地獄と高潮 “Hell and High Water”(1954年)2007年11月26日 映画

地獄と高潮 “Hell and High Water”(1954年)
英語字幕と辞書と首っ引きで、US版「地獄と高潮」本編を視聴。

初見な上に、先の読みにくい、テンポの早い謀略&潜水艦アクションなので、これまで買った海外盤の中では、あまりスイスイとはいかなかったほう。
それにヒロインのベラ・ダアヴィがイマイチ魅力薄いしねえ。先日見たウィドマーク・インタビューで、「彼女はザナック(20世紀FOXのボス)のお気に入りだったからキャスティングされた」とか言ってたけど、むべなるかな…

開巻早々、空撮の凱旋門。誰にでも分かりやすい、パリの風景である。
妙に軽いBGMが、スタンリー・ドーネンあたりのミュージカルか?と一瞬錯覚させる。いや、サミュエル・フラー監督なんですけども(-"-;)。
パリの空港を飛び立った世界的に有名な核物理学者モンテール教授(ヴィクトル・フランサン)が、片腕の若い女教授ドニーズ(ベラ・ダアヴィ)と共にそのまま失踪するので、あとはちゃあんとサスペンスドラマなのだが、あの一瞬の音楽はなんだったんだ…

さて、所変わって、また別の飛行機が別の飛行場に着陸する。
なんと、東京である(嘘臭いが、どうせ私の生まれる前の東京じゃワカラナイ)。
難しい表情で降りてくる乗客の1人がリチャード・ウィドマーク♪
待合室で「ジョーンズさんじゃないですか?」「いや人違いです」と不審な遣り取りをしつつ、謎っぽい東洋人に導かれて怪しげなアジトへ。
アジトには様々な国籍の男たち。なかにはなんとモンテール博士の姿も!

アジトに集う人々は、平和のため国境を超えて協力し、共産中国(レッド・チャイナ)が北氷洋で秘かに原爆実験をしていることをつきとめようとしていた(しかも大半がボランティアらしい…嘘臭いとか言っちゃだめですよん)!
元米軍の潜水艦艦長だったジョーンズ(ウィドマーク)は、大金を積まれて、問題の海域までモンテール博士たちを送り届ける危険な仕事を引き受けるのだが…。
あくまでもドライなジョーンズがむしろ安心感をかもすとか言ったら言い過ぎだろか(笑)

さて、彼らはサルベージした日本の伊号203潜水艦をレストアして海に出ようとするのだが、怪しい敵輸送船が現われた!てんで、テストも不十分なまま出航するハメに。
なのに、しっかり完全武装の中共の潜水艦が追ってくる。
“不吉な存在”女まで乗ってる多国籍寄り合い所帯の伊号潜水艦の運命やいかに!

潜水艦vs.潜水艦。海中戦闘は騙しあいと隠れんぼだ。
敵に居場所を悟られまいと我慢比べ…は定番だが、元々不利をしょってるせいもあり、イチかバチか、結構ムチャな手で切り抜ける主人公たち。
その後も、けっこうトンデモな大胆展開が続くのだが、テンポのよさと、ドライだが果断で頼もしげなウィドマークの艦長っぷりが何とか一応落ち着いてみせてくれる感じ?
ハードボイルドで仕事優先を崩さないけど、ユーモアがないわけでもない。
僅かずつヒロインの信頼も勝ち得ていく。終盤、ドライな態度の奥に隠された、熱いハートが判明とかゆーのは、これもお約束すぎるけどまあいいや。

スリリングだけど、まあ、そこそこ?の面白さ、かな。
(でも特典映像が凄いので、ウィドマーク・ファンにはお釣りが来る←11/21日記参照http://13374.diarynote.jp/200711212018530000/)
同じフラー監督の傑作「拾った女」とは違った意味で、なんだか時代を感じさせる(苦笑)、陰謀サスペンス・アクションでした。はははは…
音楽は、実に堂々と立派な曲調なんですが、かえってちょっと気恥ずかしかったり。アメリカが、世界を守る正義の盾を本気で気取っていた時代なんだろな…

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