまた結構心に沁みる…
クライヴとテオを魅了する美女たち=三役をデボラ・カーが演じているのだが、ずいぶん魅力的で驚いた。いつものお澄まし・貴婦人タイプのみならず、珍しくもおきゃんな女性兵士を演じて実に新鮮!
いやーこういうのもできたのね…(*^^*)
戦時中だし、戦意高揚的な部分もどうしてもあるが、できるかぎりの公正さと、絵的な工夫、語り方の技巧を凝らした、心あらわれる名作だった。
なかなか最近、録っても録っても映画見れないのだが、やはり、映画はイイ…
ところで、スカパー!ではテクニカラーの素晴らしい色彩が楽しめたが、驚いたことにそのへんで売ってるワンコインDVDにはモノクロで入っているらしい。
気を付けてください。
スカパー!録画で鑑賞。
邦題は、マッカーサーと関係あるのか?と誤解を生みそうな所はあまり良くないが、内容からすると必ずしも良くないわけではない。うまく付けたと言ってもいいかも…
原題は“THE LIFE AND DEATH OF COLONEL BLIMP”、英国では、プリンプ大佐とは尊大・頑迷固陋な軍人(や役人)の通称らしい。では主人公は尊大・頑迷固陋な軍人なのか?
若い者からするとそうだ。1943年は戦時中。映画冒頭、元将軍のクライヴ(ロジャー・リヴゼイ)率いる市民防衛隊と正規軍との演習が計画されるのだが、入浴中を若い将校に急襲されたクライヴは、彼の老いや古臭い口髭を嗤う若手将校に対して「何も知らずに!」と一喝する。
一転そこから、1902年に時はさかのぼり、本筋と言うべき、意気軒昂たる若手将校クライヴの人生絵巻がスタートする。南アフリカの戦場で勲章も得た彼は、英国軍についてデマをとばすドイツ人に怒ってベルリンで騒動を起こし、独軍将校テオ(アントン・ウォルブルック)と決闘する。だがそれは、2度の大戦にも揺るがぬ、長い友情の始まりでもあった…。
戦争場面もあるが、それ以上に人間ドラマ。根が素朴な正義漢のクライヴは、次第に過去の遺物とされてゆくが、たやすく変わることなく愛すべき存在でもある。
それにつけてもリヴゼイの老け役が見事すぎて…、別人が演じてるのかと思った…
(ちゃんと見たらいやおうなく少しずつ老けてゆくのがわかって誤解はとけるが。
この2枚めのりりしい画像と3枚めのジーサンが同じ俳優・主人公ってすごいよね)
また、敗戦とナチスの勃興に苦しめられるテオの、亡命申請の一幕にも泣かされた。
アントン・ウォルブルックの端然とした演技とたたずまいには惚れ惚れしました。
立ち姿が実に美しい…老いてなおカッコイイ…
オープニングは、出演者やスタッフ名がタペストリーに織り上げられた凝ったものだが、映画の縦糸が「人生と戦争」なら、横糸はロマンス。これがまた結構心に沁みる…
クライヴとテオを魅了する美女たち=三役をデボラ・カーが演じているのだが、ずいぶん魅力的で驚いた。いつものお澄まし・貴婦人タイプのみならず、珍しくもおきゃんな女性兵士を演じて実に新鮮!
いやーこういうのもできたのね…(*^^*)
戦時中だし、戦意高揚的な部分もどうしてもあるが、できるかぎりの公正さと、絵的な工夫、語り方の技巧を凝らした、心あらわれる名作だった。
なかなか最近、録っても録っても映画見れないのだが、やはり、映画はイイ…
ところで、スカパー!ではテクニカラーの素晴らしい色彩が楽しめたが、驚いたことにそのへんで売ってるワンコインDVDにはモノクロで入っているらしい。
気を付けてください。
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